調剤事務の勉強

調剤報酬を居酒屋に例えながら説明する

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今回は初心者講座です。読んでもらいたいのははじめて調剤薬局事務を勉強する方もしくは調剤薬局事務の勉強につまずいてしまった方にむけての記事です。

薬局のお会計(調剤報酬)を居酒屋に例えながら説明します。勉強のヒントや息抜きに見てください。

説明する内容、薬局の会計の仕組みと、実務経験がないとイメージし辛い、一包化、自家製剤加算、計量混合調剤加算、力価計算についてです。

テキストではわからなかった方のために、テキストとは違った説明をしようと思い、私の好きな原価居酒屋を例に比べながら説明します!!

まず原価居酒屋って知ってますか?

お店に入る時に入店料を払うかわりに、飲食が原価で受けられるというサービスです。

これを念頭に置いて調剤報酬(薬局の会計)について説明していきます。

薬局の会計

薬局の会計は基本料+薬剤料+技術料からなります。患者さんはこの合計をお薬代と呼びますが、正確にいうとお薬代と手数料もとっています。

調剤報酬にはいろいろな点数が登場しますが、全て基本料・薬剤料・技術料の3種類のうちのどれかに分類できます。

いま自分が勉強している点数がどの分類に該当するかを意識しながら勉強すると理解が早くなります。

この後登場する一包化加算、自家製剤加算、計量混合調剤加算は技術料(手数料)に該当するのでそれを意識してこの先読んでいって下さい。

薬局なら基本料+薬剤料+技術料 → 居酒屋なら入店料+飲食代+サービス料

基本料+薬剤料+技術料の各論

基本料

原価居酒屋でいう入店料にあたる部分です。サービスを受けるためには入店料を支払わなければならない。

薬局で言うと調剤基本料が入店料に該当する。調剤基本料は処方せんの受付ごとに請求する料金で、これは絶対に請求します。

これは薬局の規模によって異なりますので詳しくはテキストで確認下さい。基本は41点です。

薬剤料

入店したら宴会スタートです。席についたら食べ物を注文しますね。入店料を支払っても飲み食いしたぶんは支払いが必要になります。この食べ物代に当たる部分が薬剤料です。

入店料は一律同じ料金だけど、これは食べた分に応じて請求されます。高いお薬もあれば安い薬もあるし沢山処方されたらその分お薬代は高くなります。薬剤料は処方内容に応じて違う点数ですね。

技術料

調剤料と各種加算がこれに該当します。

調剤料ちょっと長くなるので今回は飛ばします。

加算について説明しますね。ご質問いただいた一包化加算、自家製剤加算、計量混合調剤加算これが加算です。

居酒屋で説明すると、店にあるメニューじゃ物足りないって人で無茶な注文するときないですか?

ノーマルメニューででは対応できない場合のオーダーメイドメニューです。要望に応じて特別な調理をしたらその分追加料金を頂戴します。

これが加算です。

加算には様々な種類があって、一包化加算、自家製剤加算、計量混合加算、麻薬・向精神薬・毒薬加算、ハイリスク加算、乳幼児指導加算などがあります。

まずは、

計量混合加算

居酒屋的に言うとカクテルのミックスがこれに当ります。既製のカクテルだと物足りないから、

オレンジジュースとコーラを混ぜてって場合 → この場合は液剤の計量混合35点です。

チョコアイスと抹茶アイスを混ぜてって場合 → この場合は軟膏MIXで80点です。
(イメージとしてはコールド・ストーンのアイス)

塩と砂糖を混ぜたスベシャル調味料作ってって言われた場合 → 粉同士の混合で45点です。

ひとくくりに計量混合加算といっても、液体同士、粉同士、軟膏(クリーム)同士を混ぜ合わせるので点数が変わる。

これは1回混ぜるごとに点数が取れます。1回混ぜるごとに手間がかかるから当然ですよね。

お次は、

自家製剤加算

居酒屋的に言うとこれは混ぜるだけじゃなくって特別な調理が必要な要望のときにとる点数です。

薬局では、錠剤の粉砕や錠剤を半分に割るや脱カプセルなどの作業をすると取れる点数です。

例:

