薬局薬剤師のお一人様40枚制限を撤廃しようって話になってますね。
この40枚ってのは薬剤師が1日に安全に業務がこなせるであろう上限なんだけど、40枚を超えることはよくあることなのでしょうか?
実際、私は40枚制限を気にして営業しているところを知らないから、どういう場合に40超えるか考えてみた。
結論から言うと、40枚超えるところはブラックであることがおおい。
まず一人40枚の数え方から見ていくけど以前に詳しく説明した記事があるので今回は簡単に説明します。
詳しく知りたい方はこちらの記事を参照下さい。
前年の処方箋枚数を営業日で割って、それを薬剤師の人数で割った数が40以上になるようにしないといけない。
つまり、
まず薬局の1日に取り扱う処方箋の平均枚数を計算して、それを勤務している薬剤師の数で割ることで一人あたりの平均枚数を計算します。
一日平均取扱処方箋数とは(定義)
ちなみに、耳鼻科、眼科、歯科の処方箋は2/3枚と数えます。
計算するにあたって使用する処方箋の枚数は前年度に応需した枚数を使用します。
年に1回保健所に処方箋の受付回数を提出するので、これをベースに計算が行われます。この必要な薬剤師の人数をそろえないといけないと
いうのは省令で決まってるので保険薬局だけではなく保険を扱わない薬局でも遵守しないといけない事項です。
ホントは年単位で計算しないといけないんだけど、ちょっとイメージしづらいと思うので月単位で計算してみたいと思う。
まずは、日曜日以外はフル営業で25日/月営業したとします。で、薬剤師も人間だから公休取得しますよね。年間120公休の会社なら平均して月に10日休みます。つまり、月に20日出勤する計算になりますね。
で、20日出勤で1日に50枚投薬したら月に1000枚です。これを営業日25日で割ると、これで1日平均40枚になりますね。
どうですか?
毎日50枚投薬してるにも関わらず、平均投薬枚数は40枚にしかならないんです。
この計算だと週に6日で営業しているような店舗は上限が実質50枚ってことになりますよね。50枚は流石に超えないでしょ。
もっと言えば、土曜日は半日営業だったとしますね。それでも計算上の営業日は1日でカウントするので、平均はもっと下がりますよね。
実際、計算してみます。土曜日は半日で50枚投薬は無理だから30枚の投薬として計算してみます。
平日はもうちょっとハードル上げて55枚で、土曜日30枚で計算してみる。20日出勤のうち4回土曜日に出勤したとします。
(平日16日×55枚+土曜日4日×30枚)÷ 営業日25日で、これで平均40枚です。
つまり、毎日55枚投薬してさらに、土曜日は半日で30枚投薬してやっと上限の40枚に達するのです。
これは超えないでしょ?
で、超えるパターンを考えてみた。まず考えられるのは完全一人薬剤師ですね。
一人薬剤師の場合はさっきみたいに実質50枚とかはなくって、純粋に毎日40枚を超えたらアウトです。ただ、平均40枚なので土曜日や午後休診日とかもあるからやっぱり40枚は超えないと思う。
で、これだと営業日は100%この薬剤師が出勤することになる。絶対に休めない薬局ですね。ちょっとだけブラックです。もし休みたいときは臨時で入れる薬剤師が登録されているのであれば、登録薬剤師数が2になり毎日純粋に40枚だしていたとして超えなくなる。
1年に1回しか処方箋枚数を提出しないけど、薬剤師の配置人数は流動的に変わると思う。どの時点の必要な人数を決めているのでしょうか?
これは、前年度の処方箋枚数をベースにして今年度の必要な人数を決めています。だから、去年は平均したら85枚きているとなれば今年は薬剤師3名登録が必要ですね。
ということで、なかなか40枚超えそうもないんだけど、40枚を超えそうな怪しいパターンとしては営業時間がやたらと長いというのがあげられます。営業時間についての言及がないので何時間営業しようとも1日としか数えません。毎日9時から21時まで処方箋がひっきりなしに来たら40枚とか余裕で超えますよね。
たぶん、40枚がきついってのは実働8時間においてだとおもう。薬局の営業時間ってだいたい9時~19時が多いから、休憩1時間ひいても9時間労働になりますね。うちの薬剤師は休憩時間は薬歴時間だから10時間はたらいてますね。だから、日々40枚突破してるんだ。こういった状況が常態化してるのはブラックの予兆ですね。
それでも、うちは平均して40枚は超えてないから、これを取っ払わないといけない状況は完全なブラックでしかない。
転職天国の薬剤師業界だったら、さっさと、転職したほうがいいのではないでしょうか?
これみてください。
転職したらお祝い金で40万円もらえるんですよ?ブラックにこだわる理由なんてないとおもう。
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