当サイトはアフィリエイトサイトであるため広告を掲載しています。

市販薬

市販薬「眠気防止剤」のカフェイン量を調べて一覧にしてみた

今回は、元ドラッグストアの登録販売者が「カフェイン」の医薬品について紹介します。

カフェインの錠剤はドラッグストアで「眠気防止剤」というカテゴリーで、普通に陳列販売されていますが、あまり見かけませんよね?

医薬品コーナーの主役は風邪薬や胃薬の単価が高いものなので「眠気防止剤」のような単価が低くて認知度が低いものは隅っこに追いやられてあんまり注目されることありません。

そんな「眠気防止剤」をピックアップして一覧表で紹介していきます。

カフェインの市販薬の一覧表

市販のカフェインの医薬品は「無水カフェイン」もしくは「カフェイン水和物」だけです。以前は、安息香酸ナトリウムカフェイン(アンナカ)もありましたが、現在は安息香酸ナトリウムカフェインを含む商品はありません。

「無水カフェイン」は錠剤やタブレットに使用されており、「カフェイン水和物」はドリンク剤に使用されています。液体に無水カフェインいれてもカフェイン水和物になってしまうのでしょう。同じものと考えてOKです。

カフェイン量の比較表

商品名 1回服用量 1回量 1日量(上限) 特徴
カフェロップ 4粒 167mg 500mg キャンディー
エスタロンモカ 1錠 100mg 300mg ビタミン配合の錠剤
エスタロンモカ12 2錠 200mg 400mg ビタミン配合の錠剤
エスタロンモカ内服液 1本 150mg 150mg 液体
ポンツシン内服液 1本 200mg 200mg 液体
カフェクール500 1包 167mg 500mg 水なしで飲める粉
ダイヤルモカ 1錠 167mg 500mg チュアブル錠
トメルミン 1錠 167mg 500mg チュアブル錠

一覧にするとこんな感じです。カフェインの量だとピンとこないのでコーヒー1杯で換算してみるといいとおもいます。100ccのコーヒーのカフェインが60mgです。*日本食品標準成分表2015より

コーヒー1杯なら150ccくらいだから90㎎で計算するといい。眠気防止薬の1日MAXカフェインは500㎎なので、市販薬で摂取できるカフェインは1日コーヒー5~6杯相当です。

メジャーな商品は「カフェロップ」「エスタロンモカ」「エスタロンモカ12」「トメルミン」で、ドラッグストアにいってもあまり種類ないので、この4つの中から選ぶのが現実的でしょう。

眠気防止薬なら「エスタロンモカ12」がオススメ

「エスタロンモカ12」をおすすめする理由は、錠剤で服用しやすいのと、1回量にとれるカフェインの量が200㎎と一番多いからです。おまけにビタミン類もはいっていて、成分の無水カフェインが大脳皮質に作用してねむけを除き、ビタミンB1がカフェインとともに働いて倦怠感を取り除きます。会議の時、深夜の残業、受験勉強など、ねむけをとりたいときに効果的です。

類似商品に「エスタロンモカ」がありますが、こちらは1回100㎎なので、コーヒー1杯とあまりかわりないです。「エスタロンモカ」も「エスタロンモカ12」も1錠中にはいっているカフェインの量は同じなんだけど、1錠のむか2錠のむかでかわってくる。もし安価な方がいいなら「エスタロンモカ」の方をオススメします。

といってもどっちも安いですけど。

「カフェロップ」や「トメルミン」をオススメしない理由

「カフェロップ」はキャンディータイプで説明書には1回4個で1日3回というなかなか無茶な設定になっています。しかも、まとめて舐めないで1個ずつ舐めて下さいというめちゃくちゃな設定。

1個だとカフェイン40㎎しかないので少なめ、しっかり効果期待するなら説明書の1回4個なめる必要があります。コヒー味の飴をひたすら舐め続けるってキツイですよ。

トメルミンはチュアブルタイプなのでどこでもすぐに飲めるメリットがあるけど価格が高い。

チュアブルで便利なように思えるけど、水なしで眠気止めを飲まなければいけない条件がいまいちピンとこない。「会議中に」とか書いてあるけど、会議中に飲んだからといってすぐに効くわけではない。飲むなら事前に飲まないとダメよね。

