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加算 平成28年度診療報酬改定

重複投薬・相互作用防止加算等の算定要件

重複投薬・相互作用防止を目的とした疑義照会をした時に算定できる加算です。

~平成28年の診療報酬改定を追記しました。~

28年の改定で名前が変わり「等」が追加になりました。

重複投薬・相互作用防止加算(旧)→重複投薬・相互作用防止加算(新)

重複投薬・相互作用防止加算(旧)

変更あり:20点
変更なし:10点
・併用薬との重複投薬及び併用薬、飲食物等との相互作用を防止するための疑義照会
・残薬の確認の結果、処方の変更が行われた場合
(*薬剤の追加、投与期間の延長の場合は算定対象にならない。)


重複投薬・相互作用等防止加算(新)

変更あり:30点
以下の疑義照会を行い処方内容に変更があった場合
・併用薬との重複投薬(薬理作用が類似する場合を含む。)
・併用薬、飲食物等との相互作用
・残薬
・その他薬学的観点から必要と認められる事項

~平成28年以前の記載~

とくに、疑義照会して薬が減った時を評価する加算で、薬が逆に追加になったり、日数が長くなるような場合は算定することができない。

医療費削減のためには、なるべく薬はつかってほしくないわけだから重複投与は最たる無駄ですよね。だから、残薬があり疑義照会して薬が減った場合は重複投与の無駄削減を評価して加算が算定できる。

定義(旧)

薬剤服用歴に基づき、重複投薬又は相互作用の防止の目的で、処方せんを交付した保険医に対して照会を行った場合は、所定点数に次の点数を加算する。
処方に変更が行われた場合:20点
処方に変更が行われなかった場合:10点

補足

・重複投薬・相互作用防止加算は、薬剤服用歴の記録に基づき、併用薬との重複投薬(薬理作用が類似する場合を含む。)及び併用薬、飲食物等との相互作用を防止するために、処方医に対して連絡・確認を行った場合に算定する。処方医の同意を得て、処方の変更が行われた場合に20点を算定し、処方に変更が行われなかった場合は10点を算定する。なお、薬剤服用歴管理指導料を算定していない場合は、当該加算は算定できない。・薬剤の追加、投与期間の延長が行われた場合は、算定できない。

・重複投薬・相互作用防止加算の対象となる事項について、処方医に連絡・確認を行った内容の要点、変更内容を薬剤服用歴の記録に記載すること。

・複数の保険医療機関又は複数の診療科で処方せんを交付された患者について、処方せんの受付時点が異なる場合であっても所定の要件を満たした場合は重複投薬・相互作用防止加算を算定できる。

・同時に複数の保険医療機関又は複数の診療科の処方せんを受け付け、複数の処方せんについて薬剤を変更した場合であっても、1回に限りを算定する。

・院内投薬と院外処方せんによる投薬に係る処方変更についても、重複投薬・相互作用防止加算は算定できる。

・残薬の確認の結果、処方の変更が行われた場合についても、算定できる。

薬の重複投薬や相互作用防止に関する疑義照会のみが対象になるのでアレルギーや疾患による禁忌で疑義照会した場合は算定することができない

算定できない場合
胃潰瘍の既往歴あり:ボルタレンが胃潰瘍の既往歴に禁忌のため疑義照会し削除
→算定不可

卵アレルギー:アクディームは卵アレルギー禁忌のため疑義照会し削除
→算定不可

ペニシリン系禁忌:サワシリンはペニシリン系のため疑義照会し削除
→算定不可

算定できる場合
A病院でもらったムコスタ使用中にB病院からムコスタ処方:疑義照会によりB病院からのムコスタ処方削除
→算定可能

A病院でもらったムコスタ使用中にB病院からセルベックス処方:疑義照会によりB病院からのセルベックス処方削除
→算定可能

A病院からメチコバールの処方があるがメチコバールは手持があるからいらない:疑義照会によりメチコバール処方削除
→算定可能(20点)

市販薬でアレグラFX錠を服用中の患者に、アレジオン錠が処方:疑義照会により処方削除
→算定可能
*市販薬との重複や相互作用も対象になる

食べ物との相互作用で処方削除になった場合も算定可能
あんまりいい例が思い浮かばない・・・こんな例でいいのかな?
アルコールを毎日欠かすことができない→睡眠薬の処方

間違いやすい例
A病院からメチコバールの処方があるがメチコバールは手持あるからいらない:疑義照会したが足りなくなるといけないからそのまま処方してとの回答で処方変更なし
算定可能(10点)算定不可
残薬確認の場合で変更がない場合においては算定できない。

~平成28年調剤報酬改定について追記~

まだ改定案で仮ですけど、概ね決まってるので改定反映しておきます。

【重複投薬・相互作用等防止加算】

薬剤服用歴に基づき、重複投薬、相互作用の防止等の目的で、処方せんを交付した保険医に対して照会を行い、処方に変更が行われた場合は30点を所定点数に加算する。

違いは「等」と追加で記載されたことです。いままでは重複投薬と相互作用にのみ限定されていたのですが「等」と追加されたことでより広い範囲に適用されるようになりました。

たとえば、薬歴に記載されたアレルギー歴や過去の薬剤による副作用歴などをもとに疑義照会して変更になった場合も点数がとれます。上記で紹介したときには算定不可とされていた卵アレルギーやペニシリン系禁忌やボルタレン胃潰瘍既往歴なんかにもとずいて疑義した場合は算定できます。

しかも、点数は従来の20点から30点にアップです。従来は変更がされなかった場合には10点という低い点数がみとめられていましたが、これはなくなり変更なしの場合は0点です。

実務的には変更なしとかいちいち算定してないと思うからあんまり影響ないとおもいます。

関連記事重複投薬・相互作用等防止加算が算定できるパターン

-加算, 平成28年度診療報酬改定

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