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薬局便利ツール

薬局内からJANコードがなくなるからGS1コードに対応しない薬局は取り残されるよ

医薬品のバーコードがぞくぞくと新しいものに切り替わってきていますね。いままでは「JANコード」や「ITFコード」とかつかってたけど、それが「GS1データバー」や「GS1-128」ってバーコードに切り替わってきている。

もう、厚生労働省の政策として切り替えているから問答無用でどんどん変更ですね。包装の箱だけじゃなくってPTPシートにまでGS1コードが記載されるようになりました。

このGS1コードを使うメリットは、いままでのJANコードよりも情報量が多く、商品コードだけでなく有効期限製造番号もコード内に格納できるからです。

たとえば、患者がPTPシートもってきてこれは「使用期限いつなの?」ってなったときにスキャナーでピットすれば有効期限や製造番号がわかるのです。

メリットしかないということで、これからの医薬品市場はこの「GS1コード」が主流になります。

でもね、残念ながら便利になるはずの変更が、いまとても迷惑をこうむっているのです。

いままでは、販売包装単位(箱単位)では「JANコード」と「GS1コード」が併記されていたんだけど、だんだん「JANコード」を廃止する方向に動き出しているようで、ツムラの漢方薬の包装が全面リニューアルされたと思うんだけど、

ツムラ漢方薬が大幅リニューアルで全面包装変更|調剤薬局事務の仕事ツムラ漢方薬が大幅リニューアルで全面包装変更|調剤薬局事務の仕事

リニューアルされた箱全てに「JANコード」の記載がなくなっていました。代表的なのがツムラの漢方ってだけで、他にもJANコードなくなった商品はたくさんあります。

うちは箱が空いたら発注するシステムを採用しており、空箱のJANコードをハンディースキャナーでスキャンすることで漏れのない発注を行っている。

それがですよ、ハンディースキャナーで「GS1コード」が読めないんですよ。だから、しぶしぶ手入力です。手入力するとどうしても、規格間違いや包装間違いのミスが増える。

しかも、

箱の6面をくまなくJANコードを探したあとに、見つからなかった場合に限り手入力だから、とても非効率な作業を強いられることになります。

でも、

それも今日までです。なんと、うちのハンディースキャナーが「GS1コード読み取り」に対応したのです。

それも、新しく購入したわけではありません。既存のスキャナーがそのまま使えたんです。

なんか特殊な設定があるみたいで、レセコン会社の保守に電話して「GS1」読めないんだけど今後どうしたらいいんですか?って質問したら(ほぼいちゃもん)そんなはずない普通に読めるって言うんですよ。

こっちだって、そんなはずない、普通に読めたら苦労しないですって答えて、そしたら設定ができてないってことになって、1時間後に駆けつけてすぐに設定してくれました。

ものの1分ですね。

もし、コードが読み取れなくて困っているなら買い換える前に保守に相談してみるのもいいかもしれないです。

レセコン会社の人の話だと、今は商品コードしか取り込めないけど今後はシステムをバージョンアップして有効期限やロットも取り込めるようにするというお話でした。

まだまだ「GS1」を使いこなせてはいないけど、とりあえず弊害はなくなりました。

もうすぐJANコードはなくなるからGS1に対応しない薬局は取り残される

厚生労働省通知:医療用医薬品への新バーコード表示に伴うJAN/ITFコード表示の終了及び新バーコードの活用についてより抜粋

平成27年7月以降製造販売業者から出荷される医療用医薬品については、すべての製品の調剤及び販売包装単位、特定生物由来製品及び生物由来製品の元梱包装単位に新バーコードによる表示が行われることとなり、併せて、現在、販売包装単位に新バーコードとともに任意で併記されているいわゆるJANコード及び元梱包装単位に任意で併記されているいわゆるITFコードが表示されなくなります。

徐々に切り替わり今年の7月から完全スタートです。しばらくは任意でJANコードを併記してくれてたけど、これも7月以降の製造分から完全終了するようです。

他の通知も見てみる。

厚生労働省通知:医療事故防止等のための「医療用医薬品へのバーコード表示の実施要項」の一部改正についてより抜粋

(1)目的
医療用医薬品の調剤包装単位(PTP包装シートや散剤の分包等)に、製品を特定するバーコードを表示して、それを機械的に読み取れるようにすることにより、
●機械的に製品を識別し、取り違えによる医療事故の防止を図る。
●製造・流通から患者への使用までの流れを記録することにより、トレーサビリティを確保する。

(2)~略~
(3)~略~

(4)販売包装単位におけるJANコード及び元梱包装単位におけるITFコードの削除
現在の販売包装単位には、JANコードのバーコード及び元梱包装単位にはITFコードのバーコードが表示されています。
JANコード及びITFコードについては、平成25年9月までは製造販売業者から出荷される医療用医薬品に表示されますが、その後順次表示が削除されていき、今回の実施要項の改正により、平成27年7月(ただし、年1回しか製造していないもの等特段の事情があるものについては平成28年7月)以降に製造販売業者から出荷される医療用医薬品には、これらのバーコードを表示してはならないこととなりました。

通知に、表示してはならないという禁止の文言が入ってますね。まさかの併記すらも禁止する文言です。いよいよGS1が読み取れないと業務に支障が出ますね。

ちょっと、思いついたんだけど、今回の件でハンディースキャナーの買い替え需要が発生するから関連銘柄を購入して一儲けできるんじゃないの?ってアイデアが浮かんだんだけど、関連銘柄を調べる技術もすべも知識もなくあえなく断念しました。 

いまさらだけど、コードの記載を徹底する目的も確認しておこう(1)ですね。

医薬品の取り違え事故防止、トレーサビリティの確保、医薬品の流通の効率化の為です。

ついでに言葉の解説

包装単位:以下の3段階の包装単位がある。

・調剤包装単位:製造販売業者が製造販売する医薬品を包装する最小の包装単位をいう。例えば、PTPシート、バイアル等である。

・販売包装単位:通常、卸売販売業者等から医療機関等に販売される最小の包装単位をいう。例えば、PTPシートが100 シート入りの箱等である。

・元梱包装単位:通常、製造販売業者で販売包装単位を複数梱包した包装単位をいう。例えば、販売包装単位である箱が10 箱入った段ボール箱等である。

・ITFコード:ダンボールにJANコードだと歪んで読み取りにくかったりするから読み取り重視の簡単なバーコード

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