処方箋なしで購入できる医療用医薬品の一覧リストの出力方法

病院で処方される薬でも調剤薬局で普通に販売してもいいものがあるのはご存知でしょうか？たとえば風邪薬のPL顆粒やビタミンCのシナールなんかは患者からの希望があれば薬局の判断で販売してあげることができます。

さてさて、こんな記事があります。

処方箋ない従業員に薬販売　神戸の薬局、業務停止(外部リンク)

従業員が医薬品を違法に購入したということで薬局が業務停止処分をうけました。これね、すべての医療用医薬品の販売がダメというわけではなく、病院で処方される薬であっても処方箋がなくても薬局の判断で一般の方へ販売(零売)できるカテゴリーがあります。一般の方へ販売できるくらいだから従業員が購入しても問題ありません。

このカテゴリーから外れる薬を従業員が購入してしまったので指導を受けたのでしょう。

風邪引いたからと抗生物質を勝手に購入して服用する薬剤師いるけど、これダメです。最悪上記の記事にある業務停止にもなりかねない。

従業員への医薬品販売は法律に順守するように社内ルールを徹底しとかないと痛い目に遭います。今回は、どの薬が販売できるのかどうかを調べる方法とメージャーな販売可能薬品名をピックアップしたので紹介していきます。

スポンサーリンク

医療用医薬品で零売できるものを見分ける方法

病院が処方箋で交付する薬のことを医療用医薬品といいます。この医療用医薬品は大きく分けると、2種類に分けることができます。

この区分は▼こちらのサイトで簡単に調べることができます。

外部リンク医療用医薬品の添付文書情報

実際に「ボルタレン」を検索してみるとこんな感じです▼

赤枠で囲ったところに分類が書いてありますね。

この分類が「処方せん医薬品以外の医療用医薬品」になっていれば文字通り処方箋専用薬ではないので処方箋がなくても薬局の判断で個別に売買できます。

「処方せん医薬品」は処方箋専用の薬なので処方箋以外でお渡しすることは出来ません。これはホント規制が厳しいから販売はホント無理です。

関連記事薬剤師なら処方せん医薬品を個人で購入できるのか？

スポンサーリンク

「処方せん医薬品以外の医療用医薬品」の一覧

具体的にどのような医薬品が該当するのかピックアップしてみることにしました。いま手元にある資料では薬価収載されている医薬品14688品目中7349品目が処方箋なしでも薬局で販売できるカテゴリーに帰属されてます。

概ね、全医薬品の50％程度の医薬品が処方箋なしでもお渡しできるようですね。約7000品目とあまりにも量が多かったのでよく見かけるメジャーな薬を450品目ほどピックアップして表にしてみました。

表は450品目程度なので全体7349品目からするとほんの一部ですね。

どうですか意外といろいろありますよね？

主に先発医薬品をチョイスしましたが、これらの後発医薬品も同じカテゴリーに分類されます。

外用品のステロイドの塗り薬はほとんど処方箋を必要としません。デルモベートやジフラールのストロンゲストが販売できるのだから他のものも大丈夫なのだろう。

せっかくなのでカテゴリー分類をもうちょっと分析してみる。

どうやら市販薬で使われている様な成分はどれも販売可能なカテゴリー「処方せん医薬品以外の医薬品」に分類されるようです。

市販薬で販売できる成分と同じものならを「処方せん専用薬」に分類するというのはおかしいので、どれも「処方せん医薬品以外の医薬品」になってます。

つまり風邪薬はだいだい処方箋なしでも販売できます。去痰薬、解熱鎮痛薬、鎮咳薬、鼻炎薬はどれも零売できるカテゴリーですね。

ただ、抗生物質は全部ダメです。市販薬で抗生物質は販売されていないように抗生物質は処方箋専用薬になります。抗真菌薬の外用剤は大丈夫ですね。水虫の塗り薬とかカンジダの塗り薬や膣錠はどれも零売可能なカテゴリーです。

ビタミン剤も市販薬でさまざまな種類のものが販売されているので、ビタミン剤も「処方せん医薬品以外の医薬品」になります。シナールやメチコバールはもちろんのことアルファロールやグラケーなんかも該当します。

ステロイドは塗り薬と目薬は大丈夫みたいだけど、セレスタミンのような飲み薬はダメですね。

痛み止めのシップや塗り薬はどれも大丈夫です。市販薬だと気管支拡張剤ってあんまりないけどホクナリンやメプチンも大丈夫みたいですね。

吐き気どめのナウゼリンやプリンペランも市販薬にはないけど大丈夫な医薬品です。

ヒアレインやティアバランスは市販薬におなじのないので販売してもらえたらありがたいですよね。目薬は一部の緑内障薬のリズモンTGやレスキュラも「処方せん医薬品以外の医薬品」です。ブラダロンやポラキスやネオキシテープのような過活動膀胱につかう古いタイプの薬も大丈夫です。新しいタイプのベシケアやウリトスはダメみたいですね。

絶対ダメなのが向精神薬です。安定剤や睡眠薬というものは必ず処方箋が必要です。普通薬であるデパス、ルネスタ、アモバンなんてのもダメですね。抗うつ剤もダメです。

睡眠薬は悪用されたら大変だから、絶対に従業員が個人購入しないように目を光らせとかないとダメ。

高血圧、糖尿病、高脂血症などこのあたりは全部NGです。これは当然ですよね。

スポンサーリンク

漢方薬はほぼすべて零売可能

漢方薬はほぼすべて「処方せん医薬品以外の医薬品」ですね。全部OKなのかもしれない。

もちろんツムラだけでなくコタローやクラシエの漢方薬も同じような取り扱いになります。

アレグラ錠は零売よりも市販薬のほうが安い

アレグラ錠も零売可能だけどOTCで「アレグラFX」ってでていますよね。実はアレグラFXって医療用アレグラ錠を薬価で零売するよりも安い価格がOTC価格に設定されていてとても良心的です。でもジェネリックの零売価格には勝てません。

でも、市販薬にジェネリックはないもののPB品というものが存在します。

フェキソフェナジンを有効成分とする「アレルビ」なんかがそうですが、これがまたスゴく安いのです。

【第2類医薬品】アレルビ 56錠 ※セルフメディケーション税制対象商品

posted with カエレバ

皇漢堂製薬 2016-11-25

Amazon

楽天市場

有効成分は「フェキソフェナジン」です。amazonを見てみると56錠で1380円。しかも送料無料です。

零売以外にもOTCで探してみると意外と安いのみつかります。Amazonや楽天で成分名で検索してみるといいでしょう。

関連記事処方箋なしで病院の薬が買える薬局を紹介するよ

「処方せん医薬品以外の医療用医薬品」の一覧表の出力方法

上記の一覧表はこちらページで出力したものを参考にしながら作っています。せっかくなので一覧表をだす方法を紹介。

上記で紹介している医薬品添付文書検索のサイトに行きます。

外部リンク医療用医薬品の添付文書情報

左の下側で「1ヶ月以内に更新された添付文書情報」をクリック

クリックして表示されたページを一番下までスクロールしてください。そしたらダウンロードリンクがでます。

エクセルデータをダウンロードすることができます。サイトに登録されている医薬品をそれぞれ「処方せん医薬品」と「処方せん医薬品以外の医療用医薬品」に分類してくれているのであとは並び替えるだけですね。

こんなマニアックなとこ見る人なかなかいないでしょ。