皮膚科の門前薬局の知り合いに教えてもらったんだけど、軟膏のミックスが大量にくるので、それを効率良くさばくために調剤台全体を軟膏板にして活用しているそうです。
そりゃそうですよね。
忙しいときは道具の準備をする手間だって惜しいです。軟膏のMIXで時間がかかるのって道具の準備してからとりかかるからだと思うんだけど、頻度が高いなら出しっぱなしにしといた方が効率いい。
でも、軟膏板だしっぱなしは邪魔です。
仕事でミスを減らすために一番大事なことは整理整頓だと思ってるので、薬局で言うと調剤スペースの確保がとても大切です。スペースがないと余計なタスクが増えてミスにつながります。
はい、見るからに邪魔ですよね?
机からはみ出すあの取っ手とか、もはや障害物です。
ということで、軟膏板はだしっぱなしは邪魔だけど、すぐに使える状態にはしておきたいと、このジレンマを解決したのが調剤台を軟膏板にすることです。
でも、想像してみてください。
調剤台の上で直接軟膏を練ったら悲惨な事になりますよね?
おそらくキレに混ぜれない、掃除が大変、金属のヘラで棚が削れて異物が混入してしまうかもしれい。当然、このままでは使い物になりません。
これが調剤台がガラス板ならどうでしょう?
硬質でツルツルしているので軟膏板同様にキレイに混ぜれるし、掃除もアルコールで簡単に拭き取れるし、ガラスなら金属のヘラで削れる心配もありません。
調剤指針をみてみると軟膏板は「陶製のもの」か「ガラス製のもの」と記載されています。それ以外に、軟膏板を定義するものはありません。
ということで、調剤台全体にガラス板を乗せてずれないように固定すればいいんです。ガラス板の厚さ5mm程度であれば調剤台として普段は違和感なく使えます。強化ガラスであれば医薬品をのせるなど通常業務程度であれば割れる心配はまずありません。
予算5000円程度でできるので、新しい軟膏板を購入するのとさほど変わりありません。むしろ棚1枚のサイズで考えたら激安です。
使うのはこんなやつです。
設置のコツは、医薬品カセットの棚とすき間をつくらないようにすること。だってすき間に軟膏おちたらイヤでしょ?
あと大事なのが棚板よりも少しだけはみ出るようにすることです。
はみ出ると邪魔に思えますが、これはとても大切です。というのも、軟膏を混ぜたあとのヘラを最後に板のヘリですり切りますよね?この”すり切り”を想定して設置しないととっても使いづらいことになるので、ちょっとだけでいいので棚板よりも大きい物を選択しましょう。
オーダーメイドでもそんなに高くないですね。
*参考サイト
強化ガラス(風冷強化ガラス)の加工・販売はオーダーガラス板.COM
板の固定はこういうの使います。
接着というよりは滑り止めですね。ずれなければいいんです。
ということで、ガラス板のせるだけで軟膏ミックスの作業効率が激的にアップします。
軟膏板の準備をする手間がはぶけるだけではありません。広いスペースで軟膏が練れるので、複数人で練ることもできるし、場所をずらしながら複数個つくれるので、1回ごとに掃除をする手間がはぶけます。
もちろん使っていない時は、通常の調剤台として使用することもできます。使用するときにアルコールで拭いて使えば清潔に使用することができます。
軟膏MIXが多い薬局はぜひ検討下さい。いままでの軟膏板での調剤にはもどれなくなるくらい快適になること間違いなし。