ガスコン錠は消化管内ガス駆除剤です。お腹に溜まったガスを排出しやすくすることでお腹の張りをとったり、腹部膨満による随伴症状などの胃腸への不定愁訴を改善してくれる薬です。
主成分はジメチルポリシロキサンで別名ジメチコンです。このジメチコンはシリコーンの一種らいしいけどそもそもシリコーンって何?
詳しく知りたい人はウィキペディアのリンク貼ったのでこちらで確認してください。
シリコーン(外部リンク:wikipedia)
このジメチコンは消化管では代謝・吸収されず、未変化体のまま便と共に排出されるので安全性の高い薬です。
吸収されないのに効果が出るのは、このジメチコン自体に泡の表面張力を低下させる働きがあり、吸収されないで消化管を通過するときに細かい泡を潰して大きな泡にしてくれる。
泡が小さかろうが、大きかろうが、お腹を圧迫するのはかわりないから、結局はガスを外にだしてあげないと楽にならない。
泡を潰して大きな泡にしてあげるとガスがでやすくなり、それでお腹の張りがとれるそうだ。
医療用だとガスコン錠40mgと80mgの2種類があり1日3回毎食後とかで使用されることが多い。
では、
このジメチルポリシロキサン(ジメチコン)が入った市販薬をみてみよう。
イノセアプラス錠
コバガード
ザ・ガードコーワ整腸錠PC
太田胃散チュアブルNEO
この中で有名なものだとガスピタンとザ・ガードコーワですかね?
ガスピタンがよくCMやっててお腹の張りを主にターゲティングしてます。ザ・ガードコーワにもジメチコンが配合されていたというのは正直意外でした。ザ・ガードコーワは便秘軟便にという整腸剤のイメージですがジメチコンが配合されているのでお腹のはりにも効きそうですね。ちなみに、ビオフェルミンと比べてみるとわかるけどザ・ガードコーワはやたらと成分が多く効きそうな感じはある。
ガスピタンa
成分・分量
1日量(3錠中)
ラクトミン(フェカリス菌):24mg
ラクトミン(アシドフィルス菌):54mg
ビフィズス菌:24mg
セルラーゼAP3:180mg
ジメチルポリシロキサン:180mg
ガスピタンの特徴は、なんといってもその名前ですよね。ガスをピタッと止めるようなイメージのネーミングですね。
ただちょっと誤解しないで欲しいのが、最初のほうで言及したけどガスって結局外に出さないとお腹のハリはとれません。整腸剤や消化酵素でガスを出にくくする効果もあるんだけど、すでにガスが溜まって苦しい場合はガスをピタッと止めてお腹のハリをとるのではなく、ガス溜まりをつぶして外に出しやすい状態にして、外にだすことでお腹のハリをとるのだ。
だから、ガスピタンとかいいながら一時的に放屁が増えることも考えられますよね。
ガスコンと比較するならジメチルポリシロキサンの量をみればいいんだけど、意外と沢山はいってますね。
1日180mgです。ガスコン40mg×3でも120mgにしかならないので、それよりも多い量が配合されてる。
さらに、ビオフェルミンのような整腸作用のある善玉菌が3種類(フェカリス菌、アシドフィルス菌、ビフィズス菌)も配合されてる。ちなみにビオフェルミン錠は1錠でビフィズス菌12mgです。
整腸剤で、お腹にいい菌を増やして、相対的に悪い菌を減らすことで、お腹の調子はよくなってお腹が張りにくくなる効果が期待できますね。
ザ・ガードコーワ
成分・分量(9錠中)
納豆菌末:10mg
ラクトミン(乳酸菌):30mg
ジメチルポリシロキサン:84.6mg
センブリ末:30mg
ケイヒ末:30mg
ウイキョウ末:30mg
メチルメチオニンスルホニウムクロリド:30mg
沈降炭酸カルシウム:300mg
炭酸マグネシウム:300mg
パントテン酸カルシウム:22.5mg
いっぱい配合されてますね。
ガスコンと比較するならジメチルポリシロキサンの量を比較しますね。こちらは84.6mg(9錠中)なのでガスコン40(3錠)よりは少ない量です。またガスピタンは180mgなのでそれよりも少ない量です。
生薬(センブリ・ケイヒ・ウイキョウ)は健胃効果のある漢方で弱った胃の働きを高めてくれます。
総合的にみてこのザ・ガードコーワは胃にも腸にも効くような構成で弱ったの胃腸の働きを助けてくれる。
ガスピタンとザ・ガードコーワの比較
ガスピタンは効能効果が、
整腸(便通を整える),腹部膨満感,軟便,便秘
こちらに対して、
ザ・ガードコーワの効能効果は、
整腸(便通を整える)、軟便、便秘、胃部・腹部膨満感、消化不良、もたれ、胃弱、食欲不振、食べ過ぎ、飲み過ぎ、吐き気、嘔吐、胸やけ、胸つかえ
比較するとザ・ガードコーワの方が胃への効果が記載されています。
腹部膨満で食欲不振とかならザ・ガードコーワの方がいいかもしれないですね。