唐揚げ盛り合わせ → 1個ずつが大きすぎるから全部半分に切って出して
半錠の自家製剤加算を算定

唐揚げ盛り合わせ → 流動食しか食べられないからフードプロセッサーでドロドロにして
粉砕の自家製剤加算を算定

あさりの酒蒸し → 手先が不器用だから全部貝から中身だけ取り出して
脱カプセルの自家製剤加算を算定

例としては、半錠、粉砕、脱カプセルを別々に書いたけど、どれも同じ内服薬の自家製剤加算を算定します。

錠剤やカプセルなどの内服薬の場合は、日数に応じて点数が増えていきます。日数が長くなれば、その分だけ脱カプセルや半錠の手間が増えるためです。

内服薬の場合は7日分ごとに20点です。だから、半端のときも20点です。
だから、7日までは20点、8~13日は40点、14~20日は60点です。こんな感じで20点ずつ増えていきます。

▼詳しくはコチラ▼
関連記事自家製剤加算の計算方法

ちなみに、内服薬だけじゃなくって外用薬でもとれます。外用薬の場合は日数に関係なく一律の点数を調剤します。

外用薬の自家製はあまり例がないんだけど、粉薬を溶かし目薬を作ったとか、粉薬を軟膏にまぜて新たな軟膏を作ったとか、粉薬を固めて坐薬にしたとかが、外用の自家製に該当する。

これは違う剤形のもの同士を組み合わせた時に算定して、例えば、軟膏+軟膏の様に同じものを混ぜて軟膏を作った場合だと、これはさっき説明した計量混合加算を算定することになる。

粉から軟膏みたいな感じで形が変わったものを作る時に算定する点数です。

居酒屋的に言うの忘れてました。アイスクリームをコーヒーに混ぜてアイスオレを作った場合。

軟膏→液剤で剤形変更するから外用の自家製(液剤)が算定できます。

もしこれが、コーヒーと牛乳だったら、液体+液体なので計量混合加算35点をとることになります。

一包化加算加算

まずは居酒屋でいうと、これは難しい・・・

焼鳥を3種類(モモ、ハツ、カワ)を1本ずつ頼んだとしよう。

このままだと食べづらいから、串から外してモモ+ハツ+カワで1本にまとめてよって注文されたとしよう、すると、串から外して、さらに並べ替えて串に刺し直すわけだからかなり手間ですよね。数が多ければ多いほど大変になる。

あんまりスッキリしないけど、とりあえずこれで(笑)

一包化は薬の飲み方ごとに薬を分けることをいいます。

処方せん
ムコダイン 1日3錠
ムコソルバン 1日3錠
毎食後 10日分

アスベリン 1日2錠
朝夕食後 10日分

この場合だと、

渡すときは、ムコダイン30錠、ムコソルバン30錠、アスベリン20錠を渡すだけなのでホンの数分でおわります。

患者さんは、

朝3種類、昼2種類、夕3種類をシートから取り出して服用することになりますね。

でも、これだとのみ方がややこしくて間違っちゃうしのみ間違えちゃうって方には、もっとシンプルな飲み方を提案します。それが一包化です。

錠剤を全部シートから取り出してバラバラにして

1日目:朝3錠パック、昼2錠パック、夕3錠パック
2日目:朝3錠パック、昼2錠パック、夕3錠パック
3日目:朝3錠パック、昼2錠パック、夕3錠パック
4日目:朝3錠パック、昼2錠パック、夕3錠パック


