薬の不動在庫がたまってきたので、評判のよさそうな不動在庫の買い取りサービスを探した結果「ファルマーケット」を利用することになりました。
そこで、今回は、ファルマーケットに至る経緯を紹介していきたいと思います。
在庫は、チェーン店舗内で回して極力デッドストックはでないようにしてるけど、それでもやっぱり不動在庫はでちゃいます。しかも、バカ高い医薬品ほど他店舗でつかってないというもどかしさ。
現在、医療用医薬品として薬価基準に収載されている品目は約1万6千程度あります。調剤薬局の在庫なんて多くて2000品目程度なので残りの約1万4千から処方がきたら、それだけでその人専用の薬になります。
その人がこなくなったらあえなくデッドストックですよ。うちの薬局で使わなくても日本は広いのできっと何処かで必要にしている人はいるはずです。
薬局に眠らせている薬だってその価値は0ではありません。でも、このまま眠らせてしまうと、期限がだんだんと短くなっていずれ0円になります。
いずれ処方がされたらいいなぁと受け身でまっているだけだと、どんどん価値は目減りしていきます。どこかで、見切りをつけけなければなりません。投資でいう「損切り」ってやつですね。
「損切り」は、感情を持ち込んだらダメっていいますよね。最初に決めたルールにしたがって淡々とやるのが最良の結果をもたらします。
ってことで、ルールきましょう。1年処方がでてない薬はデッドストックでよくないですか?とう薬局では2月と8月の月末に年2回デッドストック一斉処分を行います。
半年に一回程度でいいので、決められた月の月末にでもレセコンで一律に出力して集めてまとめて売ってしまいましょう。
で、まとめて売るのに便利なのが「ファルマーケット」です。
公式サイト:ファルマーケット(外部リンク)
不動在庫の売買にファルマーケットをオススメする理由
実は、以前にも一度利用しているので今回が2回目になります。このサイトは、開封済みの薬でも、箱付きという条件で1シート単位から買い取ってくれて、ネットで仮査定しておおまかな金額を把握してから商品を郵送すると数日で本査定の結果が返ってきます。
納得したら売ればいいし、気に入らなければキャンセルすることもできます。だいたい、仮査定と同じ額なので気に入らなければ事前に送らなければいいだけです。
利用料とか月額料とか一切無料なので、とりあえず登録だけして不動在庫が溜まってきたら使うって感じです。
おすすめする理由は、サイトが使いやすいのと、売買が簡単でルーチン業務を圧迫しないことです。
デッドストックを一括で買い取ってくれるから売ったらそれで終わりです。下手に、売買の仲介掲示板みたいなとこに載せると購入希望の薬局とやり取りしないといけないから営業中に電話かかってきて業務を圧迫します。
大手IT起業の子会社が手がけてるだけあってサイトが使いやすいですよね。競合他社のリバイバルドラッグやエコ薬とかありますが、サイト上で仮査定ができるのはファルマーケットだけです。
どれくらいの価格で買い取ってくれるのかが、先にわかるのは大事ですよね。買い取り数円の薬とかはワザワザ梱包して送るより破棄した方が楽ですからね。
入力って繰り返しの作業になるから、使いづらいサイトで単純作業を繰り返すのってストレスになります。過去に、某サイトで入力中にエラーが起きて「戻る」を押してしまい、いままでの入力がすべて消えて1時間の作業がパーになったことがある。こういうのが少ないとこが良いです。
しかも、入力がどうしても手間なら「おまかせ査定」ってコースも準備されています。売買する量が多いときは、ダンボールにつめてまとめて送ってしまいましょう。
あとは、むこうで数えて見積もりをだしてくれます。こまかいルールはあるようなので、サイトで確認してみて下さい。
>>おまかせ査定 - 医療用医薬品の買取り&販売ファルマーケット
とりあえず、登録してみるのはいいと思いますが、登録しただけだと忘れてしまうので試しに1品目だけでも売買してみるといいです。売買の流れがわかれば高額商品がデッドストックになってしまったときに思い切った対応がとれるようになります。
新しいことをするときは、はじめの一歩が大変なんだけど、試してみると簡単ということがわかって、次回の選択肢が広がりますよね。
『すべて、初めは危険だ。しかし、とにかく始めなければ始まらない。』(超訳 ニーチェの言葉より)
さて、
先日、ハーボニーの偽薬問題で医薬品売買が注目されているので、せっかくの機会だからファルマーケットは法律上ほんとうに大丈夫なのかを確認してみる。
医薬品不動在庫の売買に違法性はないのか?