カフェインは経口摂取するとだいたい30分~1時間くらいで効き目がでてきます。

1錠中の量が多いものは「カフェクール500」や「ダイヤルモカ」ですか、商品的にはマイナーなので売ってるところは少ないです。

液体タイプのカフェイン剤ドリンクはコスパがいまいち

液体のものは他にもビタミンやタウリンなんかも入っているので栄養ドリンクに近い感じです。1回飲みきりなのでコスパを考えるなら液体以外のものがいいでしょう。

表では、医薬品のカフェイン剤を紹介していますが、清涼飲料水にも多くの量がはいってます。たとえば「メガシャキ」や「強強打破」などは医薬品ではなく清涼飲料水というカテゴリーになります。

「メガシャキ」は1本100mg、「強強打破」は1本150mgのカフェインがはいってます。

スポンサーリンク

医療用のカフェイン製剤を比較してみる

せっかくなので医療用の無水カフェインカフェイン水和物安息香酸ナトリウムカフェインの代表的なものもいくつかみていきます。

あとで医薬品添付文書のコピペを載せとくけど、どれもほとんど同じです。アンナカだけは1日量が0.1~0.6gと幅広い設定になってるけど、アンナカの添付文章には「カフェイン48.0~50.0%及び安息香酸ナトリウム50.0~52.0%を含む。」って書いてあるからアンナカの半分がカフェインですね。

無水カフェインの1日使用量は0.1g~0.3gです。つまり、カフェインにすると300mgですね。「適宜増減」するって記載が書いてあるので、上限がどこまで使えるかは医師の裁量になってきますが、通常量の300mgという量は市販薬の500mgよりも少ない量になります。

医療用が少ないというよりは市販薬が多いような印象はあります。

用途は「眠気防止」と「片頭痛」が書いてあります。頭痛薬にカフェインを多く含むものがおおいのはカフェインは頭痛をラクにする効果が期待できるからなんです。

「純生」無水カフェイン

効能又は効果

ねむけ、倦怠感、血管拡張性及び脳圧亢進性頭痛(片頭痛、高血圧性頭痛、カフェイン禁断性頭痛など)

用法及び用量

無水カフェインとして通常成人1回0.1~0.3gを1日2~3回経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。

カフェイン「ホエイ」(カフェイン水和物)

効能又は効果

ねむけ、倦怠感:血管拡張性及び脳圧亢進性頭痛(片頭痛、高血圧性頭痛、カフェイン禁断性頭痛など)

用法及び用量

カフェイン水和物として、通常成人1回0.1~0.3gを1日2~3回経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。

アンナカ「ホエイ」(安息香酸ナトリウムカフェイン)

効能又は効果

ねむけ、倦怠感:血管拡張性及び脳圧亢進性頭痛(片頭痛、高血圧性頭痛、カフェイン禁断性頭痛など)

用法及び用量

安息香酸ナトリウムカフェインとして通常成人1回 0.1~0.6g を1日2~3回経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。

カフェインの持続時間ってどれくらいあるの?

意外と知られてないけどカフェインって、わりと長時間ききめがでます。飲むタイミングを間違えてしまうと不眠の原因になります。これって医薬品にかからわず「コーヒー」「緑茶」「ウーロン茶」といった嗜好品の服用にも同じことがいえるので、持続時間っていうのを意識しながら使っていくといいです。

持続時間は医薬品のカフェイン「ホエイ」のインタビューフォームの記載を見てみましょう。

排泄率
カフェインは服用後血中から速やかに消失するが、尿中には極めてわずかの量(0.5%~1.5%)しか排泄させない。カフェインの血漿内半減期は3~7 時間で、この値は妊娠後期あるいは経口避妊ステロイド剤使用の女性では約 2 倍に延長する。
参照カフェイン「ホエイ」インタビューフォームより

カフェインって「おしっこ」で出ていくわけではなくって、ほとんどが吸収されて体内で分解されていなくなります。

吸収されたカフェインが体の中で半分になる時間(半減期)が3~7時間です。3~7時間と幅があるのは、分解する能力に個人差があるからです。

これってあくまでも吸収されてから半分になるまでの時間なので体内で消失するまでには、もっと時間がかかります。とりあえず半減期の2倍の時間が経過すれば血中濃度は1/4になるので、効果は薄れてくるでしょう。

カフェインは内服してから1時間くらいで吸収されて、その6~14時間後に血中濃度1/4になります。そう考えるとコーヒーのんだから眠れなくなってしまう人は、昼過ぎたらコーヒー飲むの止めた方が無難でしょう。

最高血中濃度到達時間
カフェインは吸収が早く、1時間以内に最高血漿濃度に達する。
参照カフェイン「ホエイ」インタビューフォームより

余談ですが、コーヒーよりも「玉露」の方がカフェインがずっと多いので、お茶だからと侮ってはいけません。

カフェインの薬理作用って何?

