病院でもらう目薬の多くは1本5mlなんだけど、中には1本2.5mlしか入ってないものもある。
容器は普通のサイズなのに、中身だけ半分しか入っていないのだ。
これってけっこうややこしいんですよね。
だって、処方箋には5mLって書いてあるから、目薬1本のことだなぁとおもってたら、実は2本だったりするんですよ。
「2本」って書いてくれれば間違えないで済むんだけど薬価収載が「mL」単位でされてると処方箋も「mL」になっていることが多い。
なんでまた、こんなややこしいものを販売するんでしょうか?すべて5mLに統一したら間違えないで済みます。
その理由を薬剤師にたずねてみました。
1本2.5mLしか入っていない理由
それは使用期限と点眼回数が関係しているそうです。
まず、目薬の使用期限から説明する。原則処方箋でもらった目薬の使用期限は開封後1ヶ月になるそうです。
だから、開封してから1ヶ月以内に使える量をいれとかないと、余ったら捨てることになってしまう。
1本2.5mLの目薬に多いのは、緑内障の目薬です。緑内障の目薬って1日1回タイプのものが多いみたいで、
5mLの目薬を1日1回両目に使ったとしたら、1ヶ月じゃなくならないそうです。そしたら余って捨てることになってしまいます。
もったいないですよね。たかが目薬が残るだけでしょと思うかもしれないけど、緑内障の目薬ってなかなかバカにならないお値段するんです。
例(薬価参照)
ルミガン:1mLで959.7円
タプロス:1mLで985.2円
リズモンTG0.5:1mLで701.2円
チモプトールXE:1mLで719.2円
ザラカム:1mLで1211.5円
デュオトラバ:1mLで1275.2円
これがもし1本5mLだったら1本で6000円するものもあります。もし半分のこって捨てることになったら3000円捨てることになります。これはもったいないですね。
目薬は1本でどれくらい使えるのか?
これも教えてもらいました。5mL目薬で約100滴使えるそうです。
つまり、1日1回を両目に1滴ずつ毎日使うとしたら、1本で50日分ですね。
だから、1日1回タイプの目薬は1本2.5mLにしといた方がいいってことですね。
キサラタンなら両目につかって1本で約1ヶ月分です。
点眼剤1本は何滴分になるのですか?
A2
点眼薬の1滴の容量は一般的には50μLとされていますが、実際は約25~50μLと幅があります。
そのため、一般的な点眼容器である5mLの製品は、約100~200滴分となります。
1滴の容量が変化する原因としては、濃度や粘度、ノズルの形状などがあります。
点眼剤一般に関するQ&A | 医療用医薬品 | 日本アルコン株式会社より
おまけ
目薬は寝る前に使ってはいけないのか?
これはドラッグストアの時によく尋ねられていました。正確な理由は知らなかったのでついでに調べてみることにした。
寝る前に点眼してはいけないのですか?
A3
過去に水銀製剤であるチメロサールを含有していた点眼剤では、就寝前に点眼すると角膜などに吸着して悪影響を及ぼすことから、就寝前の点眼を控える
ような記載がありました。しかし、現在ではチメロサールは点眼剤の添加物として使用されていないため、何らかの事情(コンタクトレンズ着用時など)で医師
から就寝前の投与について注意された場合を除き、多くの点眼剤では就寝前の点眼に問題はありません。
点眼剤一般に関するQ&A | 医療用医薬品 | 日本アルコン株式会社より
昔は、寝る前に目薬使わない方がいい場合もあったんですね。
いまもその名残で気にする方がいらっしゃるようですが、逆に就寝前に刺したほうがいいような目薬もあるから、しっかり誤解を解いてあげるといいでしょう。