ここ数年でクレジッドカード払い希望する人増えた気がします。
以前に、クレジッドカード払いに関する記事を書いたことがあるんだけど、その時には薬局でのクレジット払いは浸透してないからまだ導入しなくても大丈夫だろうという記載をしました。
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でも、これだけ毎日要望があると、導入すれば他の薬局よりも優位に立てるかもしれないと思う今日この頃。
で、実際に全体の何割程度の薬局がクレジットカード払いを導入しているのか?簡単に計算できそうなので、計算してみたいと思う。
まず、クレジット払いが可能な薬局って検索ができるのはご存知だろうか?
当サイトでは何度も紹介しているサイトの東京都薬局機能性情報提供システム(通称:ひまわり)で検索できます。
外部リンク:東京都医療機関案内サービス“ひまわり”
こちらのサイトは東京都限定ですが、各都道府県で同じように薬局機能性情報提供システムはあるので自身で該当サイト検索して探してみてください。
まず、こちらのサイトで品川区の10市町村でクレジットカード払いができる薬局を検索してみることにした。
こんな感じです。
31件でましたね。
で、ここのチェックを外したら、その地区の薬局数(母数)がわかる。
85件です。
つまり、85件中31件でクレジットカード払いを導入しているのです。実に36%の薬局でクレジッド払いが可能です。
地区の選択によって数値は変化するのですが、いくつか試してみた結果30~40%の調剤薬局で導入しているようです。
意外と多いですね。個人の薬局ではあまり一般的ではないようですがドラッグストアや大手薬局チェーンではほとんど導入されているようです。
全体の3割も導入しているのであれば個人の薬局もうかうかしてられないですよ。
たとえば、さっきの検索システムを活用して、大学病院周辺の薬局のクレジットカード導入割合をみてみると。実に、80%以上の薬局で導入されています。
で、大学病院の門前薬局って待ち時間がものすごく長いからという理由で、処方箋をもちかえって家の近くの薬局でもらうという人は多い。面で処方箋を受ける薬局はこういう処方箋が大事な収入源となるわけだが、大学病院前ではクレジットカードが使えたにもかかわらず、ここでは使えないとなると大きなマイナスポイントになってしまう。初回は我慢してくれるけど次回からはまた前の薬局に戻ってしまうかもしれない。
このパターンって気づいてないだけで、実際結構あると思います。大学病院の処方箋は一回こっきりだけだと不良在庫が増えるリスクを考えるとあんまりおいしくない。継続してもらってはじめて利益が出ます。
大学病院前の処方箋は金額も大きくなることが多くってクレカのポイントも馬鹿にできない金額になります。
クレカの支払いにこだわる人はけっこう多いはずだ。
調剤薬局のように全国同じ値段で、サービスも同じであれば、私ならクレジットカード払いが可能な薬局を選択します。最初はクレカ使えるのかわらないから行くけど出来なければ次回から行かないという選択も当然します。
クレジットカード払いを徹底している人って世の中たくさんいます。何を隠そう私もその中のひとりです。クレジットカードで支払うとポイントがつくから自分なりの節約術としてクレカ払いをしています。いまの若者って所得が少なくなった分こういところでコツコツと節約してかないといけないのです。
また、ドラッグストアの調剤併設店ならクレカのポイント以外にも店舗独自のポイントもつくから、なおさらそっちに行きます。
私なんかお金がないだけに判断が結構シビアで、いままでにお世話になってたとか関係なく自身の利益のために薬局を選択します。
クレジットカードで支払いするメリット
クレジット払いを徹底している理由はポイントがつくからなんだけど、医療機関のポイントってがんばればけっこうたまります。
私の愛用の楽天カードを使ったときを例に計算してみますね。
楽天カードの場合は会計すると1%分楽天ポイントがもらえます。ポイントなので1ポイントから付与されてすぐに使うことが出来ます。
私の場合は、生活の多くが楽天に依存しているのでとてもありがたいシステムです。ちなみに、テレビでCMもよくやってるけど入会だけで5000ポイントももらえる。
医療費って高額になってしまったときに社会保障であとから現金で戻ってくるという場合があります。
たとえば、出産の入院で50万かかったとしよう。うち42万は出産一時金として戻ってくる。これを病院で手続きすることで差額分の8万だけを払うという方法があるのだが、あえて50万円全額支払いを選択します。
すると、これをカードで支払うだけで1%還元のカードなら5000ポイント(5000円)がついてくるのです。そして、あとから組合などから42万円が現金で振り込まれて帰ってきます。
5000ポイント得した計算になりますね。
ちなみに、この場合に損をするのは病院ですね。クレジットカード会社に手数料を支払わなければならない。出産費用は自費だから丸々数%が売上から減ってしまいます。
他にも高額療養費制度があげられる。これも病院や薬局では高額の支払いをするけど、あとあとお金が戻ってくる制度です。高額な支払い分をカードですませればポイントがついて、なおかつ現金はもどってくるのです。
だから、薬局でもカード払いができるところを積極的に探す人は多いはず。
クレジッドカードを導入するときの薬局のコスト
以前にカード会社から導入しないかという提案を受けたことがある。その時にクレカの導入コストは0円という説明を受けました。
そう、導入するだけならお金は一切かからないんです。では、どこでお金がかかるのでしょうか?
これは手数料でお金がかかるんです。クレジット払いの売上に応じて、その数%を手数料として支払わなければなりません。
この手数料というのは、業界に応じて違うようです。薬局なら診療報酬でとりっぱぐれが少ないから安い設定だとは思う。
たとえば、仮に3.5%売上から持っていかれるとしよう。
でも、薬局の売上って患者請求分だけじゃないですよね。売上のうち患者からもらう分って1割か3割だから平均すれば売上の2割くらい?が患者請求分になります。
そうすると2割の負担金の3.5%だったら売上の0.7%が手数料としてもってかれるという計算になりますね。
こう考えると、手数料ってごくごくわずかなので薬局だと導入しやすい環境にあるといえます。
これだけの手数料で患者を呼び込めるのであれば前向きに導入を検討してもいいと思う。
クレジットが導入していなかったことによるトラブル
これは実際にあった話なんだけどリウマチの注射ですごく高いのを5本くらい処方された患者さんなんだけど、調剤がすべて終わってイザ会計の段階になった時、クレジットが使えないからキャンセルで他に行くよって患者が言い出した。
もう、これは大変です。
レアなお薬で他に使うあてもなく、箱もあけてしまっているから返品もできない。ここで他に行かれてしまったら損害額20万円です。是が非でも食い止めるしかない。
ってか、この段階でのキャンセルって常識的に考えたらダメだよね。もはやサービスを受けた後だから債務不履行で民法上の損害賠償請求できるんじゃないの?的なレベル。
で、薬局長必死の説得で現金で支払ってもらったわけだ。
こういったケースは今後増えるかもしれないからカード支払いの環境は整えといた方がよさそう。
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