平成30年度診療報酬改定

「向精神薬調整連携加算」の算定要件【2018年診療報酬改定】

更新日:

平成30年度の診療報酬改定において、かねてより問題視されていた向精神薬の濫用をなんとかしようということで「向精神薬調整連携加算」が新設されました。

こちらの加算は病院向けの加算です。

向精神薬の多剤処方等の状態にある患者について、減薬した上で薬剤師又は看護師と協働して症状の変化等の確認を行っている場合の評価の新設です。種類を減らすだけでなく減量でもとれる点数です。

処方料:向精神薬調整連携加算 12点 (新)
処方箋料:向精神薬調整連携加算 12 点(新)

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算定要件

直近の処方時に、向精神薬の多剤処方の状態にあった患者又は不安の症状又は不眠の症状に対し、ベンゾジアゼピン系の薬剤を 12 月以上、連続して同一の用法・用量で処方されていた患者であって、減薬の上、薬剤師(処方料については薬剤師又は看護職員)に症状の変化等の確認を指示した場合

前回のH28年度の改定では多剤投与の患者において薬を減らすと加算がとれる点数「薬剤総合評価調整加算」が新設されたのはご存知でしょうか?ご存じない方は下記の記事で詳しくまとめています。

関連記事薬剤総合評価調整管理料と薬剤総合評価調整加算の算定要件

せっかくなので要件載せておきます。

薬剤総合評価調整管理料とは

保険医療機関が、入院中の患者以外の患者であって、6種類以上の内服薬(受診時において当該患者が処方されている内服薬のうち、頓用薬及び服用を開始して4週間以内の薬剤を除く。)が処方されていたものについて、処方内容を総合的に評価したうえで調整し、当該患者に処方される内服薬が2種類以上減少した場合は、所定点数を算定する。

これの向精神薬バージョンってとこでしょうね。

違うのが向精神薬に限定している点と、連携加算であることから薬剤師や看護師に症状確認などの指示をだすととれるという点です。

種類を減らさなければいけないわけではなく「減量」でいい点も、薬剤総合評価調整管理料よりも緩和されていますね。それだけ向精神薬や睡眠薬を減量していくのは難しいのでしょう。

H30年度改定では、向精神薬の多剤投与の減額がよりいっそうきびしくなっています。減額を避けるためには種類を減らすしか方法はありません。

処方せん料・処方料が減額になる要件はこちら▼です。

H28年度改定 H30年度改定案
3種類以上の抗不安薬、3種類以上の睡眠薬、3種類以上の抗うつ薬又は3種類以上の抗精神病薬の投薬を行った場合 3種類以上の抗不安薬、3種類以上の睡眠薬、3種類以上の抗うつ薬、3種類以上の抗精神病薬又は4種類以上の抗不安薬及び睡眠薬の投薬を行った場合

これに該当すると「減額」されるからなるべく対象にならないように気をつけてください。今回追加になるのが「4種類以上の抗不安薬及び睡眠薬」です。

いままでは抗不安薬・睡眠薬・抗うつ薬・抗精神病薬でそれぞれでカウントするけど、今回からは合算したもに上限を設けました。抗不安薬と睡眠薬は近い存在だからでしょうか?合算されてしまいます。睡眠薬で足りない部分は抗不安薬で補ってしまえばいいってのがきっと横行したんでしょうね。そこに「待った」をかけたいわけです。

これで向精神病薬の処方はますます厳しくなります。この機会に処方を見直せば、処方せん料は回復できるし、おまけで加算もとれるので「向精神薬調整連携加算」は活用しない手はない。メンタルクリニックは減収をさけたいのであれば積極的にとりいれましょう。

でも、これって結局は、開業医向けの点数になるのかな。大きな病院の勤務医だと処方せん料の減額なんて気にしているのでしょうか?病院の収入がへっても自分の給料が減るわけではないし。その点開業医だと、処方せん料が減ったら収入減るから積極的にやりますよね。

関連記事向精神薬多剤投与の商品名での一覧表

調剤薬局が算定できる点数

「向精神薬調整連携加算」においては調剤薬局のメリットはほとんどないとおもう。

精神科領域に限定しないのであれば、種類を減らすことを提案することで薬局がとれる「服用薬剤調整支援料 」があります。また医療機関に情報提供することで「情報提供料」をとることもできる。

服薬情報等提供料とは

患者若しくはその家族等、若しくは保険医療機関の求めに応じ、又は薬剤師がその必要性を認めた場合において、患者の同意を得た上で、薬剤の使用が適切に行われるよう、調剤後も患者の服用薬の情報等について把握し、患者若しくはその家族等、又は保険医療機関へ必要な情報提供、指導等を行った場合に、所定点数を算定する。なお、保険医療機関への情報提供については、服薬状況等を示す情報を文書により提供した場合に月1回に限り算定する。これらの内容等については薬剤服用歴の記録に記載すること

服用薬剤調整支援料とは

6種類以上の内服薬(特に規定するものを除く。)が処方されていたものについて、保険薬剤師が文書を用いて提案し、当該患者に調剤する内服薬が2種類以上減少した場合に、月1回に限り所定点数を算定する。

「服用薬剤調整支援料」もH30年度改定で新設されたものです。ポリファーマシーの解消に薬局が貢献できたらそれを評価する点数をもらえます。

詳細は別の記事でまとめています。

関連記事服用薬剤調整支援料の算定要件

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