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市販薬

病院で処方されるニキビの薬の解説

今回はニキビのお薬について説明していきたいと思う。

ニキビの原因はご存知アクネ菌です。だから、ニキビの薬っているのは基本的にはこのアクネ菌をやっつけるような薬を使います。そう、例えば抗生剤ですね。有名な抗生剤としては、アクアチムローションやダラシンゲルがありますね。

重症な場合には、内服の抗生剤を使用することもありますので、あとで説明して行きたいと思う。

では、順を追って見ていこう。

目次

アクアチムローションと同じ市販薬はあるのか?

これが一番ニキビによく使用される薬なんじゃないかなと思います。使い方は簡単で1日2回朝と晩の洗顔後に塗るだけですね。

有効成分はナジフロキサシンです。ニューキノロン系っていう抗生物質で、様々な菌に有効な抗生剤です。もう何年も前からOTC医薬品に移行するって言われているんだけど、いまだに実現されない薬の一つ。

だから、市販薬で似たような薬はありません。これといって副作用らしきものは思い当たらないんだけど、なんでも、むやみやたらに使うと耐性菌が広がってしまうから医師の管理下で処方が必要ってことになってます。

作用機序は、DNA合成阻害薬ってカテゴリーの薬で、細菌が分裂する過程を阻害するので増殖できずに死滅します。

とてもメジャーな薬だから、これがほしいがためだけに皮膚科を受診する人も多いですね。薬局でも、処方箋ないと買えないのって問い合わせはよくあります。皮膚科でニキビで受診する人って意外と多くって、もしこれがOTCに移行したらニキビで診察受ける人は格段に減ることだろうと思います。

アクアチムはローションだけじゃなくって、軟膏やクリームと言った剤形もあります。ただ、軟膏はベタベタするイメージからニキビに使用するイメージがあまり無いですよね?だから、ニキビへの適応とってないんです。ニキビに使うとしたらクリームかローションになります。

ダラシンTゲルと同じ市販薬はあるのか?

これもニキビによく使用される抗生剤です。

このダラシンTゲルの有効成分はクリンダマイシンです。リンコマイシン系の抗生物質ですね。この系統の抗生剤は、細菌がタンパク質を合成するのを防ぐ効果があります。

タンパク質を合成できない細胞はやはり増殖することができずに死滅します。ダラシンって飲み薬でもあるんだけど、他の抗生剤に追加で使用する印象です。

たとえば、重症例の中耳炎とかに、フロモックスにダラシンを併用したりみたいな感じで、アシスト的に使うイメージです。

だから、ニキビの治療でも「アクアチムローション+ダラシンTゲル」みたいな感じで、よく一緒に処方されます。もちろん単体でも効果はありますが、一緒に使うと効果的ですね。

ニューキノロン系とリンコマイシン系ということで作用機序が違うので、一緒に使うと2つの機序でアクネ菌の増殖を防げるわけだ。

これも抗生剤であることから、乱用により耐性菌の増殖が懸念されますね。だから市販薬では似たようなのなくって、欲しければ皮膚科を受診するほかない。

アクネ菌に耐性菌ができたからといって、何が問題なの?と思うかもしれませんが、皮膚にはアクネ菌だけじゃなくって、様々な菌がいます。例えば、とびひの原因になる黄色ブドウ球菌とか。

ニキビに使ったつもりでもこの黄色ブドウ球菌とかにも薬をつかうことにもなるから、黄色ブドウ球菌も抗生剤に対して耐性を獲得してしまうおそれがある。

これが自分自身だけの問題ならまだ、被害は限局されているけど、そういうわけではなくって菌はあっちこっちに感染っていくから世の中全体で抗生剤が効かない菌が増えてしまうおそれがあるってこと。

そうそう、ダラシンはゲルだけじゃなくってローションも発売されましたね。

イオウカンフルローションと同じ市販薬はあるのか?

