調剤薬局に行ったら必ずと言っていいほどジェネリック医薬品を勧められますよね?
この理由は以前に説明したので、詳しくはコチラの記事を参照下さい。
関連記事薬局がやたらとジェネリック医薬品を勧める理由
簡単に説明すると調剤薬局はジェネリックの使用割合が増えると会計に加点できるからなのだ。
でも、
病院はこれ関係ないです。だって、ジェネリックの使用割合が増えたとしても加点要素をありませんので。
それでも、最近は院内処方の診療所でも、大学病院の院内処方でも、入院患者が服用する薬も、ジェネリック医薬品が増えてきている。
ということは、
ジェネリックを使えば患者さんの会計が安くなるから親切で代えてくれているのでしょうか?
たとえば、こんな感じ、
外部リンク:中央病院での後発医薬品の採用について
次の様に記載されています。
「患者さんや国民全体の医療費の負担の低減を考慮して、後発医薬品の採用を行っています。」
もちろんこのような素晴らしい理由もあるのだが他にも幾つか理由があります。
理由の一つとして、包括医療費支払制度(DPC)の導入があります。
これは入院の患者さんが対象です。DPCをざっくり説明すると、
この病気なら入院1日いくらって所定の会計が決まっていて、その中に、入院代や薬代や注射代が含まれている。病気ごとの定額支払制度とでも言えばいいのかな?
高い薬使ったり、無駄に検査したり、無駄に注射したりすると、利益がなくなってしまう。
逆に、安い薬や安い注射にすると沢山利益がでることになる。そこで登場するのがジェネリック医薬品ですね。
限られた予算で如何にうまくやりくりできるかが肝心。だから、最近は入院患者さんにも積極的にジェネリック医薬品を投薬するのだ。
これは入院の会計の場合です。
では、町の診療所はどうだろう?
町のお医者さんがジェネリックを推奨するのは、患者さんのためって理由以外なら、薬価差益の取り分だと思う。
薬価差益とは
薬価は国が決めているんだけど、ジェネリック推奨のために後発医薬品の薬価差益が大きくなるように価格を決めてくれている。だから、先発品の薬価差益は小さく、後発品の薬価差益は大きい。
すると必然、薬価差益目的でジェネリックの使用が増えるわけだ。
ちなみに小さい診療所だと薬価差益なんてないに等しい、消費税8%払ったら赤字になるくらいだ。
この赤字を少しでも解消する手段がジェネリック推奨ってこと。
薬局だと、ジェネリック採用は期限切れのロスがつきまとうんだけど、クリニックなら自身で消費することができるので積極的に採用することができるわけだ。
これは余談なんだけど、採用する後発品は後発品の中でも薬価が高いものを採用したほうが薬価差益は大きい場合が多いため、あえて値段の高いGEを選択することもある。
関連記事なぜ薬価が高いジェネリックを選ぶのか?