薬局のルール

後発医薬品にすると数量ベースの使用割合が稼げる医薬品

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ジェネリックの変更割合の要件が厳しすぎでしょ。ジェネリックがあるものは片っ端から入荷してどんどん患者にすすめて、それでも断られるから、出来る限りの全力ですすめて、やっとこさ届く数字がジェネリック使用割合75%以上ってやつです。

国がジェネリック推奨しようって考えだから、ジェネリック推奨がんばった薬局に特典を付与することなっている。

その特典が、
・後発医薬品調剤体制加算1:65%以上 → 18点
・後発医薬品調剤体制加算2:75%以上 → 22点

これが欲しいもんだから会社は店舗にジェネリックにしろしろって、ものすごいプレッシャーかけて現場スタッフはもう大変です。

このノルマがなかなか大変で必死にやって達成できるかどうかの絶妙なラインが設定されています。

そこでノルマ達成のためにより効率よく増やすためにはどのようなものを変更すればよいのか考えてみます。

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後発品への変更提案って詳しく説明を求められるとかなりのエネルギーを要する。限られたエネルギーをより効率的に配分できれば、最小の労力で最高のパフォーマンスを得ることができるわけです。

>>ジェネリック医薬品へ変更してもらう時の患者説明

そのためには、まずは後発品シェアの計算方法から見ていこう。

計算式はこんな感じ、

後発医薬品
――――――――――――――――――
後発医薬品のある先発医薬品+後発医薬品

でもって、後発医薬品が存在せず、かつ、1回あたり使用量と薬価基準上の規格単位数量との差が非常に大きい「経腸成分栄養剤」、「特殊ミルク製剤」、「生薬」、及び「漢方」は計算から除外される。

計算式に、後発品が発売されてない先発品は含まれてないので新薬のような先発品はいくら使用しようが関係ない。

分母は処方箋の内容しだいなので薬局の努力でどうこうできるものではない。よって、考え方はシンプルに分子(後発医薬品の使用)を増やすことだけを考えます。

まぁ、当然ですよね。

この後発医薬品の使用は内服薬ならわかるけど、外用剤や液剤や散剤ってどうやって計算するかご存じですか?

単純に軟膏50gなら50錠とカウント、シロップ100mLなら100錠とカウントというわけはありません。

そのまま「g」=「錠数」にすると一度に使用する量が多いものは影響が大きく不公平になってしまいます。

そこで、計算には薬価収載されるときに使用される規格単位が使用されます。

例えば、

アズノール軟膏:29.5円/10g
ヒルドイドソフト軟膏:25.3/1g
ヒアレイン点眼:431.8/1瓶
ジクアス点眼:641.2/1瓶
リボスチン点眼:141.7/1ml
ムコダインDS:33.3/1g
ムコダインSYP:6/1ml
MS温湿布:9.7/10g

例の中に10gごとに薬価が決められているものがありますね。この10gや1mlってのが規格単位だ。

軟膏などの場合はこの規格単位で除した数が、後発シェアのときに使用される数値になります。

アズノール軟膏100gを後発品のハスレン軟膏に変えたとしたとしましょう。

アズノール軟膏の薬価は10gで29.5円と規定されているので10gが単位規格になります。ってことで10で除した数量になります。

アズノールは100gの変更で10錠分のカウントですね。

これがヒルドイドソフト軟膏100gであれば、ヒルドイドソフト軟膏は1g単位で薬価が決められているので、

ヒルドイドなら100g変更で100錠分のカウントになりますね。

これだったらアズノールよりもヒルドイドソフト軟膏に力をいれて変更提案したほうが効率的ですよね。

では、

どういったものが効率よく後発シェアを増やせるのでしょうか?

ここからはどんどん例をあげて見ていきます。さっきの薬価収載された規格単位も参考にしてください。

まぁ、一番大きいのは服用回数が多くて処方日数が長い錠剤の変更が一番効果的ですね。

たとえば、

ウルソとか変更するとすごいですよね。1日9錠(90日分)→810錠の後発品使用ですね。

これが外用剤ならどうだろうか。

サンコバ点眼液1本を変更してみよう。なんと1錠分しか寄与しませんね(笑)

ヒアレイン点眼もおんなじで、1本→1錠ですが、これがリボスチン点眼になると1本(5ml)→5錠になります。なぜなら、ヒアレインの薬価は1瓶ごと、リボスチンの薬価は1mlごとに収載されているからです。といっても、5錠ぶんだったら、やはり内服薬を重点的に変えたほうが効率的です。

