薬品名入力って一発変換できないとストレスじゃないですか?
今回は入力のストレスを激的に減らすことができるツールを紹介します。薬品名が一発で変換できない理由は、パソコンの入力ソフトが薬品名を「単語」として認識しないからです。
これを認識できるようにしてあげればいいだけなので、やることは至ってシンプル。
入力ソフトに薬品名の「よみかた」をすべて登録してあげればいいんです。やることはいたってシンプルですが、その数は膨大なので、ひとつずつ登録していったら果てしない作業になってしまいます。
今回は、なんと、すべて登録したものをこちらで準備しました。
下記リンクより右クリックでダウンロードしてつかってください。登録方法も下部で解説しています。
ダウンロードリンク:薬品名入力辞書
薬品名入力辞書
こちらの辞書を導入して変換するとこんな感じになります。
使い方は「頭文字四文字」を入力して変換すると薬品名の正式名称に変換することができます。
上記の例はすべて変換前の予測変換の段階です。すごいでしょ。変換(スペース)を押すと、隠れてしまっている候補がさらに表示されます。
「Google日本語入力」用の辞書としてつくったので「Microsoft IME」で認識するかどうかはわかりません。そもそも「Microsoft IME」は専門用語に弱いので、さっさと切り替えることをおすすめします。「Google日本語入力」なら専門用語でも抜群の変換精度でバンバン入力できます。
しかも無料です。まだ使ったことない人は家のパソコンでひとまず試してみるといいです。
さて、同じような感じで薬価に変換する辞書も作ったのであわせて公開しておきます。
医薬品薬価辞書
薬価を調べるのってめんどくさくないですか?
私の場合はブログで薬価の比較もよく紹介するので、薬価を調べる頻度がすごく高いです。
普段は「かんじゃさんの薬箱」ってサイトで1つずつ検索してしらべて書いていますが、わざわざ画面を切り替えないと行けないのでスゴく大変です。
一度に大量に調べることができないので、
調べる → コピー → 画面切替え → ペースト
調べる → コピー → 画面切替え → ペースト
調べる → コピー → 画面切替え → ペースト
とこんな感じで、超非効率な作業を強いられていました。
すこしでも楽にしようと思って、画面切替えを減らすためにマイPCはディスプレイを2個にして薬価検索専用のディスプレイを作っています。なんともまぁ贅沢な使い方ですよね。
いい加減にもっといい方法はないのかとおもって、考えたすえに薬価を辞書にして単語登録してしまうことを思いつきました。
辞書登録すれば薬品名を入力するだけで、薬価に変換できます。わざわざ画面を切り替えて検索する必要はありません。薬品名を入力して変換するだけで直接薬価が入力できます。
ただ、薬価って原則2年に1回見直しがあるから見直しがある度に作り直さないといけないという手間は致し方ない。
1回作れば2年もつということでまぁ、許容できる手間でしょう。
で、作った結果がこんな感じです。仕様は「薬品名の頭文字4文字」で対象品目がすべて表示されるので先ほどと同じものです。ただし、薬品名のあとに「:薬価」が表示されている点が違います。
薬価は2017年10月2日で最新のリストを使用しています。「アメナリーフ錠200mg」もしっかりと収載されていますね。せっかくなのでいくつか入力してみる。
アメナリーフ錠200mg:1469.7
クレストール錠5mg:121.3
ロスバスタチン錠5mg「DSEP」:60.7
カデチア配合錠HD「アスカ」:64.2
アムバロ配合錠「サンド」:43.7
ラキソベロン錠2.5mg:8.6
スインプロイク錠0.2mg:272.1
リンゼス錠0.25mg:92.4
まぁ、こんな感じに入力できます。
下記リンクより右クリックでダウンロードしてつかってください。
ダウンロードリンク:薬価入力辞書
さっきと同じでただのテキストデータです。「Google日本語入力」用としてつくったのでそれでした動作確認をしていません。「Microsoft IME」では動くか不明です。
辞書の登録方法
Google日本語入力の場合はこんな感じ▼
辞書ツールを開いてインポートを押してダウンロードしたファイルを選択するだけです。
Microsoft IMEの場合はこんな感じ▼
辞書ツールを開いて「テキストファイルからの登録」でダウンロードしたファイルを選択するだけです。
「Google日本語入力」は絶対に導入するべき
私が普段から使ってる日本語入力システムは「Google日本語入力」です。
先程の辞書は、Google日本語入力用として作成したのでインポートするだけで簡単に使えます。「Microsoft IME」は使えるかどうか分からりません。
