こんにちは。調剤薬局事務のジム子です。
今回は「新人調剤薬局事務」や「新人薬剤師」にむけて"保険"を学ぶためのオススメ書籍の紹介をしていきます。
"保険"について聞かれると事務員や管理薬剤師にまるなげする薬剤師はたくさんいるけど、それって「保険薬剤師」としてどうなのでしょうね。
「保険薬局」につとめる「保険薬剤師」が「保険」について知らないでいいはずがないです。レセプトの請求だって、事務員が送信している店舗が多いけど、レセプトの最終責任者は店舗の管理者ですからね。
事務員がわからない場合は最終的には「管理薬剤師」に聞きに行きます。管理薬剤師がわからなかったら、もうお手上げです。
薬剤師も管理者になるためには絶対に身につけないと行けない知識なので、苦手なんていってないで早いうちに勉強していきましょう。
ぶっちゃけ事務員もあんまり詳しくないので、保険に詳しい薬剤師さんには尊敬の眼差しです。
保険調剤というルールにのっとて仕事をさせていただいているのでルールをまもって仕事をするためにも機会にルールを確認しましょう。ルール違反すると厚生労働省にBUNされちゃうかもしれません。
今回は「保険」が主役なのでくすりの勉強ならこちらのページがおすすめです▼
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薬局の勉強に超オススメのサイト
まずは「保険調剤」について、次が「保険薬局」について、そのあと「医療制度」と「公費」についての本を紹介していきます。
「保険調剤Q&A」は新人薬剤師は必ず読むべき
「保険調剤Q&A」は、調剤報酬の算定のルールをQ&A形式でわかりやすく解説してくれている書籍です。
これを読んでおけば「自家製剤加算」「一包化加算」「計量混合加算」など加算を「とれるの?」か「とれないのか?」をマスターすることができます。
過去に疑義解釈が交付された判断になやむ算定ルールの解釈はこの書籍でしか学ぶことができません。調剤報酬改定のたびに新刊が出るのでかならず最新版を読むようにしましょう。
ちなみに、わざわざ書籍を購入しなくても厚生労働省で公表されている過去の疑義解釈資料を隅から隅までよめばすむのですが、ただお役所が公開する原文はめちゃくちゃ読みづらいし、さかのぼって見るのは大変です。資料さがしも大変なので、はじめて読む人は必ず挫折します。
過去記事で調剤報酬の資料の置き場所をまとめた記事があります▼
関連記事調剤報酬改定の資料置き場
もし無料で勉強したいという人は挑戦してみてみるといいです、キツイですよ。原文も読んどいたほうがいいのは確かなので、基礎が固まったらトライしてみるといいでしょう。
「保険調剤Q&A」なら、わかりやすい言葉でかかれていて、つまづきやすいポイントを重点的に説明してくれます。
たとえば、
- 分包品を使用した場合は計量混合加算をとれないのか?
- 時間内に処方箋を持ってきたけど、処方箋薬を時間外にとりにきた場合の時間外加算は?
- 薬剤服用歴管理指導料は全ての項目に関する記載がないと算定できないのか?
- 乳幼児服薬指導加算はお薬手帳を忘れてもシールに記載すれば算定できるのか?
などなど。合計で200以上のQ&Aが収載されています。薬局に勤めていてこの書籍をもってないのはちょっと考えられません。それくらい大事な書籍です。
上記の例は、基本的なことですが自信をもって回答できましたか?もし自信を持って回答できないならこちらの書籍をおすすめします。
「保険薬局Q&A」 も新人薬剤師は必ず読むべき
上記で紹介した「保険調剤 Q&A」の姉妹書籍である「保険薬局 Q&A」もオススメです。
パッとみ似すぎてて違いがわからないのではないでしょうか。
保険調剤 Q&A → 点数表に関する解説書
保険薬局 Q&A → 保険薬局の運営に関する解説書
需要が多いのは「保険調剤」の方です、名前がよく似ているので間違えないように気をつけましょう。
「保険薬局 Q&A」は保険薬局の運営で注意しなければいけないことが100以上のQ&Aでまとめられています。
たとえば、「保険薬局とはなにか?」「保険薬剤師とはなにか?」「必要な掲示物はなにか?」「保険制度とはなにか?」「麻薬の取り扱い方は?」などなど。
マニアックなものだと、
- 薬局はコーヒーを無料で提供してもいいのか?
