調剤薬局事務の仕事

調剤薬局事務で登録販売者の有資格者。調剤報酬の計算方法や薬剤師に習ったことなど薬局のリアルを紹介するブログ。

乳幼児服薬指導加算

乳幼児服薬指導加算の記載例100選

更新日:

ベテラン調剤薬局事務のジム子です。2018年の調剤報酬改定の内容をふまえて「乳幼児指導加算」の算定要件や記載例を詳しく説明していきます。

「調剤報酬点数表」の乳幼児指導加算の記載

乳幼児指導加算とは

6歳未満の乳幼児に係る調剤に際して必要な情報等を直接患者又はその家族等に確認した上で、患者又はその家族等に対し、服用に関して必要な指導を行い、かつ、当該指導の内容等を手帳に記載した場合には、12点を所定点数に加算する。

算定要件

  • 体重、適切な剤形その他必要な事項等の確認を行った上で、患者の家族等に対して適切な服薬方法、誤飲防止等の必要な服薬指導を行った場合に算定する。
  • 乳幼児服薬指導加算を算定した処方箋中の薬剤の服用期間中に、患者の家族等から電話等により当該処方薬剤に係る問い合わせがあった場合には、適切な対応及び指導等を行うこと。
  •  確認内容及び指導の要点について、薬剤服用歴の記録及び手帳に記載する。

お薬手帳に確認内容と指導内容を記載することが要件になっています。確認した内容も書かないといけないから最低限体重くらいは確認しておきます。患者さんに説明するのは「服用方法」や「誤飲防止」についてなので、くすりの相互作用がどうとか、禁忌がどうとか、アレルギーがどうとか、そういう説明ではありません。

正しく・しっかりと使ってもらえるようにするための「説明」を評価した点数です。

要件がお薬手帳に記載とされていますが、手書きでなくてもいいので定型文の手帳シールを準備している薬局が多いようです。「スタンプ」で対応しているとこや、手帳シールに直接印字しているお薬手帳もときどき拝見します。

手書きで対応しているところはめったにないですね。

シールに定型文登録しているところが多いようなのでいくつか服薬指導文言を準備してみました。うちの薬局で使っている文言集ですね。要件には服用とあるが外用薬でも乳幼児指導加算の対象になるとされいてるので塗り薬の指導文も考えてみました。

赤ちゃんの服薬指導はむずかしいですよね。そんな難しい内容をすんなりと理解できる書籍もあるので紹介しておきます。

巻末に「お役立ち患者指導箋」がついています。しかも、本書の購入者はウェブサイトでPDFをダウンロードできるので印刷して保護者に手渡すことができます。amazonの商品ページに「指導せん」の見本がたくさん載っているのでチェックしてみてください。

乳幼児指導加算について不適切と個別指導されたこと

近畿厚生局が2018年に公開した「不適切事項集」の乳幼児指導加算部分をピックアップ

乳幼児服薬指導加算について、次の不適切な例が認められたので改めること。

  • 乳幼児に係る処方せんの受付の際に確認した、体重、適切な剤形その他必要な事項等について、薬剤服用歴の記録及び手帳に記載していない。
  • 患者の家族等に対して行った適切な服薬方法、誤飲防止等の必要な服薬指導の要点について、薬剤服用歴の記録及び手帳に記載していない。

個別指導ではこういうところをチェックされるのでしっかりと指導・記載しましょう。

服薬指導例の例

飲み薬全般

  • 激しく泣く乳幼児に無理やり飲ませようとすると、気管に入ることがありますので、いったん休んで様子を見て適切な方法を考えましょう。
  • 食後の服用はおなかが一杯なので嫌がります。このお薬は食事に関係なく服用して構わないのでミルクや授乳の前に服用させて見て下さい。

粉薬(散剤)

  • 飲み残しを防ぐために少量の水にといて飲ませてあげて下さい。
  • ヨーグルトやアイスクリームに混ぜると服用しやすくなります。
  • オレンジジュースやりんごジュースに混ぜると服用しやすくなります。
  • 苦味のあるお薬です。バニラアイスやチョコレート味のゼリーに混ぜると服用しやすくなります。
  • 飲みにくい場合は数滴のお水を加えてペースト状のお団子にして、頬の内側か上顎に塗りつけて、直ぐに水やぬるま湯で流し込んで下さい。
  • スポイトで飲ませるときには頬の裏に流し入れると戻しにくいです。
  • ミルクに薬を混ぜるとミルクの味が変わりミルク嫌いの原因になります。なるべくミルクに混ぜることは避けましょう。
  • 哺乳瓶の乳首の部分を利用して、シロップ状にした薬を注いで吸わせてみてください。
  • 口の中に残ったお薬で苦くなることがあるので、服用後はすぐにお水を飲ませてあげましょう。
  • 牛乳やヨ-グルトなどの乳製品・イオン飲料と混ぜるとお薬の吸収が悪くなります。
  • スポーツドリンクやジュースなどの酸味のあるものと混ぜると苦くなります。なるべく水で飲ませましょう。
  • ほとんど味のしないお薬です。水やジュースに混ぜて飲ませてあげて下さい。
  • こちらの粉薬はシロップに溶かして一緒に服用しても構いません。

