内服調剤量は服用時点ごとに算定しますが、処方されている薬が全て同じ飲み方であれば通常内服調剤は1剤しか算定できません。
ただ、いくつか例外があり、
同じ服用時点であっても別剤として内服調剤料を算定できる場合があります。
調剤報酬点数表に関する事項より抜粋
- 配合不適等調剤技術上の必要性から個別に調剤した場合
- 内服用固形剤(錠剤、カプセル剤、散剤等)と内服用液剤の場合
- 内服錠とチュアブル錠又は舌下錠等のように服用方法が異なる場
ここから例をあげてみてみる。
代表的なのがシロップ剤の配合不適です。
処方例
毎食後 10日分
ポンタールシロップ 6ml
毎食後 10日分
ポンタールとムコダインシロップは混ぜてしまうと次の日には沈殿ができて、薬の効き目が弱くなってしまうそうです。
なので、別に作らざる負えない薬なのです。
別々に調剤しなければならないので、別々に調剤料を算定できるわけです。
これがもし、算定できないとなると容器だけ無闇に消費されるので薬局は赤字になってしまいます。
うちのパソコンは別々に入力しても、同じ服用方法のものは、どちらか一方しか内服調剤料を算定してくれません。
普段はこれが、賢い選択なので助かるが、イレギュラーな算定までは対応してはくれません。
この場合は、
手動で内服調剤料を追加しなければならはいので、普段からの注意するようにしています。
ちなみに、シロップ混ぜたら液剤の計量混合加算が算定できるので混ぜても混ぜなくても会計はおんなじくらいですね。
もう一例見てみよう。
処方例
毎食後 5日
クラリスDS 1g
毎食後 5日
この処方がきた場合は、そもそも別々に作りますよね。でも飲み方が一緒だからこれは通常は1剤としか算定できません。
計量混合加算がとれないだけでなく、別々に分包するからものすごく手間がかかります。
これ実は、別々の指示できていたとしても、配合不適で混合できないから別々に調剤料を算定しても構わないんです。
別々に分包する手間ぶんを少しは価格に転嫁できるわけだ。
ちなみに、混ぜるとすごく苦くなるのでこの組み合わせは混ぜてはいけないらしいです。