市販の赤ちゃんの風邪薬って何ヶ月から飲めるか知ってますか?
実は、市販の風邪薬は生後3ヶ月から飲ませることができます。
さぞ弱めの風邪薬かと思いきや、効果がしっかりしている成分が使われています。もちろんものにもよるけど5~6種類くらいの成分が混ぜっています。
市販の風邪薬の治療スタンスは対処療法です。いまあるつらい症状を和らげて、あとは自然治癒するのを待つというスタンスですね。
だから、市販薬を飲んだからといって風邪が早く治るわけではない。
つらい症状をとるというのは具体的には、鼻水がでていれば鼻水を止める薬、咳がでていれば咳を止める薬、熱がでていれば熱を下げる薬。
このようにつらい症状を一つずつ止めていくわけです。でも、風邪の症状って体の免疫力を上げたり、悪いものを外に排出するための防御機構だから無理に止めると治るものも治らなくなってしまう。
とくに気をつけたいのが、緑の鼻水やたんです。あれは細菌やウイルスと戦った白血球の死骸や絡めとって外に排出しようとした細菌やウイルスです。
だから、あれが鼻や喉に居座ってると風邪もなかなかなおりません。
耳鼻科なんかに行くと風邪薬はムコダインとムコソルバンといった去痰薬を中心に処方されます。これは緑や黄色い鼻水や痰を排出するのが風邪には一番効果的だからです。去痰薬と言ってもタンだけでなくネバネバ鼻にも効きます。痰や膿の粘りをとり排出しやすくするからです。
咳を止めるとタンの排出が悪くなるのでなるべく咳止めはつかいませんが、それでもあんまりひどき時には鎮咳去痰薬といって咳と痰の両方に効果のある薬をつかいます。もしくは気管支拡張剤と行って痰の排出に影響しない咳を楽にする薬です。
たとえば、アスベリンやフスタギンが鎮咳去痰薬です。メプチンやホクナリンテープが気管支拡張剤です。
さて、市販薬の咳止めをみてみると、
まず咳止めのジヒドロコデインリン酸塩ですが麻薬性中枢性鎮咳薬というカテゴリーの薬です。どちらかというと痰の少ない空咳に使用します。咳を止めると痰のキレが悪くなるのはもちろんですが、あと抗コリン作用も有するので唾液の分泌を抑制して喉が乾きます。そうすると、やはり粘液の水分が減り粘度が高くなりキレがわるくなります。
あと麻薬性鎮咳薬は副作用で便秘しやすくなることがあります。
つづいて、鼻水どめをみてみる、
市販薬ではマレイン酸クロルフェニラミンがよく使用されます。第一世代の抗ヒスタミン剤なので抗コリン作用が気になります。そもそも、鼻水をとめたらネバネバした鼻水の粘土が上がり排出しづらくなります。この鼻水の中には最近やウイルスがウヨウヨいます。またこちらも抗コリン作用で唾液の分泌を抑制し、喉が乾燥したんの排出を悪くします。
あと第一世代抗ヒスタミン薬は乳幼児に使うときには痙攣も気になりますよね。熱性けいれんの既往歴があるなら場合は使わない方が無難でしょう。
ということで、
咳止めと鼻水止めのダブル効果でタンの排出がかなり悪くなります。これが緑の鼻やタンだったら大変です。あれが排出しおわらない限り風邪は治りません。また長引くとこんどは中耳炎になってまうリスクも有ります。
病院へ行くと痰や鼻を出す薬が出るのに対して、市販薬はこれらを止める薬だから完全に効果が逆ですよね。
つまり、病院の治療と真逆の事をしていることになるのでこれを飲むなら飲まないほうがマシだとさえおもいます。
もし、市販薬で風邪薬を使いたいのであればアセトアミノフェンの単剤がいいとおもいます。つまり熱さましですね。小児の熱冷ましの坐薬はこのアセトアミノフェンです。これはいわゆる熱さましですね。どうしても高熱でつらそうで可哀想というのであればこれ使うといいだろう。
咳がつらそうで見ていられないというのはわかるけど、かと言って市販の咳止めで止めるのはちょっと考えたほうがいい。
ちなみに、市販の咳止めって何故か抗ヒスタミン剤とセットになっています。小児のシロップで有名な咳止めはジヒドロコデインリン酸塩とマレイン酸クロルフェニラミンのセット処方ですね。つまり痰の切れを悪くする薬剤セット処方です。
ムコダイン(カルボシステイン)とアンブロキソール(ムコソルバン)ってどちらもOTC化はされているんだけど、小児用の風邪薬としては販売されていない。小児のシロップでこれを販売すれば風邪薬としてすごく有用だと思う。市販薬って効いたなぁと実感するのが大切でそうしないと売れない。だから、あまり効いた感じがしない痰切りは販売しないのだと勝手におもっている。
小児の風邪を早く治したければ市販の風邪薬は止めて鼻水を吸うといい
さっきからなんども鼻水は出したほうがいいような説明をしました。ムコダインとムコソルバンで出しやすくするのもいいんだけど、もっとも効果的な直接吸い上げることだと思う。
小児の風邪を早く治すために一番有効な方法
風邪を早くなおすためには鼻水を吸うのが一番だとおもう。まぁ、鼻がでてればですけど。もちろん直接吸うわけではにですよ。鼻吸い器を使います。
鼻風邪引いている時に朝方やると大量に取れます。あと、お昼寝あとと、寝る前にするといいと思う。
青鼻とかでてるとき吸うとホントに次から次へとびっくりするくらい取れる。こんなのが鼻の奥にいたら風邪が治らないのもの無理はない。
この鼻吸いによって寝ている時の咳や鼻づまりに効果がある。寝ている時に激しいせきが出る原因の一つとしては鼻が喉の方に垂れてきて、それを出そうとしてせきが出るようです。だから、根本の鼻水を除去してあげると咳が楽になる。実際、鼻水するようになって夜に鼻づまりと激しい咳で寝付けないということは格段に減った。
咳がひどい時には市販の咳止め服用するよりもまずは鼻水すってあげるといい。