もっとも古典的な薬です。イオウを含む塗り薬ですね。黄色の懸濁液です。
殺菌、角質の柔軟化、皮脂の分泌抑制という3つの効果でニキビを治療する薬です。治療効果はそれほど高くありませんが、副作用が少ないため市販薬でよく使われていますね。ちょっとイオウの臭いのが玉に瑕。

尋常性ざ瘡(ニキビ)用の抗生剤塗り薬は市販されていないから、市販のニキビの塗り薬はほとんどこの硫黄含有製剤です。殺菌効果もあるし、ニキビを悪化させる皮脂を吸着してくれる効果もある。

イオウカンフルローションはちょっと特殊な使い方で、朝は上澄み液を使います。夜は懸濁液を使います。なぜなら、朝から懸濁液使うと日中顔にイオウを塗った後が目立ってしまうからです。

きっと懸濁液の方が効果的なんだろうと思いますが、日中に顔に白い跡がつくのは現代人において耐え難いものがありますよね

ディフェリンゲルと同じ市販薬はあるのか?

これは比較的新しいタイプの薬ですね。有効成分はアダパレンです。このアダパレンはトレチノイン誘導体でいわゆるビタミンA誘導体なんだけど、ピーリング効果があって広く症状がでているニキビに効果的です。だから、塗るときもニキビにポイントで塗るわけじゃなくって面で塗布します。ピーリング効果で毛穴のつまりを改善してくれます。

アクネ菌って嫌気性菌っていって酸素がない状態で増殖します。逆に酸素があると死んでしまします。だから、詰まった毛穴の中が快適で増殖するわけだ。この毛穴のつまりを改善すれば嫌気性菌であるアクネ菌は増殖できなくって症状が良くなるってこと。

なかなか効きの良い薬みたいなんだけど、けっこう人によって合う合わないがあるみたいです。一番多い副作用としては、肌が赤くなったり、皮膚がむけたり、ボロボロしたりする副作用で、つけ始めに多くって、それを乗り越えるとだんだん慣れてきて軽快に向かいますが、挫折するひとも多いようです。

ピーリング効果っていうのは、皮膚を削るような効果ですよね?だから赤くなるのはある程度はしかたないです。ただ、我慢する必要はないと思うので辛いようなら医師に一度相談するといいだろう。

ちなみに、私の場合はあまりの痛さに挫折しました。この副作用の予防としては一緒に保湿をしっかりするといいです。ピーリングすると肌が乾燥するのってイメージできますか?乾燥すると赤くなりますよね?それでヒリヒリするんです。だから、ディフェリン塗ってない時間に合間をぬってこまめに保湿するといいでしょう。

ベピオゲルの作用機序

いま一番最新の塗り薬です。最新=最強ってわけじゃないんで間違えないように。ただ、選択肢が増えたってだけで、これが一番効くとは限りません。

有効成分は過酸化ベンゾイルです。

名前の由来:成分名の過酸化ベンゾイル(Benzoyl Peroxide)は一般的に「BPO」と省略されており、名称から直感的に成分がイメージできるよう「PEPIO(ベピオ)」だそうです。

アクネ菌を殺してくれる作用があるので抗生剤に近い作用なんだけど、作用機序は全然違いますね。成分の過酸化ベンゾイルは、名前からして過酸化物質ですよね。酸化力がある物質で、この酸化力でニキビの原因であるアクネ菌に抗菌作用を示すそうです。

またディフェリンの様なピーリング効果もあるそうです。だから、副作用はディフェリンと同じで、ヒリヒリとか剥皮だそうです。また、他の薬剤よりもアレルギーを起こしやすいので真っ赤に腫れるようならすぐに中止ですね。

あとベピオゲル独自の副作用として、漂白作用がある。服や髪を変色させることがあるので塗るときには他につかないように注意したい。

これは最近発売したばかりの薬だから薬品情報を載せとく
薬価:120.9円/g

厚生労働省コード:2699712Q1021

この過酸化ベンゾイルは海外では使用経験が豊富で、日本でも発売を待ち望まれていた薬です。うちの近隣の皮膚科でも発売日から処方すると張り切っていました。
包装は15g×10本からです。

また海外では過酸化ベンゾイルは、抗菌剤としばしば併用する。まだ発売は未定だが、グラクソさんから過酸化ベンゾイルとクリンダマイシンの合剤。シオノギさんから過酸化ベンゾイルとアダパレンの合剤も発売される予定です。

BPO+アダパレンはダブルピーリングで強力そうですよね。ちなみに、BPOとアダパレンはピーリングの作用機序が違うようで、BPOは皮膚の一番外側の薄皮を剥がす感じなんだけど、アダパレンは皮膚のターンオーバーにあわせて自然剥離を促進する、ターンオーバーが活発な年代でより効果的なんだけど、皮膚のターンオーバーが鈍っている年齢(35歳~)では効き目が薄いといえる。その点BPOは幅広い年令で使えるそうです。

