今回紹介するのは、お薬手帳シールを発行するために薬局が支払っているコストの話なんだけど、
本題に入る前に、患者が負担するお薬手帳シール代についても解説しておく。
いままで幾度となく紹介していますがお薬手帳を患者が持ってきたかどうかによって会計が変わる。
関連記事調剤薬局が毎回ペラペラのお薬手帳を作ってくれるんだけど何?
具体的には、
薬剤服用暦管理使用料41点(手帳あり)
薬剤服用暦管理使用料34点(手帳なし)
えーつまり、
お薬手帳をもっていくと3割負担で20円、1割負担で10円の自己負担が増えるわけだ。
ちなみに、シールだけを渡した場合は「手帳なし」の安い料金になります。
薬局ではなるべく高い料金を請求したいから手帳の有無を徹底的に確認するんだけど、
一番多いパターンが「手帳のシールだけくれ」ってやつです。
でも、薬局は点数取れないからシールだけを渡す義務はないんです。
けち臭い事いうなと思うかもしれませんが、
これのシール代ってのはなかなかバカにならない額なんです。
ラベルシールは3巻で6000円です。1巻は50m。
よって、
10cm使用するごとに4円になります。
薬がいっぱいで手帳シールが長い人だと1枚10円くらいかかるんです。
日に100枚くらい発行すると月1万円くらいのコストです。
だから、タダで渡すわけにはいかないのだ!!
「手帳なし」ならコストゼロだからそれはそれで構わない。
ただ「忘れたからシールだけくれ」はいまの調剤報酬システムだと図々しいということだ。
ホントは実費で取りたいとこだが、取れないので、仕方なくペラペラ手帳を使うわけだ。
どうしても「シール」が欲しければペラペラ手帳は甘んじて受け取ってくれ。
それでも、
シールだけくれっていうなら「拒否」ですね。
欲しいということは価値があるってことでしょ。だったらお薬手帳もってきてくれ。
処方箋応需は拒否できないけどシール渡しは拒否できる。
最後に、
お薬手帳をもっていくと20円高くなるのが嫌だということだが、
シール代と手帳に貼る手間賃と手帳確認の手間賃を考えれば全然安いでしょ?
別に手帳の推奨派ではないけど、決してボッタクリではないということだけは伝えておきたい。
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