今回は、ヒルドイド(ヘパリン類似物質)シリーズのまとめです。
ちょこちょこ保湿剤としてお世話になっています。
冬場は軟膏タイプをよく処方してもらいます。夏場も肌って乾燥するからスキンケア剤として処方してもらうこともあるんだけど、夏場は汗かくから軟膏使うとベタベタして気持ち悪いです。
それを考慮してか夏場は液体タイプのものを処方してくれるのですが、それはヒルドイドではなくジェネリックのビーソフテンローションです。
ビーソフテンローションはヒルドイドローションのジェネリック医薬品なのだが、ヒルドイドよりもサラサラした使い心地で夏場はさっぱりと使える。
このように、同じ成分であっても使用感は異なり、それに応じで使い分けもされています。ヒルドイドはいろんな剤型で様々なメーカーがジェネリックを発売しているので、一部ですが表にしてみました。
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先発品がマルホから発売されているヒルドイドシリーズです。
他のものは、全てジェネリック医薬品に該当します。だから、処方してもう時に一番価格が高いのがヒルドイドシリーズです。もし少しでも価格を抑えたいというので下記のジェネリックを希望するといいでしょう。どれくらい違うのか薬価も一緒に記載しておくので参考にしてみてください。
様々な商品があるけどすべて有効成分(ヘパリン類似物質を0.3%配合)の商品です。
あと、ジェネリック限定でスプレータイプも存在します。中身は液体タイプと同じものなのにスプレーにすると値段が高くなります。これは容器代を反映したものに違いないですね。
追記
記事書いた直後にビーソフテンシリーズが名称変更になりました。まだしばらくは在庫があるビーソフテンが流通しますが、在庫なくなりしだい世の中からビーソフテンはなくなってしまいます。そして一般名であるへパリン類似物質での名前に変更になりますね。
追記2
ビーソフテンクリーム → 変更なし
ビーソフテンローション → 変更なし
ビーソフテンゲル → 変更なし
ビーソフテンスプレー → ヘパリン類似物質外用スプレー「日医工」
ビーソフテン油性クリーム → ヘパリン類似物質クリーム「日医工」
変更の基準がよくわかりませんがスプレーと油性クリームだけが一般名+「メーカー」に名称変更されたようですね。よって、ビーソフテンスプレーとヘパリン類似物質外用スプレー「日医工」は名前は違うけど中身は同じものです。
軟膏タイプのヒルドイド
商品名 | メーカー名 | 薬価 | 薬価基準収載医薬品コード |
---|---|---|---|
ヒルドイドソフト軟膏0.3% | マルホ | 25.30 | 3339950M1137 |
ビーソフテン油性クリーム0.3% | 日医工 | 10.10 | 3339950M1145 |
ヘパリン類似物質油性クリーム0.3%「アメル」 | 共和薬品工業 | 10.10 | 3339950M1170 |
ビーソフテン油性クリームというのがありますが、ビーソフテンの発売当初はクリームしかなかったのであとから発売されたものです。ヒルドイドソフト軟膏をビーソフテンクリームに薬局で変更してよいのかどうか議論になったことがあり、結論はいまでもよくわかりません。でも、ビーソフテン油性クリームが発売されたいまとなってはどうでもいいことです。
ヒルドイドもビーソフテン油性クリームもどちらも100gのツボと25gチューブを選択できます。大量に使う人はチューブだと後半絞りだす作業が手間なので100gのツボがお勧めです。ただ、全ての薬局でツボとチューブを在庫しているわけではないので取り寄せになるかもしれませんね。*ヒルドイドソフト軟膏50gチューブが発売されましたね。
マルホのホームページにある製剤写真です。50gチューブですね。ただ比較対象がないと大きさ感がわからない。
クリームタイプのヒルドイド
商品名 | メーカー名 | 薬価 | 薬価基準収載医薬品コード |
---|---|---|---|
ヒルドイドクリーム0.3% | マルホ | 25.30 | 3339950N1035 |
ビーソフテンクリーム0.3% | 日医工 | 10.10 | 3339950N1043 |
ヘパリン類似物質クリーム0.3%「YD」 | 陽進堂 | 10.10 | 3339950N1051 |
ヘパリン類似物質クリーム0.3%「アメル」 | 共和薬品工業 | 10.10 | 3339950N1060 |
ヒルドイドは軟膏がそもそもクリームぽいのにさらにクリームという別の商品があります。この使い分けはホントに謎です。ヒルドイドクリーム25gという医師の処方が来たときはヒルドイドソフト軟膏との勘違いである場合が多い。
ヒルドイドクリームは、石油ストーブのような独特の匂いがします。カラダに塗り広げると特によくわかります。できれば顔には塗りたくないです。
その点、ジェネリックのビーソフテンクリームはこのニオイが改善されています。添加剤のチモールいよるそうですね。
ローション剤タイプのヒルドイド
商品名 | メーカー名 | 薬価 | 薬価基準収載医薬品コード |
---|---|---|---|
ヒルドイドローション0.3% | マルホ | 25.30 | 3339950Q1074 |
ビーソフテンローション0.3% | 日医工 | 10.10 | 3339950Q1082 |
ヘパリン類似物質ローション0.3%「ラクール」 | ラクール | 7.2 | 0 |
ヘパリン類似物質ローション0.3%「YD」 | 陽進堂 | 10.10 | 3339950Q1090 |