市販薬では眠気防止剤としての用途しかありませんが、実はカフェインには様々な薬理作用があります。

薬理作用

  • 中枢神経刺激薬
  • 延髄~呼吸促進作用
  • 心臓刺激作用(心収縮力増大、心拍数増大)
  • 胃酸及びペプシン分泌促進作用
  • 利尿作用
  • 鎮静薬の補助作用
  • 平滑筋弛緩作用(特に気管支・血管平滑筋)
  • 基礎代謝促進作用

過剰にとりすぎるとこれらの効果が強くでてしまうことがあります。

たとえば、逆流性食道炎のひとがコーヒーは避けましょうとかいうのは「胃酸及びペプシン分泌促進作用」があるからで、胃酸分泌促進したらますます胃酸が逆流してしまいますね。

「利尿作用」なんてのもありますね。トイレが近くなるのはこのためです。「心臓刺激作用」なんてのも書いてあるからドキドキしたりもします。

「眠気防止剤」だけではなく「風邪薬」や「鎮静薬」なんかにもカフェインはよく配合されているので、医薬品+コーヒーで量が多くなってしまうときなんかは上記の薬理作用が強くる、つまり副作用というものがでやすくなります。

カフェインの副作用や中毒症状

期待してた効果と違う効果がでてしまったのが副作用なんで、薬理作用を把握しておくと副作用も見えてきます。不眠症とか、動悸とか、トイレ近いとか。

薬理作用

  • 中枢神経刺激薬
  • 延髄~呼吸促進作用
  • 心臓刺激作用(心収縮力増大、心拍数増大)
  • 胃酸及びペプシン分泌促進作用
  • 利尿作用
  • 鎮静薬の補助作用
  • 平滑筋弛緩作用(特に気管支・血管平滑筋)
  • 基礎代謝促進作用

中毒症状についてはまたインタビューフォームをみていきます。

中毒症状を発現する血中濃度
カフェインの摂取によってヒトで致命的な中毒を起こすことは稀である。成人におけるカフェインの急性致死量は薬5~10gであるように思われるが、有害な反応は1g(15mg/kg、30μg/mLを超える血清濃度)の摂取後に見られることがある。これらは、主に中枢神経系と、循環器系に関係したものである。不眠症、落ち着きがない・興奮は初期の症状であり、そして軽いせん妄に進展することがあり、痙攣もまた著明となる。筋肉は緊張し振戦する。頻脈と期外収縮もまた著しく、呼吸も早くなる
参照カフェイン「ホエイ」インタビューフォームより

海外でエナジードリンク飲み過ぎによる死亡事故が昔ニュースになってましたね。「医薬品+エナジードリンク」とかはキケンな組み合わせなのでやめましょう。

不眠症、落ち着きがない・興奮は初期の症状であり、そして軽いせん妄に進展することがあり、痙攣もまた著明となる。筋肉は緊張し振戦する。頻脈と期外収縮もまた著しく、呼吸も早くなる」のみすぎるとこのようなリスクがあります。

海外製のエナジードリンクは日本製のものよりもカフェインが多いものもあるので、特に注意が必要です。医薬品に関しては1度の服用量が決められていますが、清涼飲料水にそういった規定はないので自主的に制限して、糖質も多いので1日1本までにしときましょう。

コーヒーや玉露のカフェインと相性の悪い医薬品

相性がわるい医薬品は沢山あるので代表的なものを幾つかピックアップします。相性がわるいのは大きく分けて2パターンあります。

  • カフェインを含む医薬品
  • カフェインと相互作用のある医薬品

そもそもカフェインを含んでるものに追加でカフェイン取ったら重なって効き目が強く出てしまう恐れがあります。もしくは、違う成分でカフェインと相互作用のあるものが考えられます。

カフェインを含む医薬品例

PL顆粒、SG配合顆粒、キョーリンAP2、ペレックス顆粒、ピーエイ錠などなど。

PL顆粒とか意外とたくさんカフェイン含んでるので更に栄養ドリンクやコーヒー重ねると、眠れなくなるし、ドキドキすることも考えられる。1回1gで無水カフェイン60㎎だからコーヒー小さなカップ1杯ぶんくらいですね。

カフェインと相互作用のある医薬品例

テオフィリン、テオドール、テオロングなど。

これらの医薬品の効き目がつよく現れてしまうことがあります。

-市販薬

© 2024 調剤薬局事務の仕事 Powered by AFFINGER5