ドラッグストアで働いてる時に、あがり症の薬を売ってくれないかと相談されたんだけど、そんな便利なお薬あるのでしょうか?
調べた結果、病院では、あがり症に対して一時的な処置として安定剤や動悸(ドキドキ)を抑えるような薬が処方されるようですが市販薬にそんなものはありません。似たような成分のものも存在しない。しいてあげるなら漢方薬やリラックスさせるサプリメントならあります。
一部のハーブには気持ちを落ち着かせてリラックスさせる効果があります。漢方薬にもハーブみたいな感じで神経の昂ぶりを抑えてくれるものがあります。
だからあるのは、あがり症専用薬はなくてイライラとか不安とかに使うような医薬品ですね。
小林製薬のイララックとかイライラに効きそうな感じの名前じゃないですか。イライラを楽にするからイララック的な?あがり症は焦りや不安からくるので気持ちを落ち着かせるのは有効な手段ですよね。
ただ、あがり症は精神的な要因が大きいので医薬品の効き目の強弱よりもだれが渡したかというのが意外と大切です。プラシーボ効果ってやつ。
医師が処方した薬を飲んだというだけで、すごく気持ちが楽になるということもあるので、市販薬で半信半疑で買うよりは心療内科あたりで相談して処方してもらうのが手っ取り早い。
アガラン錠
このネーミングセンスがいいですよね。有効成分は生薬です。植物由来の成分です。
このネーミングセンスは小林製薬だろと思ったのですが、違いました。日本臓器製薬です。ここもわりと変な名前のつけてきますね。
商品紹介(amazonより引用)
神経の緊張をしずめるカノコ草エキスなどの天然生薬5種類を配合した
人前で話す時の緊張をしずめる生薬製剤です
特徴
1.言葉が出ない結婚式のスピーチ・大きな会議の発表などでの緊張感をしずめます
2.面接試験・初めてのデート・ピアノの発表会などでのドキドキする緊張感をゆるめます
3.有効成分として天然生薬5種類だけを配合しています
4.緊張からくる疲れをやわらげます
5.携帯しやすい1回分3錠入アルミ袋包装
アガラン!!
病院で処方されるあがり症のお薬例
「あがり症 治療薬」で検索すると上位は医薬品の個人輸入を斡旋する怪しいサイトが多いですね。
処方箋薬は、日本の法律では販売できないけど、海外製品を個人輸入で購入する場合は日本の法律が適用されないので同じ成分のものを買えるみたいです。でも、ちょっと心配ですけどね。
ネットではとくにインデラル錠おしみたいですね。
あがり症にインデラル錠はときどきくるけどどっちかというと抗不安薬の方が多いように思います。病院で処方されることのあるあがり症治療薬は大きく分けると3種類です。かる~く解説していきたいと思う。
βブロッカー
あがり症の原因は、脳が興奮してノルアドレナリンとういう神経伝達物質をだして交感神経優位になって心臓の動きが活発になってドキドキしたり、血圧が上昇したり、発汗したり、体温が上昇したりする。
このインデラル錠は本来は心臓の薬として使う薬で、心拍数を抑える効果があります。心拍数を抑えるということはドキドキをとってくれるということなのですが、この薬は緊張したときのドキドキにも効果があります。
緊張して心臓がドキドキしてくるとそれが気になって更に深く緊張してしまうという悪循環に陥ります。これでドキドキするのを抑えてあげると気持ちに余裕ができるので、悪い循環を断ち切ることができます。
抗不安薬
不安を和らげる薬で緊張しにくくしてくれます。あと、これを飲んだことによりもう大丈夫だって気持ちの余裕ができるのでさらに緊張しにくくなります。
デパス錠、ソラナックス錠、リーゼ錠、コンスタン錠なんてのがよく使用されるようですね。デパス錠はチエノジアゼピン系で、他のはベンゾジアゼピン系のマイナートランキライザーです。
あがり症には抗不安薬の中でも効き目の緩やかなタイプのものがよく用いられるようです。効きのいいものだと眠気が強くでることがあるので、緊張する場面は大事な場面であることが多く眠くなるタイプは敬遠されます。
デパス錠は場合によっては睡眠薬の代わりに使うこともあるのでソラナックスやコンスタンよりは眠気が出やすい薬です。
