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誰でもできる!小児薬用量を体重換算する方法

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小児のお薬は体重毎もしくは年齢毎に服用量を調節してあげる必要がありますよね。

その用量は医師が決めるけど、薬局は処方箋に記載された量が本当にその量で正しいかチェックするのが仕事です。

このチェックを処方監査とよびます。このチェック薬剤師がやるんだけど、うちの薬局はなんと事務員もチェックします。もちろん薬剤師もチェックするので2重チェックです。

なぜ事務がチェックするのでしょうか?

小児の粉薬やシロップってオーダーメイドだから作るのにとても時間がかかります。すこしでも早く作るために処方箋を受けたらすぐに作成を始めますが、もし処方箋が間違っていたら作った薬を破棄してまた新しいものを作りなおさなければならない。

時間も無駄だし薬も無駄になってしまいます。それでも早く作らなければならないジレンマ。

それを解決したのが事務員によるプレ処方監査です。もちろん、事務員が監査したあとに正式に薬剤師が本監査します。

事務が入力するついでに薬の量が多すぎないかを見て、薬剤師が薬を作成し始める前に気づくことができたら作りなおしをする手間が省けます。

合理的なシステムなんだけど体重換算は専門的で難しいですよね?

実は、すごく簡単に体重換算できる方法があるので今回はその方法を紹介していきます。

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体重換算の監査ルール

うちの薬局には事務用の粉薬の換算ルールがあって、見ただけで処方箋に記載された粉薬が適切な量かどうかを一瞬で判断できます。

今回は、薬剤師と一緒にまとめましたが間違ってたらすみません。

特徴はなんといっても一瞬で体重換算できることです。ただし、大雑把なので、あくまでも異常値でないことをチェックするために行います。

まずは普通の体重換算から紹介していきます。

普通の監査方法

体重11.5kg
セフゾン細粒:1g
1日量9~18mg(力価)/kg
1g × 10% ÷ 100 × 1000mg/g ÷ 1日量9mg/kg = 11kg

よってセフゾン細粒が「1g」処方されていたら予想体重11kgです。

実体重は11.5kgだからちょうどくらいの量になります。

手順としては、1日量/kgを調べて製剤量を力価に直してから計算をします。添付文書は力価で記載されているので薬剤師は力価をもとに予想体重を算出します。

関連記事小児の粉薬の力価計算

実は、この計算とても無駄な部分があって、最初から製剤量をベースに計算すれば、いちいち力価に変換しなくても計算できるんです。

では、私たちがいつもやっている監査です。

なんと多くの抗生剤は「◯g×10」で体重換算ができてしまいます

事務員監査

1g×10 = 10kg

これで予想体重10kgということがわかります。

一瞬ですよね!!実際の体重は11.5kgあるので全然問題ないことがわかりますね。

なぜ10倍すると予想体重がでるのでしょうか?

さっきのセフゾンの力価計算を見てみましょう。

セフゾン細粒 1g


1日量9~18mg(力価)/kgだから 9~18 で幅がありますね。

よくつかわれるのは1日量9mg/kgだけど近似値として10mg/kg使用して計算していきます。

1g × 10% ÷ 100 × 1000mg/g ÷ 1日量10mg/kg = 10kg

10%10mg/kg でちょうど打ち消しあって、残ったのが「1g × 10」です。

ということで「◯g×10」で予想体重が出るわけですね。

この計算でわかることは規格(%)1日量mg/kgが一致しているものはすべて×10で予想体重が求められるということです。

そんな都合のいいものないでしょ?と思うかもしれませんがこれがたくさんあるんです。

薬品名 体重1kgあたりの1日量
フロモックス細粒10% 9~18mg
メイアクト細粒10% 9~18mg
トミロン細粒10% 9~18mg
セフゾン細粒10% 9~18mg
ジスロマック細粒10% 10mg
クラリスDS10% 10~15mg
オラペネム細粒10% 8~12mg
ミノマイシン顆粒2% 2~4mg
ナウゼリンDS1% 1~2mg

上記のものは◯% = 1日量◯mg/kg で一致しているので、これらが来たときは×10倍でおおよその体重が求められるわけだ。

<例1>
ジスロマック 1.3g
おおよそ13kgくらいの子にでていると思われる。

<例2>
ナウゼリン 2.2g
おおよそ22kgくらいの子にでていると思われる。

<例3>
クラリス 1.5g
おおよそ15kgくらいの子にでていると思われる。

簡単でしょ?