ヒルドイドローションを値段が安くしたいがためにビーソフテンローションに変えてしまうと使用感が全然違います。化粧水と乳液くらい違うのでこれは注意しときたいところです。
どうやらサラサラ液体タイプのほうが多いみたいで陽進堂、日医工、日東メッディック、ニプロはサラサラ液体タイプです。私が調べた中でヒルドイドローションと同じ乳液タイプは「ラクール」だけでした。
医者はヒルドイドローションとビーソフテンローションを明確に使い分けていることが多いのですが、一般名称で処方がくると大変ですなにせ、どちらも【般】ヘパリン類似物質ローション0.3%ですからね。
薬局で区別をする方法はありません。
ジェネリックでも乳液タイプがあるので、こっちを在庫して置くと便利かもしれませんね。
スプレー剤タイプはビーソフテン
商品名 | メーカー名 | 薬価 | 薬価基準収載医薬品コード |
---|---|---|---|
ビーソフテン外用スプレー0.3% | 日医工 | 18.70 | 3339950R1029 |
ヘパリン類似物質外用スプレー0.3%「PP」 | 株式会社ポーラファルマ | 18.70 | 3339950R1045 |
ヘパリン類似物質外用スプレー0.3%「TCK」 | 辰巳化学 | 18.70 | 3339950R1053 |
ヘパリン類似物質外用スプレー0.3%「サトウ」 | 佐藤製薬 | 18.70 | 3339950R1061 |
ヘパリン類似物質外用スプレー0.3%「日新」 | 日新製薬(山形) | 18.70 | 3339950R1070 |
ヘパリン類似物質外用スプレー0.3%「ファイザー」 | ファイザー | 18.70 | 3339950R1088 |
ヘパリン類似物質外用スプレー0.3%「YD」 | 陽進堂 | 18.70 | 3339950R1096 |
ヘパリン類似物質外用スプレー0.3%「ニットー」 | 日東メディック | 18.70 | 3339950R1100 |
ヘパリン類似物質外用スプレー0.3%「ニプロ」 | ニプロ | 18.70 | 3339950R1118 |
スプレータイプはいっぱいありますね。これはヒルドイドにない剤形でジェネリック医薬品のみのオリジナル品です。この中で一番最初に発売したのがビーソフテン外用スプレーでね、それに追随する形でいろんなメーカーがスプレータイプ発売しました。
そもそも全てジェネリックなので薬価差が全くない。患者側としては変更しても価格的なメリットは何もないので、薬局から変更を提案されたら変更した時のメリットを聞くといいだろう。わたしも、ビーソフテン以外は使ったことないから違いはわからない。
個人的に試してみたいのは「PP」です。販売会社がポーラファルマだから化粧品に力をいれてる会社ですね。化粧品ぽいっ感じなのかなと勝手に想像している。
最近は泡状スプレーなんてのも販売されています。ビーソフテンスプレーのジェネリックですね。
ポーラファルマ株式会社のホームページの製剤写真より |
ヘパリン類似物質外用泡状スプレー0.3%「PP」のメリットってなんでしょうね?塗り広げやすいのかな?頭皮の保湿剤とかによさそうな気がします。
泡状スプレーもヘパリン類似物質外用泡状スプレーのGEなので、患者希望があれば調剤することができます。
ゲル剤タイプのヒルドイド
商品名 | メーカー名 | 薬価 | 薬価基準収載医薬品コード |
---|---|---|---|
ヒルドイドゲル0.3% | マルホ | 14.30 | 2649950M1143 |
ビーソフテンゲル0.3% | 日医工 | 7.30 | 2649950M1151 |
ホソイドンゲル0.3% | 東和薬品 | 6.50 | 2649950M1160 |
ヘパリン類似物質ゲル0.3%「アメル」 | 共和薬品工業 | 6.50 | 2649950M1178 |
ヘパリン類似物質ゲル0.3%「テバ」 | 大正薬品工業 | 6.50 | 2649950M1186 |
ヒルドイドゲルが期限切れになってしまって、試しに手に塗ったことがあるんだけど、すごいベタベタです。まずハンドクリームにはならないですね。どうやらゲルの用途は保湿剤ではないようです。
経過措置品目
商品名 | メーカー名 | 薬価 | 経過措置による使用期限 |
---|---|---|---|
ヘパダームゲル0.3% | 共和薬品工業 | 6.50 | H26.9.30まで |
ゼムロンゲル0.3% | 大正薬品工業 | 6.50 | H27.3.31まで |
クラドイドローション0.3% | 陽進堂 | 10.10 | H26.9.30まで |
ヘパダーム軟膏0.3% | 共和薬品工業 | 10.10 | H26.9.30まで |
クラドイド軟膏0.3% | 陽進堂 | 10.10 | H26.9.30まで |
クラドイド外用スプレー0.3% | 陽進堂 | 18.70 | H26.9.30まで |
これだけたくさん発売してると発売中止になる商品も出てきますね。それが経過措置品です。
これらはすでに経過措置期間が過ぎているので、もう処方できないものになりますね。
ヒルドイドと同じヘパリン類似物質0.3%配合の市販薬
市販薬にも剤形がいろいろありますね。
まずはクリームタイプ▼
ローションタイプももちろんあります▼
さらさら透明液体タイプもあります▼
傷跡をターゲットにしたアットノンはジェルタイプのヘパリン類似物質▼
痒み止めを配合したヘパリン類似物質クリームもあります。痒み止めとしてジフェンヒドラミンを1%配合▼
ヘパリン類似物質はヒルドイドで認知度がアップしたから市販の製剤でもいろなん商品が発売されました。