外用剤は効果が低いように思えるけどこれはものによりますよね。

さっきも登場したヒルドイドソフト軟膏200gを変更したとしよう。そうすると200錠分の変更をゲットできます。

これがリンデロンVG軟膏5gだったら5錠分だけです。

もうちょっと見ていこう。

クラビット錠1錠(5日分)を変更 →5錠分

最近発売して何かと話題のクラビット錠(レボフロキサシン錠)ですが、1日1回しか飲まない上に急性期疾患が主だから処方日数も短い。頑張って変えてもリターンは少ない。

シロップや粉やシップはこんな感じです▼

ムコダイン錠3錠(5日分)を変更 → 15錠分
ムコダインDS0.6g(5日分)を変更 → 3錠分
ムコダインシロップ6mL(5日分)を変更 → 30錠分
ロキソニンテープ70枚を変更 → 70錠分
キサラタン1本を変更 → 2.5錠分
ロキソニン錠10錠(頓服) → 10錠分
MS温湿布100g → 10錠分

禁じ手

モラル的にどうなのって作戦があるので、禁じ手としてあげときます。

ムコダイン500 3錠 → カルボシステイン250 6錠

これやると実際に使用した後発品の錠剤数は倍になります。つまり、数が稼げます。でも患者は一度に服用する錠剤の数が増えるから不便ですよね。

通常、先発品1錠剤を後発品2錠にしても会計は安くなります。でも、後発品1錠よりは高くなります。

在庫がないとか、錠剤が大きすぎて飲めないから小さいの2錠にしてくれとか理由がない限りはしない変更なので、数量を増やすためだけに変更するのはモラルに反するので禁じ手として紹介しました。

後発品へ変更して数量シェアへ寄与についてのまとめ

①処方日数が長いものは変更する価値大
②1日の服用回数が多いものは変更する価値大
③1日の服用錠数が多いものは変更する価値大
④ヒルドイドのように処方量が多い外用剤は変更する価値大
⑤目薬は寄与が少ない
⑥小児の粉薬は量が少ないので寄与は小さい
⑦シロップ剤は1日量が多いので変更する価値はあるが風邪薬は日数が短い
⑧感冒薬や頓服薬は変更しても寄与は小さい

いくら変更しても後発医薬品調剤加算に影響しないもの

計算に使用されるのは保険適用のものだけです。

計算の適用範囲が、健康保険法、国民健康保険法および後期高齢者医療制度に係る処方箋のみとされている(公費併用は含む)から、公費単独扱いである生活保護とか公害とかの処方箋は計算の対象にならない。

計算の対象とならないといっても、後発品を勧める本当の目的は、国の医療費を抑制することであるから原則ジェネリックでわたさないといけない。

生活保護の処方箋にいたっては医療費抑制のため原則ジェネリックで調剤するようにってお達しがでています。

生活保護で先発品を希望とか国民の皆さまがゆるさないけど、福祉事務所って意外とずさんで、たいした指導していません。うちの地区なんて好きなの使いなよっていってるらしい。

ジェネリック拒否するなら医療費くらいは全額実費で払って欲しい、無料を当然の権利とおもわないで欲しい。

後発品をもっとすすめるためには薬局の努力よりも制度改正が一番

いま候補にあがってるのが、先発品を希望するならジェネリック医薬品と先発医薬品の差額を実費で払うというシステムです。

すごくいいアイデアだとおもうし、実費なら1割負担や公費で会計無料の人にも請求できる。

無料の人ってジェネリックに変更しても自分へのメリットがないから変更がなかなかすすまないけど、1割も数百円の支払いのひとはもうタダみたいな感覚でいるからなかなかGEへの変更がしぶい。

でも変更しないとデメリットになるというのであれば話は逆で1割会計の先発至上主義者もポリシー曲げてジェネリックにすることになるでしょう。

いまはジェネリック変更不可欄とかあるけど、近い将来はこのチェック欄がなくなるそうです。もう変更不可なんてナンセンスってことなのでしょう。

患者に選ばせればいいんですよ。でも、それでも医者的にはかえてほしくない薬はあるとおもうので、それは患者に口頭で言えばいいじゃん。患者にこれはどうしてもかえてはいけないと言えば薬局でも患者がいうとおりに調剤します。

さー、来年の改定はどうなるんでしょうね。

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