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ジェネリック

オーソライズドジェネリックを採用するデメリット

オーソライズドジェネリックは、先発品のメーカー公認で作られたジェネリック医薬品のことです。先発品メーカー指導のもと添加剤から製造工程まで完全に同一のジェネリック医薬品をつくることができます。

それでいて、価格はジェネリックの価格だから、先発品の40~50%の薬価で使用することができます。

患者からすれば、オーソライズドジェネリックを使用するデメリットはほぼない。強いて言えば、名前が変わるくらいです。それが嫌だってご老人は多いんだけど「覚えろよ!!」っていいたくなるし、どうせ先発品の名前だって覚えてないでしょうに。

患者が使うぶんにはほぼメリットしかないんだけど、薬局からすると需要があるから使うけど、できれば使いたくない諸刃の剣です。

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薬局がオーソライズドジェネリック(AG)を使用するデメリット

AGって他のジェネリックに比べると高いんですよね。高いっていっても薬価は他のジェネリックと同じなので患者からすれば他のジェネリックと差異はないです。

高いのは納入価格です。卸から購入するときに他のメーカーのものと比べると高ので、薬価差益がとれません。

AGは頑張って30%引きでも、他のなら75%引きとか平気で卸してくれたりする。ちなみに先発は14%引きとかね。

ジェネリックを使ってもらったほうが薬価差益が大きくなるんだけど、AGはほっといても売れるから値引き幅が小さい、メーカーの強気な価格設定になっています。

逆に、AG以外のメーカーはいかにしてAGを出し抜いて使ってもらえるかがポイントになります。アピールするポイントとは大きく2つです。製剤的工夫値引です。製剤的工夫なんてそう簡単にできるものじゃない。

だから、値引きで採用してもらえるように頑張ります。

ということで、オーソライズドジェネリック以外のジェネリックの方が値引率がよく薬価差益が高い。

具体的に計算してみましょう。

ロスバスタチン錠5mg:60.7

月に1000錠でていたとする。

△30%なら薬価差益:18210円
△80%なら薬価差益:48560円

1品目の変更するメーカー選択だけで30000円も月の利益がかわってきます。この3万円を諦めるかどうかがAGを採用するかどうかの分かれ目になる。

薬局がオーソライズドジェネリックを採用せざるを得ない理由

まず薬局がジェネリックを推奨する理由は2つです。

・ジェネリックは薬価差益が大きい
・ジェネリックを推奨している薬局は基本料(受付料金)を高く出来る

関連記事薬局がやたらとジェネリック医薬品を勧める理由

ジェネリックへの変更割合(置換率)が高い薬局はご褒美として高い受付料で処方箋を応需することができるようになる。

具体的には、

後発医薬品調剤体制加算1:18点
後発医薬品調剤体制加算2:22点

後発品の置換割合が大きくなると上記の加算をすべての受付で算定できるようになります。加算1の場合は置換率65%以上、加算2の場合は置換率75%以上です。

この75%以上は並大抵の努力では取れずに、変えられるものほぼすべて在庫して積極的に患者にジェネリックを提案してようやくとれるギリギリのかなり難しいラインなので、とにかく出来る努力はしなくてはならない。

その出来る努力というのが先発希望者に対するオーソライズドジェネリックの提案です。絶対的先発品至上主義の人は”ジェネリック”という言葉をだすとアレルギー的に拒否反応を示すので「完全に同じもの」をアピールして近づいて変更してもらいます。

置換率UPの目論見はあるもののAGの使用はデメリットがないのでホントにつかってもらいたいとも思っている。私の努力で老人医療費節約できるわけですからね。

先発の牙城を崩す目的だけでなくもう一つ採用せざる負えない理由として販売開始時期が早いというのもある。

AGを採用する理由

・先発至上主義者に勧めやすい
・先行発売するので選択肢がAGしかない

メーカーがAGを発売するメリットに他のジェネリック医薬品が販売するよりもまえに先行発売できる。先発品メーカーの許諾をえて販売されるので特許侵害することなく、特許権が満了前から販売できる。

上記で説明しましたが、薬局はジェネリックの置換率をあげたいのでジェネリック医薬品が発売されているものはジェネリックに変更しないと置換率が下がってしまいます。

先発品しか存在しない医薬品に関しては変更割合の計算で置換されるのですが、発売されてしまうと採用しないと変更割合が下がってしまう。

そうなると、先行発売したAGを採用しないと、自動で変更割合が下がってしまいます。75%はとてもきびしー数値なので他メーカーが発売するのを悠長にまっていることはできません。

もう選択肢がAGしかないので採用は自動的に決定します。これがAGの販売戦略ですね。自動で採用が決定されるので値引きする必要性もあまりない。

オーソライズドジェネリックのデメリットを踏まえて採用を検討

面倒だけどAGと一般ジェネリック両方採用してしまいましょう。過誤の原因になるんだけどね。

とりあえず先行販売したらAGを推奨して、一般ジェネリックがでたらしれっと他のメーカーに換えてしまいましょう。両方採用している場合には、

先発品希望者 → AG
後発品希望者 → 一般ジェネリック

ダブルプライスシステムですね。ただ、先行販売したAGをしれっと他のジェネリックにかえるのはなかなか骨です。しれっと変えられないし。許可いるし。

患者にメリットのない薬局都合でしかない。だいたい会社の上からの指示でAGから他のジェネリックにするようにと命令が下るのですが、聞かなかったことにして無視したいのが本音。

オーソライズドジェネリックと一般的なジェネリックとの違い

先発品の特許権が切れると、他のメーカーは同じ成分の薬を安く製造販売することができます。でも、有効成分は同じといっても添加剤や原薬の調達先が違ったりします。

だから100%同じではないんです。有効成分は特許がきれたからつかえるけど、添加剤を含めて全てのレシピを公開しているわけではないので完全一致の同じものは作れないんです。

それでも完全一致の同じものをつくる手段があって、先発品メーカーの許諾をうけて作らせてもらうんです。だいたいは、子会社や関連会社なんだけど、まったく関係のない会社が高いライセンス料を支払って作らせてもらう場合もあります。

先発品はAGにシェアを奪われてしまいますが、その分ライセンス料でカバーされます。

先発メーカーが協力してくれたら同じものを作ることができますよね。この先発メーカーが公認してくれたジェネリック医薬品を「オーソライズドジェネリック」と呼びます。

オーソライズド・ジェネリック(AG)は「許諾を受けたジェネリック医薬品」という意味ですね。

先発品の指導を受けたとか言うけど、実際は、同じ工場で同じものつくって最後の錠剤の刻印だけ変えるだけです。中には工場違うとこもあるみたいだけど、ほぼ工場も同じですね。

有効成分、原薬、添加物、製法、工場」が同じで価格だけが安くなります。変更するデメリットは名前がかわってしまうくらいです。

ジェネリック嫌いの人でもこれなら使うって人は多いからジェネリックの置換率をあげるための最終兵器ですね。ただ値段設定がだいぶ強気だから他の後発品と比べて納入価が高い。

先発品との比較 オーソライズドジェネリック ジェネリック全般
有効成分 同じ 同じ
原薬 同じ 異なる場合がある
添加物 同じ 異なる場合がある
製法 同じ 異なる場合がある
製造工場 同じ* 異なる場合がある
形状・色・味 同じ 異なる場合がある
薬価(新発売時) 4~5割 4~5割

*稀に違う場合あり

オーソライズドジェネリックのメーカーなどの詳細はこちらの記事でどうぞ。

関連記事オーソライズドジェネリック(AG)の一覧表

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