いまさらなぜって感じなんだけど、ウルソ錠と同じウルソデオキシコール酸の単一性剤が市販薬になって登場しました。
ただ、ウルソデオキシコール酸を含有する製剤はいままでにもいくつか発売されています。ウルソデオキシコール酸の単一製剤ははじめてというだけです。
従来の商品は消化剤やビタミン剤が一緒には配合されているのだが、正直ビタミンとか入ってたほうがお得感があっていいとはおもう。
市販薬のウルソについて
なぜ、あえての単味製剤をこのタイミングで発売したのか?よくわからない。
【成分分量】6錠中
肝臓水解物 600mg、ウルソデオキシコール酸 50mg、リボフラビン 12mg
これだと6錠中にウルソデオキシコール酸が50㎎なので1錠あたりの量は医療用に比べてものすごくするくない。あと1日3回だからちょっと面倒ですね。
で、新発売されたのは、こちらです。
タナベ胃腸薬ウルソ
有効成分はウルソデオキシコール酸のみです。
1錠中に有効成分は50㎎含有しています。
つまり、医療用ウルソ錠50㎎と同じ成分量ですね。ただ、市販薬ということもあって1日の使用上限量がすごく少ない。
これが添付文書から引用
1日1回1錠を夕食前又は夕食後に服用してください。
[年 齢]成人(15才以上)
[1回量]1錠
[服用回数]1日1回
[年 齢]15才未満、服用しないでください
1日MAXが50mgってことです。たしか、医療用のウルソってもうアホってほど大量に出ますよね。1人で500錠近く持っていく人もいます。
というのもウルソ錠は最大で1日900mgって使い方があるので、そうするとウルソ錠50mgを1日18錠飲むことになります。もしこれが90日分で処方されたとしたら1620錠です。
すごい量でしょ。ただ、もし1日900mgで服用するのであればウルソ錠100㎎を使用するのが一般的でしょう。
それでも1日9錠なので90日処方で810錠になります。
さて、気になるお値段ですが、アマゾン調べで2680円です。1箱に60錠はいっているので60日分になりますね。1錠あたり約45円ですね。
薬価と比べるとかなり割高だけど、一般の人が薬価で購入することはできないので比較しても意味が無い。ただ、医療用と市販薬でこれだけ差がついている薬剤もめずらしい。
ちなみにウルソ錠50㎎の薬価は8.8円で、100㎎だと11円です。ということで、約5倍ですね。
医療用のウルソってそもそも何につかうのかというと、肝臓の機能を高める目的、もしくは胆石を溶かす目的で使用されることがほとんどです。
ウルソデオキシコール酸は利胆作用があるので胆汁の流れをよくして、胆石を溶かします。とくにコレステロール系胆石を溶かすのに適します。
肝臓の薬として使われることがほとんどで胃腸薬として使うことはほとんどないと思います。
今回の、市販薬は商品名に「胃腸薬ウルソ」となっているので胃腸薬として発売されました。
ウルソデオキシコール酸には胆汁酸の分泌を促進する効用があります。胆汁酸の役割は、消化管内でミセルの形成を促進し食物脂肪をより吸収しやすくします。つまり、胆汁酸は脂っこいものの消化を助けてくれるので、脂物の消化不良を改善して胃もたれなどに効果があります。
いわゆる消化剤ですね。
商品説明はこんな感じ。
これからも、おいしく食べるために消化器メンテナンス
腸肝循環だから・・・
腸で吸収されたウルソデオキコール酸(UDCA)は、肝臓・胆嚢を通って腸内に排出され、再び腸で吸収されます。このサイクルを「腸肝循環」といい、UDCAが胃腸だけでなく肝臓・胆嚢にも長時間にわたって働きかけます。
だから、「1日1錠」の服用で「消化器系のメンテナンス」に効果を発揮します。
胆汁酸の分泌促進によって・・・
歳を重ねたせいか、脂っこい料理を食べると胃がもたれる。それは脂肪等の消化吸収を助ける胆汁酸の分泌が低下することが原因の一つです。UDCAは胆汁酸の分泌を促進することによって、脂肪による「胃もたれ、消化不良」を改善します。
他の胃腸薬とは全く違う作用機序で単味の製品なので他の胃腸薬とも併用しやすい。併用は登録販売者や薬剤師と要相談。
また1箱で60日分あるので胃もたれし易い人は普段から予防的にのんでおいてもいいとおもう。商品説明に「消化器メンテナンス」と書いて有りますね。
おすすめの二日酔に効く薬
わたしの一押しは、漢方薬の五苓散です。ウルソは飲まないです。小林製薬が「アルピタン」とかいう、なぞの商品名で「五苓散」を提供していますね。
アルピタンは6包しか入ってないのにいいお値段するから普通にツムラの五苓散料がおすすめです。五苓散は二日酔だけでなく「むくみ」や「水様性下痢」なんてのにも使えます。わりと使い勝手のいい漢方薬なので常備しておいてもいいですね。