まず、いないとは思うけど妊娠中にドラッグストアで市販薬は買わないですよね?
医師だって慎重に薬出すのに自分で薬飲むとか言語道断です。
妊娠中は市販の花粉薬は避けた方がいい理由としては、市販薬って有効成分が1種類じゃないんです。様々な症状に一つの製品で対応できるように1錠中に何種類もの薬が配合されている。
それに対して、病院の薬は、通常1錠中に含まれる有効成分は1種類ですね。
だから、必要最低限のものだけ選んで使用できるのだ。
ドラッグストアで薬剤師や登録販売者に聞いてみればわかるけど、薬を勧める人はまずいないと思う。
受診勧告か、もしくは、マスクとかを勧めますね。
- 鼻の中にぬるマスク
- 鼻につめるマスク
- 鼻うがい
こんなもんかな?鼻の中にぬるのはワセリンみたいなもんだから使っても大丈夫。あと、鼻うがいは要は生理食塩水みたいなものです。飲み込むわけではないから問題ないし、飲み込んでも食塩水なら問題ない。
花粉症の予防なんて皆もうすでに実践してわかってますよね。それでも何とかならないから薬が欲しいわけだ。
ドラッグストアの薬はありませんが、妊婦でも病院へ行けば薬を出してもらえるのでしょうか?そもそも何科を受診すればいいのか?
では、
何科を受診すればいいのでしょうか?
これは妊娠中に診てもらっている産婦人科でいいと思います。定期健診のついでに頼めば出してもらえるでしょう。
日本人の3人に1人は花粉症と言われているので、つまり、妊婦さんの3人に1人は花粉症ということになりますよね?
だったら、産婦人科の先生ならもう花粉症の相談を受けるのはいつものことのはずです。きっと安全性の高い薬を出してくれるでしょう。
ちなみに、耳鼻科でもいいと思いますが、花粉症のシーズンに耳鼻科いくと超超混雑してます。1~2時間は覚悟しといた方がいいでしょう。
では、
どの様な薬がでるのでしょうか?
おそらく第2世代抗ヒスタミン剤の内服薬を使用するか、ステロイドの点鼻を使うことでしょう。
内服薬
アレジオン、エバステル、ジルテック、タリオン、アレグラ、アレロック、クラリチン、ザイザル
どれを使ってもおかしくないと思うけど、一番使用されやすいのはジルテックです。
一番世界で使用実績が多くてデータの蓄積が多いからだそうです。
ちなみに、wikipediaにも書いてある。
抗ヒスタミン薬(wikipediaより引用)
エピナスチン塩酸塩(アレジオン)、ロラタジン(クラリチン)、塩酸フェキソフェナジン(アレグラ)といった薬がここに含まれる。鎮静作用がほとんどないため非常に扱いやすい薬である。妊婦に用いる場合は塩酸セチリジン(ジルテック)が良いと言われている。
ちなみに、どれも「100%絶対に安全って保証はない」
医薬品添付文書にはどれもこのような記載になっている「治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること」つまり、医師のお考えしだいってこと。
治療上の有益性が危険性を上回るとは、
例えば、
・鼻づまりが酷くて夜に何度も起きたり、呼吸が苦しいとかあれば、それはお腹の赤ちゃんも苦しいはず。
・くしゃみが連発すると、お腹に力がかかりますよね?これで流産、早産の危険性が高まるらしいです。
だから、こういう時には頼れるものには頼ったほうがいいってことで薬を使うこともありますね。
それでもどうしても「飲みたくない」って場合は外用薬って選択肢もあります。
外用薬
花粉症用の点鼻薬・点眼薬については、どの薬も血中へ移行する量がわずかなので影響は考えにくいそうです。
もし点鼻薬を使用するとしたら、
- 抗ヒスタミンの点鼻薬
- 抗アレルギーの点鼻薬
- ステロイドの点鼻薬
- 血管収縮剤の点鼻薬
この4種類のうちどれかだとおもうけど、血管収縮剤は鼻づまり専用で、これで鼻水やくしゃみが止まるわけじゃないから除外しとく。
で、残りはどれもアレルギーの症状を抑える点鼻薬です。強さ的に言うと、
ステロイド > 抗ヒスタミン > 抗アレルギー
妊娠中だから、弱いの使いたい気持ちはわかるんだけど抗ヒスタミンや抗アレルギーの点鼻ってホント全然効かないんだ。つかったことあるけど「???」って感じです。
だから、いまの花粉症の治療の主流ってステロイドの点鼻薬なんです。点鼻薬は薬用量が微量だからほとんど血中に移行しないから使っても影響は考えにくいとされている。
あと、ステロイドって怖いイメージだけど、正式名称は副腎皮質ステロイドホルモンですね。つまり、ホルモンだからもともと体の中で合成されているものなんだ。
健常人の副腎皮質では、コルチゾール(副腎皮質ステロイドホルモン)が1日10~20mg基礎分泌されていて、手術や外傷などのストレスが加わるとその分泌量は1日200~300mgに増加する。
つまり、ステロイドは体の中でも存在する量に時と場合によってとても大きな振れ幅があるってこと。だから、点鼻でちょっと摂取したくらいじゃほとんど副作用は考えられないってこと。
なんでちょっとの摂取で効果が出るのかというと、スギ花粉が入ってきて悪さをする鼻粘膜でのみ作用を期待しているからです。鼻でしか作用しないからそもそも全身の副作用は考えにくいし、血中に少量入ってもその副作用は考えにくいってこと。
よって、
ステロイドの点鼻薬はどれもしばしば妊娠中に使われる。
といっても、これも「治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること」だから、医師としっかり相談して使って下さいね。
おまけ
ステロイド点鼻薬
有名なのとしては、ナゾネックス、アラミスト、フルナーゼ、リノコート、エリザスなんてのがある。
点鼻薬ってどれも鼻づまりを解消してくれるようなイメージが強いんだけど、実は続けることで、鼻水やくしゃみも改善してくれる。その効き目というのは、第二世代抗ヒスタミン薬の内服薬に匹敵するとも言われている。
現に、毎年点鼻薬だけもらいにくる患者さんは沢山いますね。彼らは点鼻だけで十分治療に満足しているのです。
あと、目のかゆみにも効果があるんじゃないかとも言われています。
というのも、目と鼻って鼻涙管っていって、目頭の小さい穴から管がつながっています。だから、ここから作用して目のかゆみにも効くって、なんかの本に書いてあった。
妊娠中に飲める市販薬を見つけた
花粉症は関係ないんだけど、ドラッグストアで妊娠中でも飲める薬を見つけた。
それはビオフェルミンだ。市販薬で妊婦さんに大丈夫なんていえる薬はないと思ってたんだけど、これはちゃんと妊婦さんでも飲めますって製薬会社のホームページに書いてある。
Q4
妊娠中、授乳中に服用してもいいですか?
A
特に問題はありません。
新ビオフェルミンSは、もともと健康なヒトの腸内にすむ乳酸菌を製剤化したものです。乳酸菌が腸内全体にすみつき、腸内の悪玉菌や有害物質を減らすことで、腸内環境を正常にして自然な整腸作用をあらわします。また、体内に吸収されることもないため、妊娠中・授乳中に服用していただいても、特に問題はありません。
そういえば、なんかのヨーグルトが花粉症に効くって最近話題になってますね。これってアレルギーは腸を整えると良くなるって考えだから、もしかするとビオフェルミンでもちょっとは花粉症にいいのかもしれないですね。
とか言う私は、毎日ヨーグルトをかかさず食べているがまったく花粉症が楽になる気配はない。