薬局事務業界で入力例としてよく話題になるのがチャンピックスっていう禁煙補助薬です。
禁煙をたすけるお薬で、
飲むと不思議とタバコを吸いたい願望が衰退するらしい。
ヘビースモーカーでニコチン中毒ってことになると、保険適用で治療ができます。
タバコ吸わないわたしからすれば、他人の禁煙に国民の血税がつかられると思うと腹ただしくてしょうがないです。
自費でいいわ!!
この薬は月に1回くらいはもらいにこないと行けないみたいなんだけど、途中から来なくなる人はけっこう多い。
副作用による断念なのか、吸ってしまったことによる断念なのかはしらないけど、
保険適用で失敗したらお金を取るか返してもらうかした方がいいと思う。
保険で安くすむから覚悟が鈍るのだ。チャンピックスつかっても、成功するかどうかの最後の鍵は自分の意思でしかない。
さて、本題のチャンピックスの入力方法です。
チャンピックスは初回は少ない量から初めて徐々に量を増やしていくという使い方をします。
専門用語で漸増(ぜんぞう)っていいます。
ちなみに、
初回のチャンピックスはお決まりの処方があって、次のようになります。
処方例
②チャンピックス錠0.5mg 2T 分2朝夕食後服用 4日分
③チャンピックス錠1mg 2T 分2朝夕食後服用 7日分
①→②→③の順番で服用。合計14日間服用。
ちょっとややこしいんだけど、薬を渡す時はとても簡単です。
なぜなら上の処方がまとまったチャンピックススタート用パックっていうのがあって、
これ一箱に上記の処方(0.5mg×11錠、1mg×14錠)がセットになって入っています。
渡すのは、簡単なんだけど、入力はちょっとめんどくさいんです。
といっても、基本ルールに従って入力すればOK
一見、
服用方法が2種類あるので「2剤」のように見えますが、
同じ薬は、たとえ規格が違くても、服用方法が違くても、まとめて1剤と数えなくてはいけません。
なので、
内服調剤料は「1剤」だけ算定します。
同時に服用するわけではなく、合計で14日間内服するので、内服調剤料の日数は14日分算定できます。
処方箋どおりにそのまま入力すると、レセコン君は服用時点によって計算するので、2剤と判別してしまいます。
うちのレセコンは、漸減設定っていって、
3種類まとめて漸減セットすれば「1剤」って数えてくれるし調剤料も14日分に勝手に直してくれます。
実際の使い方は、徐々に減らすのではなく徐々に増やすので漸増に該当するけど、徐々に用法を変えること自体を薬局内では漸減と呼んでいる。
まぁ、これはそれぞれのレセコンによって違うんで注意が必要ですね。
最後に、チャンピックスを保険適用する場合には、レセプトにコメントが必要です。
おそらく処方箋に「ニコチン依存管理料の算定に伴う処方」であると記載が入っているはずだ。これをそのまま摘要欄に写せばOK
このコメントが入ってないとチャンピックスは保険適用できないので返戻になってしまいます。
保険適応条件
最初に説明したがチャンピックスは一定の条件を満たせば保険適用になるんです。
禁煙治療が保険適用になる理由は、
喫煙者は将来生活習慣病になるリスクが高いから将来医療費を沢山使うことになると予想される。
早いうちに禁煙させて健康にさせることで将来の医療費抑制への期待を込めての保険適用なのだ。
だから、
禁煙治療は無制限に保険が適用されるわけではなく一定の条件がある。
チャンピックス保険適用の条件
「ブリンクマン指数が200以上」
「1ヶ月以内に禁煙をはじめたい」
「禁煙治療に文書で同意」
ニコチン依存症テストとは?
10個の質問から5個該当したらニコチン依存症です。
質問例:
•タバコのために自分に健康問題が起きているとわかっていても、吸うことがありましたか?
•タバコのために自分に精神的問題が起きていると分かっていても、吸うことがありましたか?
•自分はタバコに依存していると感じることがありましたか?
•タバコが吸えないような仕事やつきあいを避けることが何度かありましたか?
など
ブリンクマン指数とは?
1日の平均喫煙本数 × 喫煙年数
1日10本 × 20年 = 200
200以上はニコチン依存症かもしれない。
さて、更に以前に健康保険で禁煙治療をしたことのある人には追加で条件がある。
それは、
前回の禁煙治療初診日から1年経過していることが必要
もし、
一度治療を失敗してもう一度治療をしようと思ったら、
初回に受診した日から1年経過以上していないと自費になってします。
自費で構わないのであれば治療を希望すれば治療できるはずだ。
保険をきかせたいのであれば1年待たなければならない。
保険適用期間
保険適応は決められた期間しか認められていない。
その期間というのは服用期間にして12週間だ。
もしこれを超えても、心配で服用を続けたいという場合は、
12週間の追加投与が認められているが、この追加期間分は保険が効かないから自費になる。
添付文書の記載はこうなっている
3.本剤による12週間の禁煙治療により禁煙に成功した患者に対して、長期間の禁煙をより確実にするために、必要に応じ、本剤をさらに延長して投与することができる。その場合にはバレニクリンとして1mgを1日2回、朝夕食後に12週間投与すること。
添付文書の一番下保険適用の注意
本製剤の薬剤料については、ニコチン依存症管理料の算定に伴って処方された場合に限り算定できることとする。また、処方せんによる投薬の場合においては、処方せんの「備考」欄に「ニコチン依存症管理料の算定に伴う処方である。」と記載すること。
注:[用法・用量に関連する使用上の注意]3.又は4.の処方に係る投与については、算定することは出来ない。
私が禁煙に成功した方法
実は、私はもと喫煙者です。1日1箱近く吸ってたけど禁煙してかれこれ5年経つ。いまはなんら辛いことはないしまた吸いたいとは思わない。
禁煙方法はいたって単純でただただ気合いで止めただけ。工夫と言えば、やめるにあたって一番の害になる飲み会を排除しただけ。
お酒が入っると気が緩むし周りが吸ってるから1本もらうねってなる。
やめたいならまずすべきことは飲み会をすべて断ること。
ホントにこれにつきる。
まず、これができないと難しいとおもう。
ちなみに飲み会行くのやめて家にこもってるもんだから、そこからどっぷりとネットにはまって今に至るわけだ。
つぎに大事なのがタバコの害を理解してメリットを考えること。
タバコをやめてはじめてわかった世界
風邪引かなくなりますよね。とくに、喉が痛くなる風邪。これだけですごいメリットだとおもう。喫煙者でのどが痛いってしょっちゅう薬もらいに来る人その原因わかってるよね?
あと、
頭痛がなくなった。頭痛薬飲むことがほとんどなくなったのはやっぱり禁煙のおかげ立ったとおもう。煙のなかに化学物質がいっぱい入ってるから絶対あれが原因。
つまり、めちゃくちゃ健康になったのだ。
私にとって頭痛と咽頭痛のない世界はことのほか快適で、いまさらタバコを吸うメリットなんて一つもない。