しばらくは公費について説明していこうと思ってる。
正直、公費は種類が多すぎて自分でも把握していないことがほとんどです。いい機会だから、一つずつ調べていこうと思ってる。
その第一弾が公害医療です。
公害補償制度の概要
公害医療手帳を持っている方は、次の疾病のいずれかの認定を受けています。
- 肺気しゅ
- 慢性気管支炎
- 気管支ぜん息
- ぜん息性気管支炎
公害医療手帳に記載のある認定疾病(以下「認定疾病」といいます。)の治療にかかる医療費は、公害医療手帳を発行している市町村が全額を直接、医療機関・調剤薬局に支払います。従って、患者の自己負担金はありません。
公害医療って不思議なんですよね。公費医療だけど、公費番号ないし、保険処方箋と一緒に入力できないんです。
喘息の公費とかだと、この薬剤は公費併用で、他の薬剤は主保険単体みたいに一枚の処方箋で公費適用かどうかを薬剤ごとに分点して選択できる。
でも、
公害の処方箋は分点できない。もう、完全に別受付として受け付けなければならない。つまり、超めんどくさいのです。
というのも、
公害の処方箋って請求方法が他の公費と全く違うのです。別でもう一枚レセプト一枚作らないといけないんです。 しかも公害専用の公害調剤報酬明細に記載する。
公害医療の請求は、国民健康保険団体連合会や社会保険支払基金などの審査支払機関を通さずに、直接市町村の担当部署に毎月10日までに請求する。
その結果、市町村が10割分すべて支払ってくれます。
患者の自己負担はありません。
だから、正式なルールでは公害の処方箋と、その他の疾病にかかる薬剤とでは別の処方箋に記載しなくてはならい。
院外処方を行う場合
院外処方により処方せんを交付する場合は、調剤薬局において公害分と健康保険等の請求先が異なるため、認定疾病の治療に係る薬剤とその他の疾病に係る薬剤とでは処方せんを分けて交付されるようお願いします。
引用:医療機関・調剤薬局の方へ:新宿区
だがしかし、うちのエリアだと別々にもってきた試しがない。
一枚の処方箋に、メモ程度に(公害適用)見たいに記載される場合が多い。
処方例
オノンカプセル 4カプセル
(公害)
メチコバール 3錠
アドエア 1個
(公害)
こんなかんじでくる。もっとひどい時は公害の指定をしてこない。そのときは薬局では判断できかねるので病院へ公費適用の有無を疑義照会する。
あと、
公害医療手帳とか見たことないです。これを提示する患者ほとんどいません。無料で医療をうけてるんだから患者自身でちゃんと提出して欲しい。
公害医療のレセプトの計算方法
さて、公害医療のレセプトの計算方法についてです。
なぜか、公害の請求って、通常の1点10円よりも高い料金で請求できる。
薬剤料は1点10円で、他の技術料は1点15円で計算する。レセプト別で作るのめんどくさいからその手数料なのかな?根拠はよくわからない。
こちら新宿区のサイト医療機関・調剤薬局の方へ:新宿区に公害調剤報酬明細書の雛形があるけど、1点15点になってますよね。公式のテンプレートでこうなってるからとりあえず1点15円請求でOKなのです。
公害健康被害の補償等に関する法律の規定による診療報酬の額の算定方法より
薬剤料だけ1点10円で、他は1点15円ってけっこう特殊な計算だからレセコンが対応してない場合があり、手書きで作成することになる場合がある。
そしたら、上記で紹介した雛形うめて請求すればOK。
公害医療を提供する薬局の要件
公害医療にかかる処方箋を持ってこられても、薬局が要件をクリアしていなければ受けれないのか?
これは大丈夫です。
保険薬局の指定を受けていれば、公害医療機関として公害健康被害補償制度の対象となる処方箋を応需することができます。
保険薬局じゃない薬局なんてほとんどないですからね。