薬局や医療機関のような専門用語を入力で多用する場合は「Google日本語入力」を導入してもらいたい。
Google公式で無料でダウンロードできます。Microsoft IMEと比べて専門用語の変換精度が格段に向上します。ためしに、一発で変換できた入力例をだしてみます。
フェブリク、ムコスタ、ムコダイン、アスベリン、ペリアクチン、ビラノア、デザレックス、ザイザル、ヘモレックス軟膏、キサラタン、ルミガン、コロネル、アトルバスタチン、シンバスタチン、オレンシア、茯苓飲、半夏瀉心湯、苓姜朮甘湯、治打撲一方
私レベルではこのくらいしか思い浮かびませんが、どれもすべて一発で変換できています。この入力が普段の入力ソフトでできていますか?いちど試してみて下さい。できないのであれば、それらすべてがストレスへとつながります。
「Google日本語入力」の回し者ではありませんが、もはや薬局運営の基本ツールだとおもいます。まぁ有料でいいならATOKでもいいとは思いますよ。
変換精度をあげるためにDMiME医学用語変換辞書の導入
「DMiME 医学用語変換辞書」はフリーの医学用語変換辞書なので、誰でもダウンロードして導入することができます。現在は4万単語程度ですが、随時更新されているようです。
例としては、こんな感じです。
こちらも「Google日本語入力」の辞書です。
そもそもGoogle日本語入力をいれているのであれば、ほぼこと足りるとおもうのですが、物足りないと思ったらインストールしてみるといいでしょう。
Google日本語入力のベースは、Google利用者のインターネットの検索ワードがベースに作られているのであまりにも難しくてネットで検索される頻度の少ないものは、うまく変換できなのかもしれない。
医療機関コードから医療機関名称や住所を入力する辞書
医療機関コードって医療機関名称・住所・TELと1対1で対応しているので、医療機関コードを入力したら、これら全ては自動入力されるべきだとおもいます。
レセコンの機能として導入すべき機能で、これをしてくれたら新規の医療機関登録も一瞬で終わります。レセコン会社に聞いたら導入は検討中との話とのことでしたが、おそらくマスターを更新するのがめんどくさいんだと思います。
マスターは厚生局で公開されていますが、都道府県ごとということもあって登録するのが大変です。医療機関がもすごいスピードで入れ替わっていくので最新のものにするのは大変です。
でも、普段から手入力している私からすれば、マスターは最新である必要はなくって、検索してなければ手動で入力するだけなので、とりあえず作って欲しい。
現在はEMのレセコンをつかっていますが、医療機関を入力するときに医療機関コードで検索する機能は便利だとおもいます。他社ではあまりないようで、医療機関名称って似通ったのが多くてカナ検索すると間違えてしまうことがおおいし、△△医療法人◯◯会とか長くてどこが名前なのかわからないとこもある。
そんなややこしい状況で、絶対的なものこそ医療機関コードなのでこれで検索できるのは素晴らしい。コード検索して見つからなければ登録という流れが一番で、そして、そのまま名称や住所まで自動でいれてくれたらホント最高です。
もっというなら、
新規の医療機関を登録したら、次は医者氏名を登録しますよね。この2段登録が新規の医療機関の入力に時間を食う理由ですよね。
で、さっきの医療機関コードの話に戻りますが、実は、医療機関も申請時に代表医師1名と開設者1名の氏名を登録する必要があり、公開されています。
医者1名のクリニックでは処方医=代表医師なので、医療機関コードから医師名称も自動登録できるのです。レセコンの機能として、代表医師1名だけは自動入力されるようにして、初期選択できるようにしてくれれば登録する手間がだいぶ減りますよね。
と、ここまでは要望なので自分ではどうすることもできません。ここからは、できないなりに考えて対策した方法を紹介します。
先の話で、医療機関コードのマスターは厚生局からDLできるとお伝えしました。ならば、それを編集して変換辞書に登録したら簡単に入力できる様になるのではという発想です。で、作ったのがこんな感じです。作り方とかは過去記事で紹介しています。
辞書ツールは発想があればまだまだいろんなことができます。着想を現実にするために作り方を覚えておくといいです。
最後に
当サイトでは、薬局業務が効率化できそうな情報をたくさん配信しています。
とくに読んでもらいたい記事をいくつか紹介しておきます。
どれもオススメです。全部読んだら薬局業務が激的に楽になること間違いなし。らくできるところはらくしないともったいないですよー。