こないだ眼科を受診したら目薬を院内処方でだしてくれました。
会計と一緒に、受付のお姉さんが「1日3回つけてくださいね。」と簡単な説明と一緒に目薬3本くれたんだけど、これは無資格調剤の可能性すごく高いですね。
もし受付のお姉さんが薬剤師か医師でないかぎりは無資格調剤です。というのも、薬を渡すのって薬剤師か医師しかしてはいけないことになってる。
たとえ医療系の資格をもっていたとしても医師か薬剤師でなければ無資格調剤です。
つまり、薬剤師を雇用していない診療所が薬を渡す場合は、医師が直接わたさないかぎりは無資格調剤で薬剤師法19条に違反となり悪質な場合は「三年以下の懲役若しくは百万円以下の罰金」になる。
薬局で事務が薬をピッキングしたとかよりも事務員が薬を投薬する方がよっぽど悪質だとは思う。
診療所で事務員が薬を準備するのは医師の指示のもとで行われてるから医師の医療行為の一環としてOK的なグレー解釈なんだけど、それは最後に医師のチェックがあればこそだと思う。こないだは事務員から直接手渡されたから医師のチェックなんてない。
薬局であれば、最終監査&投薬は薬剤師がやるから事務員がピッキングしたとしても最低限度のチェック体制は整ってる。
日本医師会の診療所の無資格調剤についての考えはこんな感じ▼です。
PHARMACY NEWSBREAK:日医・松原副会長 診療所の無資格調剤、医師の指示があれば問題ない 薬剤師とは法の組み立て異なる(2015年9月1日)
あなたたちとは違うんです(笑)
まぁ、読んでないですけどね。有料記事だからタイトルからでしか想像できない。
ちなみに、病院は薬剤師の雇用義務があるので薬剤師が在籍していますが、診療所には薬剤師の雇用義務がないので薬剤師がいなくても営業できます。
ということで、無資格調剤が多いのは、薬剤師を雇用していない診療所ですね。薬剤師がいない診療所の場合は医師が調剤して服薬指導までしないかぎりは無資格調剤だから、これだけの仕事を医師一人でするのは実質不可能ですよね。
そんなのわかってます。
だから、なるべく議論は避けてグレーゾーンのまま宙ぶらりんこしてるわけです。
かわりにやり玉として上がるのが薬局ですね。
わたしとしては目薬は事務員がわたしてもらうことについてはあまり不安はないのだが、子どもの粉薬やシロップに関しては事務員がつくったもの飲ませたくない。何の薬かわからず指示だけで作っているのであればなおさらです。
待ち時間が長いのも嫌だしね。
ということで医薬分業がすすんだのでした。
病院と診療所の違い
病院はベット数が20床以上の医療機関のことで、診療所は入院施設なしかベット数が19床以下の医療機関のこと
街のお医者さんのほとんどは診療所ですね。「○○クリニック」や「○○医院」と名乗っているところはどれも診療所です。
関連条文
薬剤師法(調剤)
第十九条
一 患者又は現にその看護に当たつている者が特にその医師又は歯科医師から薬剤の交付を受けることを希望する旨を申し出た場合
二 医師法第二十二条各号の場合又は歯科医師法第二十一条各号の場合
第二十九条
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