当サイトはアフィリエイトサイトであるため広告を掲載しています。

医薬品情報

コデイン類が入ってる医薬品は12歳未満の使用が禁止に

コデイン類が入った医薬品が12歳未満で原則禁忌になるそうです。

厚生労働省は2017年6月22日、まれに呼吸抑制の副作用例が報告されていることから、12歳未満への処方を制限する案を有識者会議に示し、了承された。今年は、十分に気をつけて使用するということで禁忌ではないのですが、再来年2019年からは禁忌で12歳未満の小児には使えなくなります。

医薬品添付文書でもコデイン類がはいっているものについてはすでに改定がなされています。

セキコデ配合シロップ(医薬品添付文書より)

小児等への投与
12歳未満の小児には投与しないこと。[呼吸抑制の感受性が高い。海外において,12歳未満の小児で死亡を含む重篤な呼吸抑制のリスクが高いとの報告がある。]

重要な基本的注意
・重篤な呼吸抑制があらわれるおそれがあるので,12歳未満の小児には投与しないこと
・12歳以上の小児に投与する場合には,使用法を正しく指導し,経過の観察を十分に行うこと。

重篤な呼吸器抑制とか怖い。

対象となる医薬品は医療用で約60種類、OTCで約600種類です。OTCを探しだしたら大変なので医療用のものをちょっとまとめてみる。

そもそもコデイン類ってどの成分を指すのでしょうか?

コデイン類

ジヒドロコデインリン酸
リン酸コデイン

この2種類です。

ちょうど、全医薬品のリストのエクセルがあったのでコデインの文字を含むものを抽出してみると、でてきた成分がジヒドロコデインリン酸リン酸コデインです。対象が65件だったので事前情報の約60種類と近い数字になりました。

ちなみに「ジヒドロコデインリン酸=リン酸ジヒドロコデイン」で、「リン酸コデイン=コデインリン酸」です。名前の順番が前後しているだけで同じものです。

お次は商品名です。抽出してみたのであいうえお順で並べるとこんな感じになります。

オピセゾールコデイン液
カフコデN配合錠
クロフェドリンS配合錠
クロフェドリンS配合シロップ
コデインリン酸塩散「◯◯」
サリパラ・コデイン液
ジヒドロコデインリン酸塩散「◯◯」
セキコデ配合シロップ
ニチコデ配合散
フスコデ配合シロップ
フスコデ配合錠
フスコブロン配合シロップ
プラコデ配合シロップ
プラコデ配合散
ミゼロン配合シロップ
ライトゲン配合シロップ
濃厚ブロチンコデイン配合シロップ

意外と少なかったです。見かけたことあるものだと、カフコデN配合錠、セキコデ配合シロップ、フスコデ配合錠、ニチコデ配合散とこんなもんですかね?

他は一度も見たことないです。

小児で「急性呼吸不全」の重大な副作用が数件報告されていることから、小児での使用が禁止されるわけですが、たしかに、以前に小児科の門前薬局で働いていたときはこれらの薬は一切使用されていませんでした。

ほぼ、アスベリン散・アスベリンシロップで完結します。

しかし、職場が変わるとまた事情はかわって、ニチコデ配合散とライトゲン配合シロップのオンパレードです。コデインを使わなくても治療できる先生がいる一方で、コデイン系しか使わない先生もいる不思議。

風邪に対する処方って医者によって千差万別で、自分が信じるものを出すって感じです。統一感がないのでなにが正しいのかわからない。風邪にはガイドラインみたいに決まりごとみたいのはないのでしょうかね。

市販の咳止めのほとんどはコデイン系

市販薬の咳止めと言えばコデイン系で、とにかく多いので規制対象も600品目に及びます。少数派としてアスベリン(チペピジン)やアストミン(ジメモルファン)やメジコン(デキストロメトルファン)と同じ成分のものもある。

子どもの風邪薬をちょっとだけみてみる。有名なのだとアンパンマンのマークの小児用シロップですかね?

ムヒのこどもかぜシロップSa

アセトアミノフェン
dl-メチルエフェドリン塩酸塩
クロルフェニラミンマレイン酸塩
ナンテンジツ流エキス

意外にもコデインは入ってませんでした。でもこれは総合の風邪薬なので、お次は本命であるアンパンマンの鎮咳薬をみてみる。

ムヒのこどもせきどめシロップS

ジヒドロコデインリン酸塩
dl-メチルエフェドリン塩酸塩
グアイフェネシン
クロルフェニラミンマレイン酸塩
ナンテンジツ流エキス

やっぱり入ってますね。ジヒドロコデイン。説明書をみてみると3ヶ月以上なら乳幼児でも使用できます。呼吸器抑制怖い。

コデイン系は効き目がいいことで知られていてます。市販薬だから医者の薬よりも効き目がマイルドで安全って認識なら考え直したほうがいいですね。

小児用ジキニンシロップ

ドラッグストア店員の悩みのタネといえば小児ジキニンシロップブロン液です。あと、ネオシーダーもいれときましょうか。

小児ジキニンシロップは不思議な事に大人の方が数本まとめて買っていきます。それを防ぐために点数制限をかしているのですが、気に食わない大人たちからクレームがつきます。

いっそ、取扱を中止すればいいのにとおもうのですが、会社的にはそうもいかないのでしょう。ちなみに、以前働いていたドラッグストアの近隣店舗では月に50本ほど売れておりジキニンシロップは一番の売れ筋になってました。

成分を見てみます。

新小児ジキニンシロップ

ジヒドロコデインリン酸塩
dl-メチルエフェドリン塩酸塩
アセトアミノフェン
クロルフェニラミンマレイン酸塩
無水カフェイン
カンゾウエキス

よくみたことなかったのですが、いろいろとはいってるんですね。名前が小児シロップになっているので12歳未満で使えなくなったら、もう販売できなくなってしまいます。

でも、ジキニンシロップは売れ筋だから手放したくないとおもいます。そこで提案です、こっそりとジヒドロコデインを違う鎮咳薬へとマイナーチェンジしてチペピジンにでもかえてみたらどうでしょうか?

大人たちはアスベリン(チペピジン)をこぞって買いに来ます。咳止めがほしいならそれで十分だとおもいます。

エスエスブロン液L

デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物
グアイフェネシン
クロルフェニラミンマレイン酸塩
無水カフェイン

意外や意外に、ブロン液はセーフなんですね。こちらは8歳からですね。デキストロメトルファンは医療用でいうメジコンに使用されている成分と同じものになります。

ブロン液の空箱販売はまだ継続する必要がありそうです。

子どもの咳止めは何がいいの?

代替薬としてはデキストロメトルファン入りの咳止めシロップが市販薬で売っています。

以前はジメモルファンもあったのですが現在はジメモルファンのシロップ製剤はありません。チペピジンのシロップ製剤も探しましたが見当たりませんでした。

現在はあまり選択肢がありませんが、コデイン類がつかえなくなったら新しい代替商品が続々と発売するでしょう。

個人的には、ホクナリンテープが市販で登場したらいいのにとおもっているが、まったくもってそんな話はでないのでたぶんホクナリンテープのスイッチはないでしょう。

-医薬品情報

© 2024 調剤薬局事務の仕事 Powered by AFFINGER5