保険診療で渡す薬は、
薬価といって国が価格を決めているから、その価格で薬を渡さなくてはならない。
薬局の判断で、割引することも値上げすることもできない。
それに対して、
自由診療専用の薬は、処方箋じゃないと渡せないにもかかわらず規定の価格が設定されていない薬なんです。
例えば、
バイアグラ、レビトラ、シアリス、低用量ピルなんかがそれに該当する。
販売価格はまったくもって、決まっていないので納入価や地域の販売価格なんかを基準に患者と相談して決めることになる。
だから、
保険診療の薬はどこいっても値段は同じなのに対して、自費薬は薬局によって価格が大きく異なる。
うちで決めるときの目安は、納入価に利益分として3割利益を上乗せした価格を目安にして、基本料や薬歴管理指導料は取らないようにしている。
薬局によっては、
調剤基本料、調剤料、薬歴管理指導料なんかを算定するとこもあって、これをとるか取らないかによって値段は大きく変わる。
薬剤料に利益3割を上乗せしている状態で、
これらの管理料などを算定すると、とりすぎな気もするが自由診療なので患者が嫌と言わない限りはいくらでも算定してかまわないのだ。
また、
保険診療は1点10円と決められているが、自由診療では1点20円と計算しても差し支えない。
悪徳薬局ならもしかすると加算部分は1点20円なんて暴利をふっかけるかもしれない。
良心的な薬局を探す方法
薬局によって、
近隣のクリニックと相談して価格を決定しているところがある。
医師が、処方する際に値段が決定していないと患者が混乱してしまうからだ。
例えば、
病院の近くにある薬局だと約束が取り決められていることがあり、
そういったとこだと、
プロペシア 1箱 7000円(税込み)
バイアグラ 4錠 6000円(税込み)
みたいな感じで、病院で言われた通りの値段に調節しているはずだ。
あまりにも高い価格だと医師が処方をためらうので普通の価格に設定されているところが多い。
取り決めのある薬局は、価格が変動してしまわないように調剤料や加算なんかは算定しないはずだ。
処方箋1枚の利益は2000円もあれば十分おいしい処方箋だから、
3割の利益を載せているのであれば、
プロペシア1箱7000円で、2100円利益が出る計算だ。
これに管理料を加算する方法はやっぱり取り過ぎだと思う。
基本料40点+管理料41点+調剤料28日分81点 =合計162点
渡すだけで1620円も加算したらだれだって怒ると思います。
ボッタクられないようにするためには、自費薬の適正価格を知っておく必要がある。
適正価格は公表されていないけど、
インターネットで調べれば、院内処方での価格ならすぐにでてくるはずだ。
院内処方の価格は、医師が3割程度の利益を上乗せした価格で販売しているから、
だいたいそれが適正価格で、薬局でも同じくらいの値段が妥当だと思う。
薬局での会計が、このネットでの価格より1000円以上高い時は基本料や管理料をとっているから他の薬局に言って比較してみるといい。
- バイアグラ25mg 1300円
- バイアグラ50mg 1500円
- レビトラ10mg 1500円
- レビトラ20mg 2200円
- シアリス10mg 1800円
- シアリス20mg 2400円
- プロペシア 28錠 7000円
こんなもんでしょう。
これらの薬に処方された錠数を掛けたのが妥当な価格なので、
あんまりにも高いようなら違う薬局にしましょう。
追記
プロペシアの値段
プロペシアはAGAの治療に用いられる薬です。
AGAつまり男性型脱毛症(薄毛、抜け毛)に使う薬で、
プロペシアが出始めた当初は内科や皮膚科で処方されることが多かったんだけど、いまは専門のAGAクリニックがたくさんできたので、そういったところでもらったほうがトータルコストは安くなります。
というのもAGA専門クリニックだと院内で診察料込みで薬をだしてくれるからだ。
普通の内科でもらうと、診察料と処方料を自費で請求されて結構かかる上に、
さらに、薬局でも受付料や調剤料がとられる。
薬局は診察料とれないぶん自費薬は高めに価格を設定する傾向にある。
プロペシアは0.2㎎の規格と1㎎の規格があるんだけど、どちらも納入価は同じだから販売価格も同じ値段に設定されている。
相場としては、1錠250円~300円です。
ただし、
これに病院や薬局の手数料を上乗せするので28日分でトータルすると1万円を超してしまいます。
その点、
専属のクリニック例えば、AGAスキンクリニック
だと、
プロペシア治療であれば初回は5500円で、2回目以降も7000円だけで済みます。
いつも通院している内科や皮膚科でついでにプロペシアをだしてもらう人が多いけど、専門のクリニックでもらった方がずっと安いですね。