当サイトはアフィリエイトサイトであるため広告を掲載しています。

市販薬

生理痛専用薬の「エルペインコーワ」って何?

薬局勤務の登録販売者ジム子が「エルペインコーワ」について解説していきます。

エルペインコーワといえば、テレビCMで「日本で唯一の生理痛専用薬」ってキャッチフレーズでおなじみの生理痛専用の痛み止めです。

生理痛の薬といえば、NSAIDSという種類の痛み止め(ロキソニンやイブ)がよく使われるけど、これでも効かないときなんかには、この「エルペインコーワ」を試してみるといいです。

エルペインコーワの特徴

エルペインコーワの特徴は2種類の痛みを抑える成分が一緒に配合されていることです。生理痛特有の痛みにたいして2種類の成分が別々に痛みにアプローチしていくのでダブルの効果で痛みをやわらげます。

生理特有のつらい痛みは、月経により痛みの原因物質がつくられて、下腹部(子宮・腸管)を過剰に緊張させることで起こります。エルペインコーワは、生理痛の原因物質(プロスタグランジン)の生成を抑制するとともに、下腹部の過度な緊張を直接やわらげます。

2種類の有効成分

  • イブプロフェン
  • ブチルスコポラミン臭化物

イブプロフェンが痛みの原因物質であるプロスタグランジンの生成を抑えます。このプロスタグランジンが腸管や子宮を収縮させることで痛みを引き起こすので、生成を抑えれば痛みは和らぎます。

それに対して、ブチルスコポラミン臭化物は腸管や子宮に直接作用して子宮が収縮されるのを防ぎます。子宮・腸管が過度に収縮すると痛みがでるので、収縮がとれれば痛みはやわらぎます。

腸管や子宮の収縮ってよく「締め付けられるような痛み」と例えられます。「下腹部がねじれるように痛む」「ぎゅ~っと押されるような痛みがある」「吐き気がしそうなほど痛む」こういった痛みの場合は過度の収縮であるからエルペインコーワが比較的よく効きます。

プロスタグランジン生成抑制&消化管収縮抑制と、全く違う効果で生理痛独自のメカニズムにアプローチしていくのが「日本で唯一の生理痛専用薬」たる所以です。

ちなみに、私なんかはイブプロフェンだけでも十分に効果があるので、あえて高い「エルペインコーワ」を使うことはしません。

イブプロフェンやロキソプロフェンといったものをためしてみて、それでも効かないようならブチルスコポラミン臭化物を追加した処方を試してみるといいでしょう。

イブプロフェン単剤だと安価なのですが、配合剤になってしまうと「日本で唯一の生理痛専用薬」というプレミアがついてしまい値段が跳ね上がります。

効き目がしっかりとしているだけでなく、眠くなる成分が入ってないのと効き目が「早い」のも特徴です。

イブプロフェンやロキソニンプロフェンといったNSAIDについて

イブプロフェンやロキソプロフェンは解熱鎮痛剤というカテゴリーの医薬品で、解熱剤にも使うし、頭痛薬としても使います。あと、風邪薬にも入ってるし、もちろん生理痛の生理痛薬としても用いられる。

イブプロフェンを含む痛み止めだと「イブA」が有名だけど、私がいつもお世話になっているのは「アダムA錠」です。内容はほとんど一緒で、他のメーカーが安く作っています。

「アダムA錠」はAmazonだと120錠で600円だから、激安ですね。

ロキソニンはファンが多いけど12錠しか入ってないので高価ですね。ロキソニンよく効くけど、イブプロフェンも試したことありますか?これもよく効きますよ。ロキソプロフェンとイブプロフェンって名前が似てますよね?系統が同じNSAIDSで強さもあんまりかわらないので、ためしに使ってみるといいとおもいます。

これで十分きくなら安いほう使えばいい。

イブプロフェンは1回150㎎配合のものと200㎎配合のものとがあるので、より高い効き目を期待するなら1回200㎎配合のものを選びましょう。

医療用のイブプロフェン製剤で有名なものとして「ブルフェン錠」というのがあります。

ロキソニンやイブって種類が多いけど、あんまり中身かわらないから一番シンプルで安いやつでいいです。ロキソニンS・ロキソニンSプラス・ロキソニンプレミアムとかあるけど、ほんとロキソニンSでいいです。

関連記事3種類のロキソニンの成分を比較して違いを考察してみた

ブスコパン錠と同じ成分の市販薬

エルペインコーワのイブプロフェンではない方の成分「ブチルスコポラミン臭化物」の医療用の医薬品が「ブスコパン錠」です。

このブスコパン錠とまったくものが市販薬でも販売されています。

効能効果は「胃痛、腹痛、さしこみ(疝痛、癪)、胃酸過多、胸やけ」です。

腹痛や締めつけられるような胃痛などにつかいます。

「胃痛・腹痛・さしこみなど」の痛みは、胃腸の過度の緊張やけいれんによっておこります。ブチルスコポラミン臭化物は胃腸の異常な緊張を和らげて、胃痛・腹痛・さしこみなどの痛みにすぐれた効果をあらわします。

成人の場合の用法用量は「1回量を1日3回を限度として、水又はぬるま湯で服用してください。服用間隔は4時間以上おいてください。」です。

あくまでも頓服でつかって、症状が続くようなら受診しましょう。医療用だと1回2錠とかで使うけど市販薬なので1回1錠が限度になります。

生理痛や腹痛には芍薬甘草湯が即効性があってオススメ

生理痛や腹痛などの急な痛みに使える漢方薬があるので、紹介しておきます。

それが「芍薬甘草湯」です。漢方薬って効き始めるまでに時間がかかるイメージないですか?この漢方に関しては効き目が遅いということはなく、逆に、早いくらいです。服用して5分ほどで効果が現れ始めます。