またデパス錠は効き目が短めで、他のソラナックス錠やリーゼ錠はデパスに比べると長めですね。
やはり、大事なのは医師が処方した薬というブランド感です。このプレミアム感のある薬をのむことで気持ちにゆとりが生まれるので、薬の効き目自体は緩やかなものでもプレミアム感で効果を発揮します。
SSRI
パキシル錠、ルボックス錠、デプロメール錠などがSSRIと呼ばれるカテゴリーの薬です。これらの薬は効果を発揮するまでに数週間服用を続ける必要があるので、結婚式や発表会などの単発のあがり症を対処するのに数週間前から服用を継続するのは現実的ではありません。
SSRIは、人と話すだけで震えるとか、電車に乗るのが苦痛で外出ができないとか、日常生活に支障が出る場合なんかに使われるようです。
前述したインデラルや抗不安薬は頓服薬といって必要なときの数時間前に服用することで効果を得られます。
イライラや不安に効果のある市販薬
市販薬の場合は、抗不安薬とかSSRIとかβブロッカーといったカテゴリーの薬はないので、漢方やハーブといったリラックス効果のある生薬が中心になります。
アロパノール内服液
アロパノール内服液の正体は抑肝散っていう漢方薬です。
抑肝散は神経の昂ぶりを抑えてくれます。けっこう医療現場で注目の漢方でいろんな病気の補助薬として使われることが多い。例えば、アルツハイマーの特徴である攻撃性が緩和されるとか、痛み止めが効きずらい神経痛を緩和するとか、子供の夜泣きや癇癪をへらすとか。
で、市販薬の場合の効能効果はこちらです。
アロパノール内服液の効能効果
体力中等度をめやすとして、神経がたかぶり、怒りやすい、イライラなどがあるものの
次の諸症:神経症、不眠症、歯ぎしり、更年期障害、血の道症。
アロパノール内服液は、緊張や不安からイライラしたり、気分が悪くなる方の神経の症状を緩和します。あと、効能効果に不眠症ともあるので神経のたかぶりをおさえるので「朝起きても疲れがとれない」、「ぐっすり眠った感じがしない」といった不眠症状を改善します。
イララック
イララックはたかぶった神経を落ち着かせて気持ちをおだやかにする医薬品です。こちらも植物由来の生薬成分がイライラ感や神経の高ぶり(興奮感)を鎮めてくれます。抑肝散とはまた違う生薬を配合したもので、ハーブ系の生薬が使われています。
効能効果
いらいら感・興奮感・緊張感の鎮静、前記症状に伴う疲労倦怠感・頭重の緩和
使用されている成分は、パッシフローラエキス、カノコソウエキス、ホップエキス、チョウトウコウエキス
効能効果に興奮感や緊張感の鎮静とあるので、緊張する場面に使用することが出来ます。
パンセダン
生薬配合の静穏薬なのでイララックと似たような医薬品です。イララックと比較しても4種類のうち2種類は同じ生薬が使われています。
特徴は、鎮静作用に効果の高い生薬を配合した植物性の静穏薬です。人前で緊張しやすい方、試験や会議の緊張感、禁煙中やダイエット中のいらいら感やそれにともなう頭重・疲労倦怠感の緩和におすすめの淡緑色のフィルムコーティング錠です。
効能効果
いらいら感・緊張感・興奮感の鎮静,上記にともなう頭重・疲労倦怠感の緩和
使用されている生薬は、パッシフローラエキス、セイヨウヤドリギエキス、カギカズラエキス、ホップ乾燥エキス
ドラッグストアではドリエルの横にならべて置いてあることが多く、パッケージも眠れそうな感じの夜のイラストになっているけど、決して睡眠薬ではありません。リラックスさせる生薬の医薬品です。
ロート加味帰脾湯錠
加味帰脾湯錠は、オンジやサンソウニン、ニンジン、オウギなど、14種の生薬を組み合わせた漢方薬。疲労が溜まった精神状態を整え、憂うつ症状や不安感(神経症)、不眠症状などを改善。健康なココロを保つために効果的な漢方薬です。
ストレスにより精神的な疲れが溜まって気分が落ち込む(神経症)、憂うつや不安感などがある(神経症)、やる気が出ない(神経症)
夜よく眠れない、朝早く目がさめるなど不眠症状があるなどでお悩みの方に。
これも高ぶった神経を落ち着かせてくれるので不眠症に使用されます。また血色が悪い方にも使う漢方ですね。