ちょっと残念なのがベピオゲルは、貯法が2~8℃で保存だから冷蔵庫保管必須です。洗面台に置いとくことができないのが残念ですね。

あと薬局では新発売だからとりあえず発注しとこう的なのりでとると返品できないから注意が必要。

追記
メーカーさんの話だと、この過酸化ベンゾイルの方がアダパレンよりも刺激は少ないそうです。

デュアック配合ゲル

クリンダマイシンと過酸化ベンゾイルの合剤です。
まだ発売されていないけど、グラクソ・スミスクラインが日本での製造販売の承認を受けたので近いうち発売されることになるだろう。
「デュアック配合ゲル」は名前に配合と記載されている通りで、複数の有効成分を含みます。

この有効成分は、もうすでに登場しており、ダラシンに使われているクリンダマイシンとベピオゲルに使われている過酸化ベンゾイルを一緒に配合しているます。2種類の抗菌薬でアクネ菌を退治するわけです。1つよりも2つの方が効果的って考えですね。

注意点は上記でもうすでに説明していますのでダラシンとベピオゲルの注意点がだいたい当てはまるわけだ。やっぱりピーリング効果があるからヒリヒリは出やすいんだろうなというのはたやすく想像できますね。

クリンダマイシンはマクロライド系の抗生物質なんだけど内服薬でクラリスやルリッド錠などを頻繁に服用している人には菌に耐性ができていて効かないことがあるんだけど、その点過酸化ベンゾイルはまだ日本ではほとんど使用されていないため耐性菌は確認されていないそうです。

あとベピオゲルと同じ成分であることから保管方法は2~8℃で保存です。つまり冷蔵庫保存必須ですね。

海外での過酸化ベンゾイルの配合剤は、デュアック配合ゲルだけではないなんと、アダパレンとの合剤も発売されていて、これも近々日本で発売される予定。

発売日が決定

発売日は平成27年7月17日(金)です。

ゼビアックスローション(オゼノキサシン)

有効成分はオゼノキサシンです。上記で紹介しているアクアチム(ナジフロキサシン)と語尾が共通しています。そうこちらはアクアチムの親戚みたいな成分でおなじニューキノロンタイプの抗生物質です。ゼビアックスローションは2015年12月に発売の新薬です。

ニキビ抗生物質発売順は「アクアチム→ダラシン→ゼビアックス」です。新しい方が効きそうですが、実際はよくわかりません。

ただ、新しく発売するからには何らかの利点がなければ新しい物を使用する意味なんてないです。

こちらのゼビアックスローションの特徴は1日1回の塗布で効き目がでるというこです。ダラシンやアクアチムは通常1日2回使用だから、塗り忘れは防ぐことができる。

ちなみに、アクアチムローションやダラシンTローションは1日2回だから1本20MLなんだけど、ゼビアックスローションは1日1回だから1本10MLです。

あと、いままではニキビの抗菌薬は2種類しか選択肢がなかったけど、これで3種類目ということで選択肢が増えた。人によってはこっちのほうが効くかもしれない。

抗生物質なので使用するのは赤ニキビや紫ニキビといった炎症を起こしているニキビです。白ニキビのようなまだ炎症を起こしていないような未然段階では使用しません。白ニキビにはベピオゲルやディフェリンゲル使いますね。

薬価は82.2円です。アクアチムローションの薬価が41.1円だから1日1回タイプのゼビアックスローションは倍に設定されたようです。

EPIDUOエピデュオ配合ゲル(発売予定)

過酸化ベンゾイルとアダパレンの合剤です。商品名でいうと、ベピオゲルとディフェリンゲルの合剤ですね。海外ではもう発売されているけど、日本では未だ発売されていません。

海外での製造元はガルデルマだからディフェリンの製造元と同じですね。日本でもディフェリンゲルの販売元である塩野義製薬さんからでるらしい。
製造販売元:ガルデルマ
販売:塩野義製薬
2種類ともピーリング効果のある薬剤だから、さぞ強力にピーリングするのだろうと想像できる。2つのピーリング効果の作用機序は違うので相乗効果が期待できるのだろう。

