今回は、なんてことはないホンの小ネタです。もうトップ画像が答えですね(笑)
以前記載した「ホクナリンテープのキレイな調剤方法」が2000回以上プレビューされたので、意外と需要があったのかなと思い。関連ネタを追加で記事にしました。
以前の記事:ホクナリンテープのキレイな調剤方法
今回のテクニックが応用できる薬剤
- リンデロンVGローション
- リドメックスローション
- アンテベートローション
- デルモベートスカルプローション
リンデロンにかかわらずローション剤を混合するときのプチアドバイスです。
ステロイドのローション剤って不思議なことに絞っても、絞っても、ふるとあとからいくらでも湧き出てきますよね。
1本まるまる使いたいのに、1回にポタポタと少量ずつしか出てこないから時間がかかって仕方ない。
だから、先輩からは「先端をハサミで切れば早い」と習いましたが実はもっと簡単でいい方法がある。
こんな感じで、内側のキャップを外せば振らなくても中身をドバドバだせる。先端部に親指で横から圧力をかければ簡単に取れます。ちなみに、アンテベートローションの内蓋はかなり硬いです。蓋取るのに爪がめくれそうになりました。
今回は、他のローションと混合するためにフタを開けました。
処方例(空想)
リンデロンVGローション 10mL
頭に塗布(混合)
あくまでも空想上のものね。混合による安定性やら有用性やらは今回は置いといて、作り方だけ見ていこう。
ちなみに、この2種類をチョイスしたのは、これはわたしの私物だからです。混合する振りだけして、実際混合しないのであしからず。
ビーソフテンローションも、内蓋も取り外すことができるので、直接リンデロンVGローションをドバドバ注ぎます。
繰り返すけど調剤方法のヒントね。絶対に真似しないように。
ついでだからプロペトの蓋も開けてみる。
プロペトは100gチューブと500gツボのものがある。よく使用されているのは壺の方だと思う。
なぜなら、プロペトの仕入れ値を同じ「g」数で比較した場合はチューブの方が高いのだ。
患者さんに薬剤料を請求するときは、壺でもチューブでも同じ料金しか請求できないから、普通は安い壺のプロペトを量りとって使用しますね。
プロペトのフタが外れるからといって別にメリットはないんだけど、こんな風に、他の外用薬もフタが外れるものは多い。
例えば、
アクアチムローション。これも極稀に他のローション(ステロイド)と混合することがあるので、混ぜる前に蓋が開くかどうかを一度確認してみるのもいいだろう。
おまけ
外用ローション同士を混合したときは何の加算を算定すればいいのか?
計量混合加算は2種類以上の薬剤を計量し、混合した場合に算定できる点数です。
具体的には次のような場合が点数表に記載されています。
小児の内服シロップを作る時は、液剤の混合で35点を算定することができる。軟膏をヘラで混ぜ合わせた時は80点を算定することができる。
では、
処方例
このような場合は、どれを算定すればいいのか?
①外用剤だから軟膏と同じ80点か?
②外用液剤も液剤だから35点か?
③自家製剤加算を算定するのか?
答えは、
②です。
液剤には、シロップ剤だけでなく外用液剤も含まれます。ちなみに、散剤・顆粒剤には内服だけでなく外用散剤も含まれます。
自家製剤加算は、剤形が違うものを混ぜたときにとるので今回のように液剤どうしの混合は、液剤の計量混合加算ということで35点を算定するわけです。