こんな感じで10日分作ります。これだと毎食後に1パック飲むだけだから簡単ですね。

これはすごい手間ですよね?だから加算といって手間賃がかかるんです。

この作業って、作る日数が長ければ長いほど大変ですよね。

だから、日数に応じて高い点数になります。

7日分ごとに32点です。半端のときも32点です。
だから、7日までは32点、8~13日は64点、14~20日は96点です。こんな感じで32点ずつ増えていきます。

一包化を取れる条件は2種類以上の飲み方をまとめることです。

毎食後 + 朝夕食後
毎食後 + 朝食後
朝夕食後 + 夕食後
朝夕食後 + 夕食後 + 就寝前

こんな感じに、複数の飲み方をまとめると加算がとれます。

ただし、飲み方で重なる部分が最低一つないとだめ、
毎食後 + 夕食後 → 夕食後部分が重なるからOK
朝食後 + 夕食後 → 重なる部分がないのでNG

もしくは飲み方が1種類だけであっても錠剤が3種類以上あればとれます。

A錠 1錠
B錠 1錠
C錠 1錠
朝食後

この場合はのみ方が一種類でも錠剤の種類が多いので算定できます。

詳しく説明すると長くなるのでコチラを参考にして下さい。

関連記事一包化加算の算定要件を学ぶ10の処方例

麻薬・向精神薬・覚せい剤原料・毒薬加算

居酒屋で言うと、ふぐを頼んだ時です。ふぐは調理に経験と技術が必要で専門の職人じゃないと提供できない。だから、ふぐを頼んだ人には特別料金をお願いしている。

薬局で言うと特殊なカテゴリーの薬を調剤したときにもらえる点数だ。このカテゴリーの薬は、在庫するのに鍵をかけるなどして厳重に管理する必要があるので、これらが入っている処方せんは、受付1回につきちょっとだけ点数がもらえます。

以上

ここまでが薬局の会計についてです。

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今度は、まったくの別の話題になりますので、頭を切り替えて下さい。

薬局の会計とは全く関係ありません。

それでは最期に、

力価計算

薬局でいう力価計算とは、

製剤量 → 成分量
成分量 → 製剤量

相互に変換する計算のことだ。以前にかなり詳しくまとめたので詳細が気になる方はコチラで確認下さい。
関連記事小児の粉薬の力価計算

まず、成分量(力価)製剤量の説明から行きます。

ちなみに成分量=力価

これは覚えておきましょう。

ほとんどの医薬品って、
主成分100%のものを服用するわけじゃなくって薄めたものを服用します。

たとえば、

カロナール細粒20%

このカロナール細粒20%は、主成分は20%しか入っておらず、残りの80%は乳糖、香料、甘味料などの効き目に直接影響しないもので薄めてあります。

カロナール20%を1gの成分量は0.2gです。

成分の量でカロナールを表記した時を成分量と呼び、製剤の量で表記したものを製剤量と呼びます。

ややこしいことは抜きにして計算しましょう。

公式

成分量(力価) ÷ パーセントの数 ÷ 10 = 製剤量

ってことでこれだけ覚えてくだい。

これで万事OKです。
カロナール20% 200mg(力価)
朝食後

公式に当てはめて、

200mg ÷ 20% ÷ 10 =1g

これだけです。「わるパーセントわる10」これだけ覚えて下さい。

では、居酒屋バージョンで説明していこう

ビールの主成分をアルコールだとしよう(ほんとは麦芽だけどね)

種類は、
ビール8%
焼酎20%
ワイン15%
日本酒10%

があります。

全部有効成分はアルコールです。

処方例
ビール8% 2000mg(力価)
1日1回寝る前

成分量(力価)つまりアルコールの量が2000mgです。ビールの量(製剤量)に変換しましょう。

2000 ÷ 8% ÷ 10 = 25ml

これが、焼酎だとどうなるだろう。

処方例
焼酎20% 2000mg(力価)
1日1回寝る前

成分量(力価)つまりアルコールの量が2000mgです。焼酎の量(製剤量)に変換しましょう。

2000 ÷ 20% ÷ 10 = 10ml

つまり、

ビール25mlと焼酎10mlはアルコールの量でくらべたら同じってこと。

力価はわからなければ公式だけ覚えて下さい「わるパーセントわる10」これだけ!!

もっと正確な内容まで知りたければこちらで説明しています。
関連記事小児の粉薬の力価計算

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調剤報酬についてイメージしていただけたでしょうか?

調剤薬局事務はまだまだ奥が深いです。今回の内容はホンの入り口にしか過ぎません。

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