薬局のルール

薬局で粉薬の待ち時間が超長い理由を解説

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薬局で子供の風邪薬をもらうのに散々待たされた経験ありませんか?

なぜあれほど待ち時間が長くなるのでしょうか?

今回は、子どもの粉薬ができるまでの薬局の流れ薬局の待ち時間を短縮する方法を説明していきます。

手順がスゴく沢山あるので10分でできたら優秀だと思っていいでしょう。

全10工程になる手順がこちらです▼

みるからに手順多いでしょ?

薬の作成にミスは許されないので細心の注意を払って複数の薬剤師がチェックするので複雑な工程になります。それでは工程を1つずつ解説していきます。

処方箋の入力

薬局で薬もらうときに「説明書」や「袋」には、医薬品名・患者名、病院名などが記載されてますよね?

あれって処方箋にかかれている内容を見ながら手動でパソコンに入力してるんです。

入力が必要なもの

保険番号
患者指名
薬品情報
処方元の病院名
処方医の氏名

これ全部入力しなければならないんです。

処方箋を渡すと同時に「会計いくらしますか?」とか聞く人いるけどこの内容を全部入力したあとじゃないと会計わかりません。一度入力してしまえば、次回は同じ内容であれば入力を省略できるのですが、今度は同じかどうかの確認作業は必要になります。

ちなみに粉薬の場合は作成に時間がかかるので入力が終わるまで待ってられません。処方箋受け取ったらまずコピーして、コピーをみながら作成することで入力とくすりの作成は同時進行でおこないます

ジェネリックの確認

調剤薬局のルールってすごく複雑で処方箋に記載されている薬をそのまま作成すればいいというものではありません。

というのも最近の処方箋は「成分名」での表記が主流になりつつあるからです。たとえば【般】カルボシステインドライシロップみたいな記載されるのですが、これは「カルボシステイン」は成分の名前になります。

この成分が使用されている医薬品であれば薬局と患者で相談して、なにを使ってもいいことになっています。

この場合は患者の希望をきいて「ムコダイン」もしくは「カルボシステインドライシロップ」で作成します。

どちらも同じ成分を含む薬剤で先発品後発品の関係にあります。「成分名」で処方された場合は患者の意向を確認しないどちらで作成してよいのかわからないため、処方箋だけの情報では作成にとりかかれません。

初回であれば患者本人に確認しますし、いつも来ている人であれば履歴確認します。どちらにせよワンステップ挟まないと作成に取り掛かれません。初回の確認で患者からジェネリック医薬品の詳細な説明をもとめられると「作成」にすすむことができずにつまってしまうこともあります。

粉薬の秤量

粉薬の瓶からスパーテルで0.1g単位で必要量を計量します。

計量する前に「瓶」のバーコードを読ませることで何の薬を計量したか記録に残すことができるます。記録を残しておかないともし万一副作用が起きてしまったときに、薬局はちゃんと薬を「作ったのか?」と問い詰められたときに、口頭で説明しても水掛け論になってしまう。

だからどの薬をどれくらい量ったという記録を印刷して患者の投薬履歴と一緒に保管します。

この記録と計量の作業は、処方箋に記載された粉薬の数だけ必要になるので、5種類記載されている場合には5回秤量が必要になります。

分包機へ印字入力

粉薬をビンから取り出してしまうと何の薬なのかわからなくなってしまいます。他の薬と混ざってしまったら一巻の終わりですね。

ということで薬品名を1つずつ印字してあげます。親切なとこだと「患者名」や「飲み方」なんかも印字します。

この印字は手動で入力するので、入力に時間がかかります。入力を間違って作ってしまった場合は作り直しというさらなる手間がかかります。

「印字」は省略することもできますが、患者からの要望が多いポイントなので省略しないほうがいいでしょう。

分包機へ投入して粉が完成

粉を計量して印字設定が完了した機械へ投入してスタートボタンを押せば完成なのですが、機械に入れたからといって一瞬で完成するわけではありません。ここからが長いんです。

粉薬を個別にパッケージする機械のことを「分包機」といいます。この分包機はどのようにして均等に分配するのでしょうか?

たとえば、全量10gの粉を1gずつに10包つくるとしますよね。均等に10等分すればいいんだけど、これが難しいんですよ。

均等に分包する原理は、回転している円盤に少量ずつ粉を流し込んできます。均等に円盤の上に粉がまぶさったら、その円盤を10等分して1つずつパックしていきます。機械が1回に36度ぶんずつ回転して粉を詰めていきます。

誤差を極力なくすために円盤に均等に粉をまぶせることがとても大切だから、回転する円盤に少量ずつ粉薬を落としていく必要があります。どうしても時間がかかるんです。

しかも、子供の風邪薬って1種類だけじゃないでしょ。作成する数だけこれを繰り返します。

参考動画がこちらです。

下で円盤が回転しているので、そこへゆっくりと粉薬を落としていっているところです。

粉を計量するよりも機械で落としている時間の方が長いです。分包機って200万円くらいするから店舗に1~2台くらいしかないため、粉薬が立て続けにくると分包機がボトルネックになっていくら人がいても機械が間に合わないから素早く作ることができません。