 シロップ

  • そのままで嫌がる時は水やジュースで薄めて服用させてあげて下さい。
  • 哺乳瓶の乳首の部分を利用して、シロップを注いで吸わせてみてください。
  • キャップやスプーンで服用しづらい時はスポイトで頬の裏に流し込んであげて下さい。
  • 冷やすと味がわかりにくくなり飲みやすくなります。

坐薬

  • おむつを替える要領で赤ちゃんの足をあげ、とがったほうから肛門にすばやく入れて下さい。
  • 坐薬を入れてしまった直後にでてしまった場合は、そのものか新しいものを再度挿入してください。もし、半分以上溶けていたり5分以上肛門内にとどまってた場合は今回分は飛ばして下さい。
  • 先端をベビーオイルやオリーブオイルで濡らすと挿入しやすくなります。
  • 先端を水で濡らすと挿入しやすくなります。

目薬(点眼薬)

  • 涙で目薬が流されてしまうので、泣いている最中は点眼を避ける。
  • 子供は動くので、点眼時に容器の先や爪が目に当たらないように気をつけましょう。
  • 子供を仰向きに寝かせてお腹の上にまたがり両足の太ももで頭部を固定して点眼してみてください。
  • 赤ちゃんは、寝ている時に点眼しても構いません。目頭付近に点眼すると自然に全体に広がります。

塗り薬(外用薬)

  • ローションの塗る量は、1円玉の大きさで大人の両手のひら分をカバーすると適量です。
  • 軟膏の塗る量は、成人の人差し指の最先端から1番目の関節までが0.5gに相当します。0.5gで大人の両手のひら分をカバーすると適量です。
  • 保湿剤は入浴後できるだけ早く塗ると水分を閉じ込めて効果的です。
  • 保湿剤は少量を薄く塗るのではなく、少し多いと感じる程度の量を塗りましょう。

もし点数を算定するのであれば、手帳にコメントを残すとともに、薬歴にも指導内容を記載する必要があるから手帳コメントと一緒に薬歴にも定型文として登録しておくといいとおもいます。

体重確認は毎回必要?

「調剤報酬点数表に関する事項」の乳幼児服薬指導加算の記載

  • 乳幼児服薬指導加算は、乳幼児に係る処方せんの受付の際に、体重、適切な剤形その他必要な事項等の確認を行った上で、患者の家族等に対して適切な服薬方法、誤飲防止等の必要な服薬指導を行った場合に算定する。
  • 乳幼児服薬指導加算を算定した処方せん中の薬剤の服用期間中に、患者の家族等から電話等により当該処方薬剤に係る問い合わせがあった場合には、適切な対応及び指導等を行うこと。
  • 確認内容及び指導の要点について、薬剤服用歴の記録及び手帳に記載する。

手帳に記載こそが算定要件だと思っている薬剤師がいるけど、本質は乳幼児の服薬に関する指導です。体重確認と書いているので最低限体重を確認しないととれません。

週に何回も来局する人で毎回体重を確認するかというと、しませんよね?確認しなかった時はとれないので、やっぱりべたどりできるような点数ではないです。ヒルドイドやプロペトのみでも必要な指導さえ行えば算定できますが、必要な指導ってそもそも何?って感じだから、塗って下さいとしか言わないのであれば算定すべきではない。

平成26年調剤報酬改定で新設された当初は4点という少ない点数でしたが、平成28年度調剤報酬改定において10点に増額され、平成30年度改定では12点とさらに増額されました。12点ともなるとチェックはより厳しくなり、なにもせずにもらえるような点数ではないので、しっかり指導した時だけ算定するようにしましょう。

乳幼児服薬指導加算は「手帳なし」の場合は算定できない

レセコンで手帳の「あり」・「なし」を管理するようになりましたね。手帳の持参率が薬剤服用歴管理指導料に影響するので、すべての受付で手帳の有無を記録します。

そこで「手帳なし」を選択した場合は「乳幼児指導加算」は算定しない方が無難です。

だた疑義解釈では「手帳忘れに、シールわたしたら算定OK」みたいなのはあります。指導ぶんを書いたシールを次回貼付したかどうか確認することで算定することができます。

Q&A(H28年調剤報酬改定)
(問26)乳幼児服薬指導加算について、「指導の内容等について、手帳に記載すること」とされているが、手帳を持参していない患者に対して、手帳を交付又は手帳に貼付するシール等を交付した場合であっても、当該加算を算定できると理解してよいか。

(答)乳幼児服薬指導加算については、手帳を利用しているが手帳を持参し忘れた患者にはシール等を交付することでよいが、手帳を利用していない患者に対しては手帳を交付した場合に算定できるものであること。なお、シール等を交付した患者が次回以降に手帳を持参した場合は、当該シール等が貼付されていることを確認すること。

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