- 無償でティッシュなどのサービス品を提供してもいいのか?
- FAXできた麻薬処方箋を患者が取りに来なかったら?
- 処方箋の裏にメモ書きしていいの?
- 処方箋の「記名押印」と「署名」の違いは?
- 処方箋はA5でないといけないのか?
このような感じで100以上のQ&Aが例示されています。
点数の算定ルールも運営に関することなのですが、量が多いので別冊に分離したのが「保険調剤」ですね。
新人薬剤師さんは一度も読んだことがないのであれば「保険調剤 Q&A」「保険薬局 Q&A」どちらも読んどいたほうがいいし、どちらも薬局の運営で生じる疑問を解決してくれる1冊なので手元においていつでも参照できるようにしておくといいです。
「医療保障制度」と「公費」を超わかりやすく解説した書籍
正直、医療制度はふくざつすぎますよね。どんなにベテランの事務員でも医療制度をすべて把握している人はいないと思います。
範囲があまりにも広くて、しかも毎年なにかしら制度がかわります。全国共通の「公費」もあれば都道府県で違う「公費」もあります。
すべてを把握することはできないので、わからないことがあれば担当部署に丸投げなんてこともよくあります。医療現場では最低限きたものを処理できるだけの知識を身につけておきましょう。
この最低限の知識をみにつけるためにちょうどいい書籍が「医療現場で役に立つ 公費説明のポイント」です。
不思議なことに「公費」って学校ではあまり教えてくれないし、先輩が資料をもっているわけではない。来たものを機械的に処理する方法だけを教えてくれます。困ったときはインターネットで公式ページを検索します。
なんでこんなシステムになっているかというと、実は、最近になるまで「公費」を学ぶために最適な書籍がなかったんです。
「医療現場で役に立つ 公費説明のポイント」が発売されたのは「2017年2月」なのでそれまで、わかりやすい公費の本ってなかったんです。発売当初は、涙がでるほど画期的で、いまでも唯一のものだとおもいます。
書籍タイトルに「公費説明のポイント」とあるけど、公費だけでなく公的な医療制度全般についてかかれています。公費を語る上で医療保障制度は欠かせないですからね。
この一冊で「医療保険制度~公費」まで学ぶことができます。
医療現場で役に立つ 公費説明のポイントの特徴
- あえて細かい法制度や条文を記載しないことで大切なところをシンプルに解説
- 医療保障制度のキソのキソから説明
- 公費負担医療制度のキソのキソから説明
- 実際によく扱う公費の書類が解説されている
- フルカラーでイラストが超豊富
- 患者からよくでる質問と回答例を記載
- とにかくオススメ
より詳しく「公費負担医療制度」を学びたい人のための書籍
上記で紹介した「医療現場で役に立つ 公費説明のポイント」では物足りず、もっと勉強したいという方むけの書籍も紹介しておきます。
それが公費医療のすべてが書いてある「公費負担医療の実際知識」です。毎年新しいものが発売されます。公費医療は受け付けてから調べてもおそいので事前に知っている必要があります。この本はマニアックなことまで丁寧に説明されているので全部読めば公費マスターになれます。
どちらかというと病院の人が読むべき書籍ですが、困ったときに調べる用として薬局に1冊おいといておくと便利です。
2018年版になって図解が増えたのでずいぶん読みやすくなったけど、それでも書籍を開いたときに「文字多いなー」と思います。それだけ情報量がおおいので、勉強のために毎年購入しています。
こちらの書籍以外にも薬局の最新情報を取得するためのオススメのサイトも紹介しておきます。
薬局関連の勉強にオススメのサイト
薬局に勤めている人なら、すでにほとんどの方が登録ずみだとおもいます。薬局関連の情報が集約された最強サイトといえば「m3.com」です。
薬局関連情報のポータルサイトなので、国内外の最新医療ニュースが「まとめて」閲覧することができます。
「m3.com」では毎日新しい情報が更新されているので、このサイトさえチェックしていれば業界で取り残されることはありません。上記のリンクをみてもらうとわかりますが「旬」な話題がずらーっと並んでますよね。
薬局の人なら興味深い内容ばかりだとおもいます。記事を閲覧するためには会員登録が必要なのですが、登録は無料で1分ほどの簡単な入力ですんでしまいます。
薬局の人なら登録しておいて「損」はないと言うか、むしろ登録しないと「損」な必須のサイトです。
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