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調剤料

漸減処方の内服調剤料の算定方法

今回は入力でもっとも間違えやすい漸減処方について説明します。漸減っていうのは、徐々に減らすって意味で、漸増はその逆だから、徐々に増やすの意味です。

読み方は、漸減(ぜんげん)、漸増(ぜんぞう)です。

初めてみたときは「ざんげん」「ざんぞう」と読んでしまいましたがこれだと変換できないんで読み方違うんです。

調剤事務のテキストではプレドニンの漸減がよく取り上げられていますが、実際は、漸減よりも漸増の処方がおおいきがしますね。少ない量で初めて徐々にふやす処方です。

まずはいちばん有名なプレドニンの漸減処方から見ていきましょう。

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プレドニン漸減処方

プレドニンは副腎皮質ホルモンっていう薬で、最初にたくさん投与して徐々に減らしていく使い方がよくされます。

突然やめると副作用が出ちゃうからだそうです。

処方例

①プレドニン5mg 4錠 3日分
毎食後

②プレドニン5mg 2錠 3日分
朝夕食後

③プレドニン5mg 1錠 3日分
朝食後

①→②→③の順番に合計で9日間服用

最初は、1日4錠のむけど徐々に減っていって最後の方は1日1錠だけの服用になります。

この時の内服調剤料はどのようにすればいいでしょうか?

そもそも、これは何剤と数えますか?

それぞれ飲み方が違うから3剤でいいのかな?



実はこれ1剤なんです。

関連記事内服薬の調剤料完全解説

同じ薬はたとえ飲み方が違くてもまとめて「1剤」数えるっていうルールがあるから①~③でまとめて1剤と数えます。

日数はというと、それぞれ3日分の処方だけど、実際は9日間服用するので、9日分の内服調剤料を1個だけ算定することができます。

多分、処方箋通りに入力したらレセコン君は飲み方ごとに自動で調剤料を算定するので毎食後・朝夕食後・朝食後で「3剤」って認識してしまい3日分の内服調剤料を3個算定すると思います。

これじゃ、ダメなので、うちのレセコン君は①~③までまとめて選択して漸減ボタンを押してあげます。これで1剤って認識して、日数も合算して9日分と数えてくれます。

もちろん入力の仕方に関してはパソコンによって違うんでそれぞれですね。

不均等の入力

漸減とは関係ないんだけど、プレドニゾロンの場合は不均等ってのもよく登場するのでついでに説明する。

まず処方例のプレドニン4錠で分3になってますね。

さっきは省略してしまったけど、実はこんな指示も一緒に入っています。

プレドニン5mg 4錠 3日分
毎食後(2-1-1)

この(2-1-1)というのは、朝2錠、昼1錠、夜1錠の省略語でこれで1日4錠です。均等に、1錠づつではないので分均等処方ですね。

不均等の内服調剤料不均等の内服調剤料

このプレドニゾロンってのによく登場する入力方法で、副腎皮質ホルモンはそとから摂取しなくても体内でも合成されている。で、その体内の副腎皮質ホルモンの濃度が日内で変動して、朝多く、夜少ないってリズムになってる。そのリズムに合うように外から摂取するのがいいらしくって朝多くて夜少ないってアンバランスな処方になる。

登場頻度の多い漸減処方の入力例

漸減・漸増でよく登場する薬だいたいいつもおんなじです。いちぶよく登場する薬を紹介していきます。

チャンピックス錠の入力

チャンピックスはややこしい入力で有名な薬です。当サイトにも「チャンピックス+調剤料」ってワードできてくれるひとが多い。チャンピックスはスターターパックってのがあって最初は必ずスターターパックで開始するんだけど、そのスターターパックの入力が漸増なんです。

最初に多い量で飲むと「眠気」「吐き気」などでやすくなるので少ない量でならしながら増やしていきます。

これは別の記事でまとめてるので見てみて下さい。

チャンピックスの内服調剤料と入力チャンピックスの内服調剤料と入力

リウマトレックスカプセルの入力

これは隔週に服用することの多い薬なんだけど、それだけならまだしも、金曜は朝晩、土曜は朝だけみたいな感じで、かなり複雑な飲み方をします。

金曜は2錠、土曜は1錠の場合は漸減ですね。かなり難しいけど入力しましょう。

入力例

リウマトレックス 2カプセル 5日分
1日2回(毎週金曜日)

リウマトレックス 1カプセル 5日分
1日1回(毎週土曜日)

こんな感じで別々に入力しましょう。それで漸減指定して合計で10日分ですね。実際は35日分の処方なんだけど調剤した日数分しか調剤料は算定できないからこの場合は10日分の内服薬調剤料になります。

これも以前に別の記事でまとめたので参照して下さい。

リウマトレックスカプセルの内服調剤料リウマトレックスカプセルの内服調剤料

フォリアミン錠の入力

リウマトレックスと一緒に登場するのがフォリアミン錠です。これも変な飲み方するんですよね。リウマトレックスをのんでないときを見計らって飲みます。

たとえば、さっきのリウマトレックスは「金曜日」「土曜日」に服用していたので、なるべく間隔をあけて服用するようにするので、このフォリアミンは月から水あたりで服用します。

はい、こんなかんじの処方が来ます。

処方例

フォリアミン錠 1錠 15日分
1日1回(月から水)

これは漸減漸増関係なくそのまま入力すればOK。15日ぶんとなっているけど週に3錠しかのまないわけだからこれで35日分ですね。

ただ調剤料はやっぱり処方日数分しかとれないので15日分を算定します。

隔週での服用になるんだけど週3とかイレギュラーだからレセコンに搭載されてる隔週設定は使えない。レセプト上で隔週設定をする意味はないのでそのままの入力でOK。

レセコンで隔週設定をする意味としては患者の管理や在庫管理がしやすくなるからに過ぎない。

たとえば、隔週設定をかけておくとフォサマック35mgが5日分の処方であっても、5週間後にこの人が来るということをパソコンが認識して押してくれるのだ。薬局での管理上の問題で設定しているにすぎないのだ。

トラムセット錠の入力

痛み止めのトラムセット錠もよく漸増で登場しますね。強めの痛み止めで飲み始めに「吐き気」がでやすく中止されてしまうことが多いので少ない量からスタートして徐々に増やします。

処方例

トラムセット 1錠 1日分
朝食後(1/1~)

トラムセット 2錠 2日分
朝夕食後(1/2~1/3)

トラムセット 3錠 3日分
毎食後(1/4~)

こんな感じですね。用法は「3種類」ありますが、おなじ薬はまとめて1剤としてカウントしなければならないので全てまとめて「1剤」で6日分の調剤料を算定します。同様の理由で「リリカOD錠」や「トラマールOD錠」も漸増でよく登場します。

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