塗り薬の順番

順番は絶対効しなければいけないってルールはないけど、目安は決まってます。

ルール

・ローション→ゲル
・広く使うもの→部分で使うもの

だから、もしディフェリン、アクアチムローション、ダラシンTゲルが一緒に出たら、

基礎化粧(スキンケア)→ディフェリン→アクアチムローション→ダラシンTゲルって順番が一般的な使い方になるだろう。

理由は、基礎化粧(スキンケアor保湿)は全体に塗りますね。そして、ディフェリンもピーリングだから面で塗りますね。抗生剤は、症状がないとこに塗ってもしょうがないので痤瘡部分にポイントで使います。2種類の抗生剤がでているときは、ローションが先で、ついでゲルです。ゲル塗ってから液体ぬると吸収が妨げられるおそれがあるためです。

もしメイクするなら、メイクは最後ですね。でもニキビ部分はなるべくメイクしないほうが無難です。

病院で処方される飲み薬

ビタミン剤
いっぱいありすぎるので商品名と成分と簡単な説明だけ書いていきたいと思う。

・ノイビタ錠:オクトチアミン
ビタミンB1誘導体

・アリナミンF:フルスルチアミン
ビタミンB1誘導体

・ハイボン錠:リボフラビン酪酸エステル
ビタミンB2

・フラビタン錠:フラビンアデニンジヌクレオチドナトリウム
補酵素型ビタミンB2

・ピドキサール錠:ピリドキサールリン酸エステル水和物
活性型ビタミンB6

・ビタメジンカプセル:チアミン塩化物塩酸塩、ピリドキシン塩酸塩、シアノコバラミン
ビタミンB1、B6、B12を配合した複合ビタミン剤

・ノイロビタン錠:オクトチアミン、リボフラビン、ピリドキシン塩酸塩、シアノコバラミン
ビタミンB1、B2、B6、B12を配合した複合ビタミン剤

・ビタノイリンカプセル:フルスルチアミン、ピリドキサールリン酸エステル、ヒドロキソコバラミン、リボフラビン
ビタミンB1、B2、B6、B12を配合した複合ビタミン剤

・ハイシー、シナール:アスコルビン酸
ビタミンC

・ビオチン散:ビオチン
ビタミンH

・ワッサーV:チアミン、リボフラビン、ピリドキシン塩酸塩、ニコチン酸アミド、パントテン酸カルシウム、アスコルビン酸
総合ビタミン製剤で6種類のビタミンを配合

・パンビタン末:レチノールパルミチン酸エステル、チアミン硝化物、リボフラビン、ピリドキシン塩酸塩、シアノコバラミン、アスコルビン酸、エルゴカルシフェロール、トコフェロール酢酸エステル、パントテン酸カルシウム、ニコチン酸アミド、葉酸
複合ビタミン剤で11種類のビタミンを配合しているが、これはニキビに使用ということはないだろう。

その他の飲み薬
ピル、アルダクトンA、ミノマイシン錠

ミノマイシン錠
有効成分はミノサイクリンです。抗生剤の内服薬では、これが一番有効と言われているみたいで「尋常性痤瘡治療ガイドライン」でも強く推奨するという取扱いになっている。ミノサイクリンは,抗菌作用のみならず、リパーゼ活性抑制作用、白血球遊走抑制作用,活性酸素抑制作用などがあることが知られており,痤瘡に対して抗炎症作用を期待して処方されることも多い。
これの副作用で高頻度でめまいを起こすので車の運転は注意したい。また飲み合わせも多く、カルシウムやマグネシウムと一緒に摂取すると作用が減弱する。乳製品ですらも著しく作用が減弱するので飲み合わせに合わせて注意したい

ビブラマイシン錠
ドキシサイクリン、ミノサイクリンの次に有効とされている薬。これもテトラサイクリン系で、ミノマイシンと違ってめまいは起こしにくいんだけど、光線過敏症に注意したい抗生剤。これ飲むときは長袖長ズボンにした方がいい。あと乳製品で作用減弱するのも注意した。

ニューキノロン系、セフェム系、マクロライド系
使わなくはないけど、やっぱり上記の2剤が有効みたい。

アルダクトンA
抗アンドロゲン薬ってカテゴリーの薬で、弱い抗アンドロゲン作用がニキビに効くと言われている。高血圧に使われることのある薬だけど、適応外処方(自費)でニキビに使うこともある。

ピル
ニキビ治療に使うというわけではないが、ピルを飲んだらニキビが治ったということはよくある。

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