1人に何種類も粉薬がでてると大変だし、兄弟が風邪ということで粉薬の処方箋が複数ある場合は、さらに大変です。

完成品にゴミがはいってないか一包ずつ監査

できあがったものを人の目で1包ずつチェックしていきます。ゴミが入っていないか、ぱっとみて均等に分包されているのか。

手動で作るから途中でホコリやら髪の毛やらが入るリスクを100%否定することはできません。直前に作成した薬が機械に付着して混ざってしまうこともあります。

そこで万一にそなえて一包ずつチェックが必要なんです。

完成品の重さチェック

1日ぶんを切り取って風袋と一緒に計量します。完成品の理論値と照合して誤差範囲内であれば合格とします。もしくは完成品の全量をはかって理論値と照合します。

粉薬をもらったときに細切れになっているときは1日ぶん切り取って監査した証拠ですね。切り取られてないときは全量で監査したってことです。

処方箋に記載された量が、正しいのかチェック

小児の粉薬は体重ベースもしくは年齢ベースで医者は量を決めて処方します。その量が適正なのかどうかをチェックします。

薬局で「体重」を確認するのはそのためです。

医者だって人間だから絶対に間違えないってことはない、医者の処方をチェックするのが薬局の役割です。ちなみに医者もパソコンで入力するから打ち間違いは日常茶飯事だし、医師のカルテをもとに事務員がPCに打ち出す場合は読み間違いや入力間違いも日常茶飯事です。

「1.5g」で出そうとしたところ「5g」になってしまったなんて、よくあることです。

お薬手帳のチェック

現在服用している薬がないかどうかチェックしないと、薬はだせません。もし飲んでいる薬がたくさんあるようなら全部メモして履歴に残します。

チェックや書き写すのに時間がかかりますし、新たにシールを貼る作業もあります。

いざ服薬指導

詳細に説明したので合計で10ステップあります。ようやく全部の工程が終わって服薬指導へとすすめるわけです。

最後に

多くの工程がありましたが順番に勧めるわけではなく、複数名で「同時進行」ですすめていきます。

事務員:処方箋入力
薬剤師1:粉薬の作成
薬剤師2:処方監査

3人フル稼働すれば10分くらいで粉薬が完成します。

粉薬の場合はやはり分包機がボトルネックになります。何人薬剤師がいようが機械は一つしかないので、どうしようもありません。立て続けに粉の処方箋がきたらどんどん待ち時間はながくなる。1種類追加になるごとにプラス5分ってとこでしょう。

粉薬は早くて10分です。二人目なら10分+10分で20分です。

小児科の門前名なら立て続けに粉・粉・粉で、10分・10分・10分と加算されていきどんどん待ち時間がながくなります。そして、粉薬に限って兄弟で複数枚持ってくるパターンが多い。

風邪引いたら、兄弟姉妹に伝染るでしょ。別々に病院へ連れて行くことはないからまとめて病院へ連れて行って、まとめて処方箋もらうでしょ。

4枚とか粉の処方箋をもらうなら1時間位は覚悟して、処方箋だけ置いて一度家に帰ったほうがいいし薬局としても助かります。粉薬を作るためには薬剤師2名がつきっきりになってしまい、あとに来た処方箋の待ち時間がどんどん長くなってしまいます。

粉薬以外の普通の人でも待ち時間が長いのは、直前に「粉薬」がきてたりするという内部の事情がありますね。

待ち時間なしで薬局でお薬を受取る方法

病院で何時間もまったとに、薬局でまた待つのは大変だと思います。

薬局で待ち時間を短縮する方法があるので紹介します。事前に処方箋を薬局に送ってしまいましょう。ネットで簡単にできます。

公式処方箋ネット受付は「EPARKくすりの窓口」

調剤薬局は全国どこの処方箋でも受け付けてくれるので、別に病院の近くの薬局でもらう必要はありません。家の近くの薬局に送っておいてあとからゆっくり取りに言ったほうが賢い選択だと思います。

「EPARKくすりの窓口」は▼こんな感じの流れになります。

スマホのアプリがあるから最寄りの薬局を登録しておけば、処方箋もらってすぐ写メして送ることができます。一度登録してしまえば1分もかからず送信できます。薬局の方で薬の準備ができしだい「完了」の知らせが届くので、そしたらとりに行きましょう。

ただ病院の近隣の薬局じゃないと、すぐに薬がそろわないかもしれないので「アプリ」を利用するときは急ぎでない薬のときの方がいいです。

いつも同じ薬を、長い待ち時間でもらっているという人はぜひ試してみて下さい。アプリで送ってしまえば処方箋をおきに薬局に立ち寄る必要ないんです。

原本をもっていけばすぐに薬がもらえます。

公式EPARKくすりの窓口

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