監査で多すぎるか少なすぎるかを見るだけならこのやり方でこと足ります。予想と極端に乖離するときだけ正確な数値を求めればいい。

セフェム系とマクロライド系はいい感じにカバーできていますがペニシリンやニューキノロンは対応してないのでちゃんと計算しなければならない。サワシリンやワイドシリンは30mg/kg/dayでセフェムに比べるとずっと量が多くなりますね。

ビオフェルミン・アドソルビン・タンナルビン・ラックビーの体重換算

ついでに、小児量が決められていないけど小児によく使う薬でビオフェルミン・アドソルビン・タンナルビン・ラックビーがあります。

成人量
ビオフェルミン:1日3~9g
アドソルビン:1日3~4g
タンナルビン:1日3~10g
ラックビー:1日3~6g

これらの薬も「体重÷10」で使用されていることが多い。

成人量をみると幅がありアバウトなのがわかります。小児の場合は「○g×10」で処方されることが多いようです。

<例1>
ビオフェルミン配合散 1.3g
おおよそ13kgくらいの子にでていると思われる。

<例2>
タンナルビン 2.2g
おおよそ22kgくらいの子にでていると思われる。

さっきのリストにビオフェルミン・アドソルビン・タンナルビン・ラックビーを加えるとより使いやすくなる。

これで小児のかぜ薬以外はだいたい網羅できたはずです。

処方量×10倍で体重が求められる薬剤

抗生剤
フロモックス
メイアクト
トミロン
セフゾン
ジスロマック
クラリス
オラペネム
ミノマイシン
その他
ナウゼリン
ビオフェルミン
ビオフェルミンR
タンナルビン
アドソルビン
ラックビー

続いてかぜ薬について解説していきます。

風邪薬の体重換算

上記リストとかぜ薬をマスターすれば小児科の処方は受け取ったと同時に監査をすることができる。

かぜ薬はある程度の計算と暗記が必要になります。かぜ薬の計算にはテクニックがあって、小児科の風邪処方にはほぼムコダインが混ざってますよね。これを基準にして計算していきます。

うちでよく出るのがこれらの組み合わせです。

ムコダインDS
ムコソルバンDS
アスベリン散
ゼスラン細粒
ペリアクチン散

この処方の10kgの量を覚えて基準にするといい。ちなみに1才児の体重の目安が10kgくらいです。

ムコダインDS 0.6g
ムコソルバンDS 0.6g
アスベリン散 0.2g
ゼスラン細粒 0.3g
ペリアクチン散 0.3g

一番大事なのはムコダインが10kgのとき0.6gということです。

他の薬は、これを基準にしてムコソルバンなら同量、アスベリンなら1/3、ゼスラン、ペリアクチンなら1/2と覚えます。

つぎは処方例を見ていく

ムコダインDS 0.9
ムコソルバン 0.9
ゼスラン 0.45

まずは、ムコダインは0.9gというのは基準の0.6の1.5倍だから10kgの1.5倍で15kgの予想になります。

ムコソルバンはムコダインと同量だからOK、ゼスランは1/2だからOKです。よって15kgが予想される患者の体重です。

念のため1コずつみていきましょう。

ムコダイン 0.9g
0.9g×50/100÷30mg/kg×1000mg/g = 15kg

ムコソルバン 0.45g
0.9g×1.5/100÷9mg/kg×1000mg/g = 15kg

ゼスラン 0.45g
0.45g×0.6/100÷0.12~0.24mg/kg×1000mg/g = 11.25~22.5kg

予想体重15kgで大丈夫そうですね?

最後に表にしてまとめるので、今度はシロップについても見ていきます。

シロップの時も同じでムコダインを基準にしていきます。

10kgの場合
ムコダイン 6mL

ムコソルバンは1/2で3mL、ペリアクチン、ゼスランなら同量で6m、アスベリンは2/3で4mLです。

ちなみにアスベリンは1日2mg/kgで計算しています。

次の処方はどうでしょう?

ムコダイン 8mL
ムコソルバン 4mL
アスベリン 5mL

ムコダインは6mlで10kg、1.5倍の9mlで15kgです。

8mLなら13~14kgくらいと推察できます。ムコソルバンは1/2だからOK、アスベリンは2/3だからOKです。

よって予想体重は13~14kgです。

ムコダインを基準にしたときの比率

シロップ
ムコダイン 1 1
ムコソルバン 1 1/2
アスベリン 1/3 2/3
ペリアクチン 1/2 1
ゼスラン 1/2 1

これで風邪薬もバッチリですね。

体重換算を覚えておくべき薬

あとは、細かいのを気合で覚えましょう。

アセトアミノフェンは1回10mg/kg なのでわかりやすい。

カロナール200なら20kg
カロナール細粒20%0.5gなら10kg
アンヒバ50なら5kg
アンヒバ100なら10kg

全部「÷10」で体重になります。

ホクナリンテープ

3才~9才が1mgで、これ以外が0.5mgか2mg

サンキュー(3~9)ホクナリンで覚えましょう。

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