効能・効果
体力に関わらず使用でき、筋肉の急激なけいれんを伴う痛みのあるものの次の諸症:
こむらがえり、筋肉のけいれん、腹痛、腰痛

効能効果に「腹痛」って書いてありますよね。ブスコパン錠のところで説明していますが、腹痛の多くは消化管の過度の緊張による痙攣でおきます。この「芍薬甘草湯」は筋肉のけいれんによくつかわれるんだけど、筋肉だけでなく内臓のけいれんも抑えてくれるので、腹痛にも効果があります。

もちろん、生理痛の腹痛にも期待です。NSAIDSやブスコパン錠がしっくりこない人は試してみるといいと思います。

こちらの漢方は予防的に服用することはしないで、エルペインコーワやブスコパンとおなじで症状がでたときだけ使うようにするといいでしょう。

ロキソニンが効かなかったときの別の選択肢

もしロキソニンが効かなかったときの選択肢として上記の「エルペインコーワ」「ブスコパン」「芍薬甘草湯」という選択肢があります。

他にも、痛み止めの種類を変えてみるって手もあります。

ロキソプロフェンが効かなかった場合はピリン系ためしてみてはどうでしょうか?ただしピリン系アレルギーには十分注意して下さい。

ピリン系IPA配合鎮痛剤

関連記事ピリン系アレルギーに注意が必要なお薬一覧表

ピリン系の解熱鎮痛薬で有名な商品は「セデスハイG」かな。顆粒タイプで医療用で言うところの「SG顆粒」と同じ成分が同量配合されている解熱鎮痛薬です。

商品の特徴

セデス・ハイGは,鎮痛作用の強いイソプロピルアンチピリンをはじめ4種類の成分を配合することにより,強い痛みにもすぐれた鎮痛効果をあらわします。

効能効果は「頭痛・月経痛(生理痛)・歯痛・神経痛・腰痛・外傷痛・抜歯後の疼痛・咽喉痛・耳痛・関節痛・筋肉痛・肩こり痛・打撲痛・骨折痛・捻挫痛の鎮痛,悪寒・発熱時の解熱」ということで、生理痛の記載もしっかりとされています。頭痛にもよく効くので、ロキソニンが頭痛に効かないという人はこのピリン系ためしてみるのもいいとおもいます。

アセトアミノフェンとイブプロフェンの配合剤

ちなみに「アセトアミノフェン」の単剤は生理痛に関してはあまりオススメしない。有名な商品だと「タイレノール」があります。

タイレノールの効能効果は「頭痛・月経痛(生理痛)・歯痛・抜歯後の疼痛・咽のど痛・耳痛・関節痛・神経痛・腰痛・筋肉痛・肩こり痛・打撲痛・骨折痛・捻挫痛・外傷痛の鎮痛」なので月経痛にももちろん効きます。そしてアセトアミノフェンなので胃に優しいというメリットもついてるけど、オススメしないのは、あんまり効かないんですよね。

上記で説明した生理痛の原因はプロスタグランジンによる消化管の過度の収縮があります。このアセトアミノフェンって痛みは抑えるけどプロスタグランジンの生成を抑える作用って他のNSAIDSに比べると非常に弱いとされていて、NSAIDSには分類されずに消炎作用はほとんどないとされています。

実際につかってみたけど、アセトアミノフェン単体だとほとんど効いてる感じがありませんでした。しかも市販のタイレノールだと1回300㎎と量も少なめですね。

だから、アセトアミノフェン系だったら単剤よりはイブプロフェンとの配合剤がオススメです。アセトアミノフェンって鎮痛成分なんだけどNSAIDSには分類されていないから他のNSAIDSと一緒に配合することができます。

代表的なものとしては「バファリンルナ」がそうですね。「バファリンプレミアム」もそうですが、バファリンルナの方が眠くなる成分が入っていないので生理痛にはこっちがいいかな。

<成分>2錠中
イブプロフェン:130mg
アセトアミノフェン:130mg
無水カフェイン:80mg
乾燥水酸化アルミニウムゲル:70mg

バファリンは胃薬成分が入ってるから「バファリンの半分はやさしさ」でできているとかいうわけわからないCMやってましたね。「乾燥水酸化アルミニウムゲル」が胃を保護する成分です。

生理痛につかわれる病院の薬

あんまりよくわからないけどがんばって調べてみる。

生理痛がつらいならピルの服用が一番効果的です。婦人科で相談してみましょう。基本的にピルは自費なんだけど、子宮内膜症で月経困難で生理痛がひどいとかだったら保険適用でつかえるピルもあります。

といっても、保険のピルって元々が高いから保険でもらっても自費でもらってもあんまり値段が買わななかったりもする。自費の値段にもよりますけどね。

保険のピルの代表的なものが「ヤーズ配合錠」「ヤーズフレックス配合錠」「ルナベル配合錠」「フリウェル配合錠」なんてのがあります。

このなかで「フリウェル配合錠」だけがジェネリック医薬品で価格がやすくなっています。ちなみに「ルナベル配合錠」のジェネリックですね。

月経痛が起きたときにすぐ効くのは鎮静薬ですが、そもそもの原因である生理痛をおきにくくする、もしくは軽くするのが低用量ピルです。ながいこと痛みにたえて、人生の半分つらいおもいしているようなら、おもいきって婦人科相談してみてください。

痛みのない世界を迎えられるかもしれません。

ズファジラン錠

近所の婦人科が生理痛のときによく処方する薬です。

子宮収縮の抑制する働きがあるので月経痛のときに痛み止めと一緒に頓服でもちいることができます。

-市販薬

© 2024 調剤薬局事務の仕事 Powered by AFFINGER5