こんなマニアックなネタはあんまり世間に注目されることもないんだけど、ちょっと前に現金問屋がハーボニーって超高額商品の偽物を薬局に卸してそれが処方箋をもってきた患者さんに調剤されてしまい大きな話題になりました。
どうして、このようなことが起きてしまったかというと、偽物ハーボニーを個人から買い取ったアホ卸(現金問屋)があるからです。
医薬品の売買って原則、薬局や医薬品卸しかできない許可制になっています。だから、売買をするにあたって許可証を確認すれば正規の業者かどうかわかります。
それを怠って、だれかもわからない個人から買ってしまったのです。偽ハーボニー事件では、流通元の卸はわかりましたが、卸へ販売した個人というのはまだ不明のままです。卸にはまったく記録がないから誰から買ったか調べてもわからないんです。現金問屋はそれだけずさんな医薬品管理をしていたかが伺えます。
さて、ファルマーケットについてみてみると、ファルマーケットは「医薬品の卸事業」の登録をしているので、医薬品卸に該当します。
そして販売対象は薬局にのみ限定しています。これは薬局の開設許可証を確認して都道府県の届出内容と照合することによって行います。
>>Pharmarketの販売対象(外部リンク)
医薬品の販売は原則、医薬品卸、または薬局しか行ってはいけないというのは、薬機法の24条に書いてあります。
第二四条
ハーボニー事件で違反をした現金問屋は、個人から買い取ったていうんだから、もう論外ですよね。
ファルマーケットの売買の対象は薬局だけです。会員登録できるのも薬局だけになります。
薬局に限定するための要件として、
・許可証と各都道府県の届出内容との照会を行い、実在確認を徹底
・当社からの支払い先となる登録入金口座は、法人名義の口座に限定
売買するにあたっては薬局の開設許可証の写し(FAX)が必要ですが、これも安全性を担保するために絶対に必要な作業にですよね。現金問屋はこんなかともしないのかって感じです。
pharmarketの保管体制って大丈夫なの?
管理体制そうとう気合入ってますね。
一部、画像が公開されています。
>>Pharmarketの品質管理への取り組み(公式:外部リンク)
iPadとハンディを使って、棚のバーコードっぽいのを読み込んで管理しているようです。
デジタル管理してるって書いてあるけど、確かに売却したときの明細に管理IDっていう通し番号が書いてあったから、あれがファルマーケット内での管理用番号なんですね。
そして、何よりすごいのが軟膏・チューブのキャップも開けて確認してるって徹底ぶり。通常の薬局でも、このレベルまではなかなか確認してないのでは?
これなら偽ハーボニーにも掴まされずに済みそうです。まぁ、そもそもボトルは買い取ってないみたいだし、個人からは購入しないので入り込む余地はないと思いますが。
すべての医薬品を買い取ってくれるのか?
これは、こんな条件を満たしているもの。
②外箱・添付文書付き
③シートに製造番号が確認できる(出来ない場合は未開封のみ)
その他、麻薬や毒薬、向精神薬1種・2種(3種はOK)などの規制薬品、注射なんかの冷所品、経過措置品などはNGです。
バラ包装もNGしていて、個人的には未開封なら良さそうな気もするけど、そこもしっかり厳しく管理しているんでしょうね。
というのも、ファルマーケットさんが買取りしてくれた薬は、会員薬局向けに販売をしているので、そのあたりを考慮して品質管理や買取りルールはしっかりとしています。
売却だけじゃなくって購入も検討する価値あり
たびかさなる調剤報酬のマイナス改定で調剤薬局はカツカツですからね。少しでも安く医薬品を手に入れる手段があるなら確保しておいたほうがいいのかもしれない。
商品購入のページでは、それぞれの商品について箱とシートの画像を2枚ずつ写真を撮って掲載してるので、どんな状態なのか全部確認することができる。
ちなみに、包装変更品(最近だとツムラの漢方とか)については買取りOKだそうで、購入するときは自分の薬局で使っている包装かどうかを上記の画像で確認すればOKですね。
他にも医薬品を買取りする業者が増えてきているみたいだけど、昔からあるファルマーケットさんはサイトの見た目も品質管理も他の業者より頭一つ出てるイメージです。
不動在庫になっている薬があれば、オススメです。
公式サイト:ファルマーケット(外部リンク)